24.能力解放の曲~大いなる一歩~
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……ふぅ、これで大丈夫そうだな」
太刀川達とは別方角の警戒区域で、敵を掃討していた迅は一息ついた後に、黒トリガー【風刃】を納刀した。あちら程ではないが、こちらもゲート異常発生の余波を食らい通常より敵数が多く、尚且つ担当が一部隊でなく合同部隊だったこともあり前線はほぼ崩壊し、全滅の危険性が視えた迅が助っ人に駆け付け事なきを得た状態だ。……最も担当者全員が各々な理由でベイルアウトしているが
「さて、向こうはっと。…………成る程、言実さんと合流出来たって事はサイアクな結末は回避出来たみたいだな。……だが…」
サイドエフェクトを使って柚紀の状況を視る迅は、最初に視えたしまった……"柚紀が死んでしまう未来"が無くなった事に一先ず安堵する。だが、完全に安心とは言えない状況だ
「(サイアクは回避出来ても危険な状況に代わりない、それも俺は此処を離れられないし、かと言って二人がやる事を止める事は先を見据えればそれも不可能……となれば)助っ人呼ぶしかなさそうだな、これは」
未来の事を考えて今自分に出来る最善の行動を取るべく、携帯を取り出して電話をかけ始める迅。そのお相手は
~ボーダー基地内・メディア対策室~
嵐山隊のメンバーは佐鳥が柚紀に連絡した通りに、資料を見ながら広報の仕事に関しての打ち合わせをしていた。そんな中、嵐山の携帯に着信の知らせが鳴り響く
「ん?誰からだ?…って(p!)どうした迅、何か用か?」
〔いきなりで悪いが、嵐山隊に頼みたいことがある〕
「俺達に?少し待ってくれ……(p!)…で、何が起きたんだ迅」
相手が迅と分かり、座ったまま話をしようとした嵐山だがわざと"嵐山隊"宛の頼みと言った時点で何かを察知し、スピーカーモードにして机の上に置く。時枝達も気付いて打ち合わせを中断して迅の話に耳を傾ける
〔気付いてないかもしれないが、少し前までゲートが異常発生している状態だった。大分収まったし市民に被害は出てない。だが……今現在柚紀ちゃんが外に訳あって出ている〕
「えっ!!?待ってください迅さん!!外ってつまり警戒区域にって意味ですよね?なんでそんなことにっ?!だって柚紀ちゃん、今日はラボで勉強だって返事貰ったのに…どうしてっ??!」
「落ち着きなよ佐鳥。…その後、鶴ヶ峰さんがおれにも返事返してくれたけど内容が【諏訪さんに会いに行く】だった。……理由は分からないけど、恐らく連れ出したのは諏訪さんで間違えないと思う。…それで迅さん、おれ達は何をすれば良いのですか?………彼女に関係する事ですよね?」
迅の言葉を聞いて驚きと焦りを隠せない佐鳥、警戒区域にそれも危険な状況の中に柚紀が晒されているとなれば当たり前な反応だ。そんな佐鳥を諌めた時枝は自分の携帯を一瞥した後に、知っている事を話してそこから推測を立てるが、その後直ぐに、迅に話の続きを促す。……本題がまだなの事もあるが、ゲートが大量発生したと聞いて悠長な事をしている暇などないのだから