25.防衛の曲~少女の為に何を成すか~
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『来たか。流石に全員無傷とはいかなかったが……まぁ、堤以外は問題ないか』
「あ、あの言実さん。そいつは…鶴ヶ峰は大丈夫なんですよね?一体なに「(スッ)待って笹森、今は言実さん以外は不用意に近づかない方が良いみたい」っ!?…何で時枝達が此処にいるのさ?」
「言実さんの発言を聞いていたなら察しは付くとは思うが、俺達は迅の指示で二人を助けに来た。先に断っておくが、俺達も柚紀ちゃんの事情や能力についてそれなりに把握しているから完全に無関係って訳じゃない。…あ、冬島隊の二人もさっきまで居ましたが、そこまで事情を知らないみたいで言実さんが先に指示を出して今はもう居ません」
五人の怪我の具合をある程度把握する言実に、勢いそのまま近くに行き柚紀の様子を窺おうとする笹森を時枝が間に割って入り阻止。それが少し気に入らなかったのか八つ当り気味に嵐山達が居る理由を訊ねれば、隊長自ら必要な説明をする。堤が笹森の肩を叩いて諌めたのを確認し、本題に入る
『さて、各々で情報交換をして貰うとして、だ。……これからについての指示を出す前に共通連絡事項を三点話すとしよう』
「???敵を退ければそれで終わりじゃないのおつるちゃん?」
『悪いが今回のはそう簡単な案件ではない。…寧ろ今からの行動の方が重要となる。それで一点目だが、諏訪・太刀川両隊員五名は、開発部門によるメディカルチェックを受けてもらう。既に能力使用時のトリオン体数値変動のデータは送信済みだ。拒否権はない』
「あ~、それ此処で話す理由ありますか?」
『お前が一番サボりそうたからだ、この戯けが。事の重大さを一番理解してなさそうだのもあるが、…貴重なデータは多いに越した事はない』
「……お見通しな訳ですか、流石つる姐」
今回の騒動の全貌を把握していない佐鳥からの素朴な疑問はそこそこに、連絡事項を語り始める言実に早速待ったを掛ける太刀川を返り討ちにし、次の話に
『二点目、柚紀の現状況についてだ。外傷もなく命に別状はないが……トリオンをほぼ使い切っている状態だ。これも体が強制的に休息を取らせて回復に勤しんでいる訳だから暫くは目覚めぬかもな』
「えっ!?一部隊分のトリオンをほぼ使い切るとか……あの能力そんなに燃費悪いのですか姐さん?」
『いやそうではない、…サイドエフェクト等について最近知った柚紀のトリオンコントロールはまだまだ未熟だ。今回の規模での能力発動は本来の必要通過訓練を省いて強制的に実施したのと……それまでに起きた事柄を含めれば涸渇するのも仕方ない事だ』
「…あんたの事だ、こうなるのは予想できた筈だ。それなのに鶴ヶ峰にやらせたのかよっ!!」
『……怒るな諏訪、私とて好きでやった訳でない。…柚紀が危険なのを承知の上で自ら決めた事だ。先程も同じ様な事を話したが、一度決めれば誰が何と言おうともその意思を曲げぬ頑固な所もあるのだよ、この子はね』
二点目の内容には流石に出水・諏訪が疑問に一見淡々と答えているように見えるが、その瞳には悲しみや後悔、怒りや飽きれが浮かんでいる印象が窺える。尤もそれが理解できるのは差はあれど、現時点では質問した二人と嵐山・太刀川だけである
「あ、あの言実さん。そいつは…鶴ヶ峰は大丈夫なんですよね?一体なに「(スッ)待って笹森、今は言実さん以外は不用意に近づかない方が良いみたい」っ!?…何で時枝達が此処にいるのさ?」
「言実さんの発言を聞いていたなら察しは付くとは思うが、俺達は迅の指示で二人を助けに来た。先に断っておくが、俺達も柚紀ちゃんの事情や能力についてそれなりに把握しているから完全に無関係って訳じゃない。…あ、冬島隊の二人もさっきまで居ましたが、そこまで事情を知らないみたいで言実さんが先に指示を出して今はもう居ません」
五人の怪我の具合をある程度把握する言実に、勢いそのまま近くに行き柚紀の様子を窺おうとする笹森を時枝が間に割って入り阻止。それが少し気に入らなかったのか八つ当り気味に嵐山達が居る理由を訊ねれば、隊長自ら必要な説明をする。堤が笹森の肩を叩いて諌めたのを確認し、本題に入る
『さて、各々で情報交換をして貰うとして、だ。……これからについての指示を出す前に共通連絡事項を三点話すとしよう』
「???敵を退ければそれで終わりじゃないのおつるちゃん?」
『悪いが今回のはそう簡単な案件ではない。…寧ろ今からの行動の方が重要となる。それで一点目だが、諏訪・太刀川両隊員五名は、開発部門によるメディカルチェックを受けてもらう。既に能力使用時のトリオン体数値変動のデータは送信済みだ。拒否権はない』
「あ~、それ此処で話す理由ありますか?」
『お前が一番サボりそうたからだ、この戯けが。事の重大さを一番理解してなさそうだのもあるが、…貴重なデータは多いに越した事はない』
「……お見通しな訳ですか、流石つる姐」
今回の騒動の全貌を把握していない佐鳥からの素朴な疑問はそこそこに、連絡事項を語り始める言実に早速待ったを掛ける太刀川を返り討ちにし、次の話に
『二点目、柚紀の現状況についてだ。外傷もなく命に別状はないが……トリオンをほぼ使い切っている状態だ。これも体が強制的に休息を取らせて回復に勤しんでいる訳だから暫くは目覚めぬかもな』
「えっ!?一部隊分のトリオンをほぼ使い切るとか……あの能力そんなに燃費悪いのですか姐さん?」
『いやそうではない、…サイドエフェクト等について最近知った柚紀のトリオンコントロールはまだまだ未熟だ。今回の規模での能力発動は本来の必要通過訓練を省いて強制的に実施したのと……それまでに起きた事柄を含めれば涸渇するのも仕方ない事だ』
「…あんたの事だ、こうなるのは予想できた筈だ。それなのに鶴ヶ峰にやらせたのかよっ!!」
『……怒るな諏訪、私とて好きでやった訳でない。…柚紀が危険なのを承知の上で自ら決めた事だ。先程も同じ様な事を話したが、一度決めれば誰が何と言おうともその意思を曲げぬ頑固な所もあるのだよ、この子はね』
二点目の内容には流石に出水・諏訪が疑問に一見淡々と答えているように見えるが、その瞳には悲しみや後悔、怒りや飽きれが浮かんでいる印象が窺える。尤もそれが理解できるのは差はあれど、現時点では質問した二人と嵐山・太刀川だけである