29.休息の曲・四番
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『……誰かが私のせいで、悲しんでいる気がしたの。だから、起きないと行けない…そう思った筈なのに、結局ちゃんと覚えてないから意味がないよね?……佐鳥くん?』
「ん?どうかしたの、って!柚紀ちゃん、無理して動かさなくて良いのにっ!?(パシッ)」
『(ビクッ)えっと……そのっ?!……あ、あの…ね、……佐鳥くんの顔、触って大丈夫?』
「え?(ドキッ)……べ、別に大丈夫だよ!!…はい…どうぞ(スッ)」
『(サワッ……サワッ)』
柚紀が寝ていたにも関わらず本当に自分の気持ちが届いていた事に、言葉では言い表せない感情が溢れて来て戸惑う佐鳥を感じた柚紀は、顔を上げて無意識に手を佐鳥に伸ばそうとするが、凄く震える手を見て焦った佐鳥が思わず掴み取られ動かせなくなると、一瞬だけ動揺する柚紀だが少しだけ頑張り、そして珍しくお願いを佐鳥にする。それを聞いて一瞬鼓動が高鳴り、柄になく緊張する佐鳥はぎこちなくだが掴んだ手を自分の顔を宛がわせる。ほんの少しだけ控え目に触り、小さく首を傾げ
『……なんだか辛そうに見えたけど…大丈夫?』
「つっ!?(パッ)………どうして、…柚紀ちゃんは自分の事より他人ばっかり気にするの?……オレに少しでも…大人達の事……言ってくれれば……力になったのに…こんな事にだって…成らなかった筈なのにっ!」
まさかの言葉に掴んでいた手を放した佐鳥は、思わず本音を口にした。一番肉体的にも精神的にも辛い思いをしている筈なのに、それを一人で抱え込みながらも他人を気遣う柚紀が佐鳥には理解出来なかったからだ。…そして本人も理由は理解出来てないが、無意識に戦闘員の中で一番柚紀の近くに居ると思っていた、なのに諏訪隊室で情報共有するまで知らなかった事に対する後悔等の感情が溢れてしまう。そんな佐鳥の言葉を聞いた柚紀はこう告げた
『ボーダーで知り合った人は優しい人ばっかりで、優しくされるのがとても嬉しかった。だから、……嫌だった。迷惑をかけてたり、面倒な奴と思われたら皆っ、"また"離れていく、それがっ、怖くてっ、不安でっ…私はっ、側に…居たい、此処に…居たい……なら、私が…我慢すれば良いっ……"今までだってずっと"…そうして…「っ!!?(クイッ…ギュッ)……そんな事、言わないで」(ビクッ!?)っ!!さ、佐鳥くん?』
話ながら柚紀は泣いていた。眠っている二人を気遣って静かに、外では気持ちを叫びながら泣いたと話を聞いた佐鳥は、本当なら今もそうしたい筈なのに…そう思った瞬間、柚紀を黙って見ていられなくなった佐鳥は、思わず自分の方に柚紀を引き寄せて腕の中に閉じ込めてしまう。いきなりの事で動かない体でも強張ったのを感じ取った佐鳥は直感的にこう思った
‐ 柚紀を苦しめている元凶は全て過去にある。そして今も解決しておらず、それが続いている…… ‐
そして勢いそのままに行動をしてしまった自分に後悔する佐鳥だが、どうせなら…と開き直りそのまま話始める
「オレは、そうやって無理に我慢される方が…辛いです。女の子には…柚紀ちゃんには笑っていて欲しいから!それに佐鳥は女の子の事に関して一度も面倒とか思ったことはありません!!だから柚紀ちゃんも言いたい事がありましたら佐鳥に遠慮なく言ってくれて大丈夫……きっと嵐山さんやとっきーも、理由はどうあれ同じような気持ちの筈だから。後、女の子に甘えられたり頼られると男子は皆嬉しいよ?それと…大丈夫、柚紀ちゃんはひとりぼっちじゃない。だから……」
『………………そう、だね……少なくとも今は…皆さんが、……佐鳥くんが、側に……居る、ね』
「ぅ、うん、…そう……だね………ごめん、もうちょっとだけ…このまま……駄目?」
『………す、少し…なら』
佐鳥の言葉に柚紀は嬉しく思うが体は強張ったまま、…精神もそうだが、身体が昔味わった事が身に染みてしまっているので直ぐには改善されない。心から"この人は大丈夫"、"安心安全な存在"……"側に居たい人"等の認識をきちんとし、更に時間をかけてゆっくり慣らす必要があるからだ。だが………
『(…言実さん以外の人に……頼るのはまだやっぱり……怖い…。でも…彼等なら…………"甘えたい"…な。…迷惑になるのは分かっているけど…叶うなら……)』
「(な、何でオレは…柚紀ちゃんを離したくないんだ?嫌がってるのが分かっているのに、……どうして?)」
…柚紀は知らない、嵐山達に心を開いてきている事を。そして、佐鳥もまた柚紀を一段と気にかけている理由を知らずにいた
「ん?どうかしたの、って!柚紀ちゃん、無理して動かさなくて良いのにっ!?(パシッ)」
『(ビクッ)えっと……そのっ?!……あ、あの…ね、……佐鳥くんの顔、触って大丈夫?』
「え?(ドキッ)……べ、別に大丈夫だよ!!…はい…どうぞ(スッ)」
『(サワッ……サワッ)』
柚紀が寝ていたにも関わらず本当に自分の気持ちが届いていた事に、言葉では言い表せない感情が溢れて来て戸惑う佐鳥を感じた柚紀は、顔を上げて無意識に手を佐鳥に伸ばそうとするが、凄く震える手を見て焦った佐鳥が思わず掴み取られ動かせなくなると、一瞬だけ動揺する柚紀だが少しだけ頑張り、そして珍しくお願いを佐鳥にする。それを聞いて一瞬鼓動が高鳴り、柄になく緊張する佐鳥はぎこちなくだが掴んだ手を自分の顔を宛がわせる。ほんの少しだけ控え目に触り、小さく首を傾げ
『……なんだか辛そうに見えたけど…大丈夫?』
「つっ!?(パッ)………どうして、…柚紀ちゃんは自分の事より他人ばっかり気にするの?……オレに少しでも…大人達の事……言ってくれれば……力になったのに…こんな事にだって…成らなかった筈なのにっ!」
まさかの言葉に掴んでいた手を放した佐鳥は、思わず本音を口にした。一番肉体的にも精神的にも辛い思いをしている筈なのに、それを一人で抱え込みながらも他人を気遣う柚紀が佐鳥には理解出来なかったからだ。…そして本人も理由は理解出来てないが、無意識に戦闘員の中で一番柚紀の近くに居ると思っていた、なのに諏訪隊室で情報共有するまで知らなかった事に対する後悔等の感情が溢れてしまう。そんな佐鳥の言葉を聞いた柚紀はこう告げた
『ボーダーで知り合った人は優しい人ばっかりで、優しくされるのがとても嬉しかった。だから、……嫌だった。迷惑をかけてたり、面倒な奴と思われたら皆っ、"また"離れていく、それがっ、怖くてっ、不安でっ…私はっ、側に…居たい、此処に…居たい……なら、私が…我慢すれば良いっ……"今までだってずっと"…そうして…「っ!!?(クイッ…ギュッ)……そんな事、言わないで」(ビクッ!?)っ!!さ、佐鳥くん?』
話ながら柚紀は泣いていた。眠っている二人を気遣って静かに、外では気持ちを叫びながら泣いたと話を聞いた佐鳥は、本当なら今もそうしたい筈なのに…そう思った瞬間、柚紀を黙って見ていられなくなった佐鳥は、思わず自分の方に柚紀を引き寄せて腕の中に閉じ込めてしまう。いきなりの事で動かない体でも強張ったのを感じ取った佐鳥は直感的にこう思った
‐ 柚紀を苦しめている元凶は全て過去にある。そして今も解決しておらず、それが続いている…… ‐
そして勢いそのままに行動をしてしまった自分に後悔する佐鳥だが、どうせなら…と開き直りそのまま話始める
「オレは、そうやって無理に我慢される方が…辛いです。女の子には…柚紀ちゃんには笑っていて欲しいから!それに佐鳥は女の子の事に関して一度も面倒とか思ったことはありません!!だから柚紀ちゃんも言いたい事がありましたら佐鳥に遠慮なく言ってくれて大丈夫……きっと嵐山さんやとっきーも、理由はどうあれ同じような気持ちの筈だから。後、女の子に甘えられたり頼られると男子は皆嬉しいよ?それと…大丈夫、柚紀ちゃんはひとりぼっちじゃない。だから……」
『………………そう、だね……少なくとも今は…皆さんが、……佐鳥くんが、側に……居る、ね』
「ぅ、うん、…そう……だね………ごめん、もうちょっとだけ…このまま……駄目?」
『………す、少し…なら』
佐鳥の言葉に柚紀は嬉しく思うが体は強張ったまま、…精神もそうだが、身体が昔味わった事が身に染みてしまっているので直ぐには改善されない。心から"この人は大丈夫"、"安心安全な存在"……"側に居たい人"等の認識をきちんとし、更に時間をかけてゆっくり慣らす必要があるからだ。だが………
『(…言実さん以外の人に……頼るのはまだやっぱり……怖い…。でも…彼等なら…………"甘えたい"…な。…迷惑になるのは分かっているけど…叶うなら……)』
「(な、何でオレは…柚紀ちゃんを離したくないんだ?嫌がってるのが分かっているのに、……どうして?)」
…柚紀は知らない、嵐山達に心を開いてきている事を。そして、佐鳥もまた柚紀を一段と気にかけている理由を知らずにいた