25.防衛の曲~少女の為に何を成すか~
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『(グイッ!…バッ!!)柚紀っ?!……おい柚紀!!どうした、しっかりしろ!?柚紀っ!!?(っ!違和感の正体はコレか??何が起きたんだ?…一先ず横にするか)』
「(ダッ!)柚紀ちゃん!?言実さん、彼女の身に一体何があったのですか?」
「落ち着いて下さい二人とも。……(フゥ)…見た感じ外傷は見当たりませんが、顔色が悪く見えます。……言実さん、何か心当たりはありませんか?」
〔おいつる姐、あの子に何が起きた?諏訪さんがあんたの慌てる声を聞いて暴走寸前だぞ?……今は隊員共が頑張って止めているけど〕
〔言実ちゃーん、おじさん達にも説明プリーズ。倒れる所がばっちり見えたら流石に気になるぞ?〕
〔さ、佐鳥もですよおつるちゃん!?とっきーでも、嵐山さんでも良いですから誰か柚紀ちゃんに何が起きたか教えてくれー!!〕
いきなり後ろに倒れ込む柚紀を繋いだ手をそのまま引いて一瞬だけ体を停止させれば、繋いだ手を瞬時に離して後ろに再度倒れる前にトリオン体の身体能力にて片腕で柚紀を支え、様子を見る為にと身体への負担を考え、後方にゆっくりと柚紀の体を倒してそのまま呼び掛ける言実は理由を探る。嵐山も慌てて側に行き様子を窺い、二人の慌てぶりに自分も引っ張られない様に呼吸を整え近付きなから冷静に柚紀を観察する時枝。そして……作戦室以外とは通信が繋がった状態なのが仇となり各地で言実の焦った声が多大なる影響を及ぼしてしまった
冷静さを取り戻そうと大きく息を吐き出した時に脳内に機械的アナウンスが流れた"‐ 警告 トリオン漏出甚大 ‐ "の言葉。それを聞いて原因を察したその時、嵐山が心配して 柚紀に触れようと手を伸ばしてきたのを見て
『(!?そこまでの状況なのか、この子はっ?!嵐山?……!まさか、)っ!!止めろ!!今不用意にこの子に触れるな!!?』
「!?(スッ)す、すみません言実さん!でも何故柚紀ちゃんに俺が触れたら危ないのですか?」
『ハァー……………少し待て。………おい諏訪、柚紀が心配なら全員連れて私達に合流しろ。場所はオペレーター達に聞け、反論は一切受け付けん』
行動を制した事を当然疑問視する嵐山に、同じ事を何度も話すのが面倒だと考えた言実は一番柚紀を心配しているであろう諏訪含めた面々を呼びつける。煩い反論が帰ってくるのは予想済みなので、用件を言ったら五人の回線を切った。…次に話をつける相手は
『…当真に冬島さん、協力感謝する。とりあえずこの子は命に別状はない、だから…今は何も聞かずに隊室に戻ってくれ。後程ちゃんと私自ら説明をするから……頼む』
〔………はぁ~、…分かったよ言実ちゃん。後でちゃんと話してくれるなら俺はそれで構わないさ。…当真、お前もそれで我慢しろ〕
〔へいへい、分かりましたよっと。…俺だって別につる姐さんを困らせたくないですからね〕
『済まない二人とも…恩に着る』
この中で一番情報を持たない冬島隊の二人に一から説明する時間がないので、隊室待機を懇願する言実。意を汲んで二人とも反論せずに了承してくれた事に謝罪と感謝を伝えて回線を切る