26.休息の曲・一番
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「(ガバッ!)えっ?!それ「佐鳥?」っ!!……(小声)つまり、どう言う意味なのさ、とっきー?」
「(小声)ん~、鶴ヶ峰が一時的に風間隊の菊地原と同じサイドエフェクトが目覚めたって解釈になるのかな?」
「恐らくそうだと思います。とりあえず彼女を移動させましょう、広い空間なら少しは楽になる筈です」
反射的に驚きのあまりに大きな声が出かけた佐鳥だが、時枝の睨みと低い声のお陰で何とか抑え込んで音量を下げて訊ね直す。佐鳥の影響で堤も小声で具体例を上げれば時枝が肯定し、狭い空間では今の柚紀には負担になると考えて移動のために抱き上げようとした時枝に佐鳥が待ったを掛ける
「(小声)あ、あのさ。運ぶ役佐鳥でも良いかな?…声の大きさにはちゃんと気を付けるからさ、……駄目か?とっきー」
「(チラッ…チラ)別に佐鳥なら構わないよ、念のために移動も足音を注意してゆっくりにする様にした方が良いかも」
「(小声)了解っと。……柚紀ちゃんちょっと失礼しますよ……っと」
佐鳥の申し出に、笹森と堤を一瞥した後に了承し注意点を話す時枝。それを聞いてから一応柚紀にひと声掛けてからそっとマットから抱き上げる佐鳥。その浮遊感に頭痛を我慢する為に閉じていた目を開く柚紀は、視界が未だに悪い中、赤と茶色が2つ認識出来たので色合いから誰なのかを連想する
『…とき…え…だくんと、……さ…とり…くん?……また…めいわ…くを……かけちゃい……ましたか?』
「だ…(小声)大丈夫だよ、佐鳥達はそんな事思ってないから、ね?とっきー」
「うん。…鶴ヶ峰さんは今、病人みたいな状態だから何か欲しいものや気になることがあれば遠慮なく言っても良いからね?」
『(コクン)』
元気のない声に不安さが混じっているのに気付いて、子どもに言い聞かせる様に優しく小さめの声で返事を返す二人。返事はないが柚紀が小さく頷いたのを確認して、慎重な足取りで部屋を出て行った
堤も三人の後を置い、残ったのは笹森と小佐野。佐鳥達が出て行った後、動きを制御する必要が無くなったので小佐野は笹森を解放するが動く気配がなく、何やら不貞腐れている様子
「…何で時枝は佐鳥に運ばせたんだよ?それにあの言い方じゃまるで"俺は鶴ヶ峰を運んだら駄目"って言われた感があってなんか嫌だ」
「ん~、…日佐人の気持ちも分からなくはないけど、多分"今の柚紀ちゃんの状態"ならとっきーの言い分が正しいかな?」
何か感付いたらしい小佐野に笹森が視線を向ければ、先程まで柚紀が寝ていたマットに腰を降ろして説明を始める
「お姫様抱っこってさ、簡単そうに見えるけど意外と難しいんだよね。抱き上げる男は勿論だけど、して貰う女側も色々と気を使う必要がある。でも今の柚紀ちゃんにはそれが出来ないから、男子の負担がかなり大きい。だからこの後に検査があって生身の日佐人に任せれなかったんじゃないかな?柚紀ちゃんの身の安全も考慮してさ」
「…………」
無言で動かない笹森に「恋敵は手強いけど頑張れー」とエールを贈って先に部屋を出る小佐野。行動力では佐鳥、洞察力や判断力では時枝に劣ってる事を思い知らされて落ち込む笹森は、"柚紀が笹森の姿が見えなくて寂しがっている"と堤が呼びに来るまでそこから動けなかったのだった
「(小声)ん~、鶴ヶ峰が一時的に風間隊の菊地原と同じサイドエフェクトが目覚めたって解釈になるのかな?」
「恐らくそうだと思います。とりあえず彼女を移動させましょう、広い空間なら少しは楽になる筈です」
反射的に驚きのあまりに大きな声が出かけた佐鳥だが、時枝の睨みと低い声のお陰で何とか抑え込んで音量を下げて訊ね直す。佐鳥の影響で堤も小声で具体例を上げれば時枝が肯定し、狭い空間では今の柚紀には負担になると考えて移動のために抱き上げようとした時枝に佐鳥が待ったを掛ける
「(小声)あ、あのさ。運ぶ役佐鳥でも良いかな?…声の大きさにはちゃんと気を付けるからさ、……駄目か?とっきー」
「(チラッ…チラ)別に佐鳥なら構わないよ、念のために移動も足音を注意してゆっくりにする様にした方が良いかも」
「(小声)了解っと。……柚紀ちゃんちょっと失礼しますよ……っと」
佐鳥の申し出に、笹森と堤を一瞥した後に了承し注意点を話す時枝。それを聞いてから一応柚紀にひと声掛けてからそっとマットから抱き上げる佐鳥。その浮遊感に頭痛を我慢する為に閉じていた目を開く柚紀は、視界が未だに悪い中、赤と茶色が2つ認識出来たので色合いから誰なのかを連想する
『…とき…え…だくんと、……さ…とり…くん?……また…めいわ…くを……かけちゃい……ましたか?』
「だ…(小声)大丈夫だよ、佐鳥達はそんな事思ってないから、ね?とっきー」
「うん。…鶴ヶ峰さんは今、病人みたいな状態だから何か欲しいものや気になることがあれば遠慮なく言っても良いからね?」
『(コクン)』
元気のない声に不安さが混じっているのに気付いて、子どもに言い聞かせる様に優しく小さめの声で返事を返す二人。返事はないが柚紀が小さく頷いたのを確認して、慎重な足取りで部屋を出て行った
堤も三人の後を置い、残ったのは笹森と小佐野。佐鳥達が出て行った後、動きを制御する必要が無くなったので小佐野は笹森を解放するが動く気配がなく、何やら不貞腐れている様子
「…何で時枝は佐鳥に運ばせたんだよ?それにあの言い方じゃまるで"俺は鶴ヶ峰を運んだら駄目"って言われた感があってなんか嫌だ」
「ん~、…日佐人の気持ちも分からなくはないけど、多分"今の柚紀ちゃんの状態"ならとっきーの言い分が正しいかな?」
何か感付いたらしい小佐野に笹森が視線を向ければ、先程まで柚紀が寝ていたマットに腰を降ろして説明を始める
「お姫様抱っこってさ、簡単そうに見えるけど意外と難しいんだよね。抱き上げる男は勿論だけど、して貰う女側も色々と気を使う必要がある。でも今の柚紀ちゃんにはそれが出来ないから、男子の負担がかなり大きい。だからこの後に検査があって生身の日佐人に任せれなかったんじゃないかな?柚紀ちゃんの身の安全も考慮してさ」
「…………」
無言で動かない笹森に「恋敵は手強いけど頑張れー」とエールを贈って先に部屋を出る小佐野。行動力では佐鳥、洞察力や判断力では時枝に劣ってる事を思い知らされて落ち込む笹森は、"柚紀が笹森の姿が見えなくて寂しがっている"と堤が呼びに来るまでそこから動けなかったのだった