22.合流の曲
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‐ パサッ………コツン ‐
『…嫌な予感がしてグラスホッパー使って駆けつけてみればバンダー達の砲撃寸前とはな。まぁ、何はともあれ……二人が無事で良かったよ』
「言実さん?!!」
『やっぱり、先程のは言実さんの声だったんですね。で、でもどうして来たんですか?!危ないのは知っていますよね?!?…私の、…せい……ですか?』
「!!違うよ、鶴ヶ峰。…君が知らないだけで言実さんが此処にいても、違和感ないし危険じゃないんだ。……"俺達と同じだから"」
『えっ??』
現れたのは言実だった。それも何時もの白衣姿なのを見て、柚紀は自分のせいで大切な言実の身を危険に晒してしまったと考えてしまい、明らかに辛そうな表情をしたのに対して、堤が慌てて弁解。その本人は柚紀が理解出来てないのに気づいているが、急を要する優先事項から先に着手する
『悪いが説明する暇がない、先にあのバンダー共の処理する。………当真、バンダーを確認出来るだろ?片付けるから援護しろ』
〔…俺が此処に居ない可能性は微塵もないってか?つる姐さんに俺、信頼されてますね~〕
『当たり前だ、……お前が私の期待を裏切った事など一度も無かろうに…殺るぞ』
〔いやー、姐さんが男前過ぎて俺が困っちゃいますよ~。ま、……期待されてる分はきっちり仕事しますか〕
『…頼むぞ。……直ぐに戻る、二人はこのまま待機していろ』
二人に一言断ってから、本部屋上に待機しているであろう冬島隊所属にしてスナイパーのトップに君臨する男・当真勇と連絡を取り、短いやり取りだがそれで十分意思疏通を済ませる。その後言実は二人に再度指示を出し、返事を待たずにジャンプ台トリガー・グラスホッパーを駆使してバンダー目掛けてその場を離れていく
少しして我に返った柚紀が隣に居る堤のジャケットの裾を引っ張り、こちらに意識を向かせた後に聞きたいことを訊ねる
『(クイクイ)堤さん堤さん、何で言実が此処(戦場)に出てくるのですか?あの人エンジニアですよね?それにあれ何時ものトリオン体ですよね?戦闘体じゃなくても平気なんですか?戦えるなんて私聞いてないですよ?ってか言実さんも何時もの冷静な様子ですがら大丈夫だとは思いますが……あの人どれだけ強いのですか???』
「あ、えっとだね。…と、とりあえず鶴ヶ峰が聞きたい事は理解したから一旦落ち着こうか?……あの人がバンダー倒して戻って来るまでにちゃんと説明するからさ……」
『あ、…す、すいませんつい……』
柚紀の矢継ぎ早な質問に、回答する前に先ずは落ち着かせようとする堤。それから柚紀が落ち着いたのを見計らい、バンダー達の方を見ながら質問に答え始める
「確かに言実さんはエンジニアだけど、ボーダー開設当初は今ほど戦闘員が多くなくて、休みとかも考えないといけないから任務とかのシフト管理が大変でさ、…現エンジニアの中にも戦闘員経験者が多くて、言実さんもその一人。で、任務のために一々換装するのが面倒になったみたいで、言実さん自ら改造して戦闘も可能にしたのがあのトリオン体な訳。……ただ俺等正隊員が使うトリオン体より、性能面低下や幾つか制限があったり等のデメリットもあるけど…ベイルアウト機能はあるし戦いには支障ないみたい」
『…でも今は人が増えてますよね?なら、前線から遠退いてませんか?だって……そういう人ですよ?』
必要ないと判断すれば、その後一切手を出さなくなる言実の性格を知る柚紀は、本職に力を入れている今でも戦えるのかが心配な様子。そんな柚紀を尻目に堤に目で促され改めて敵を見ると、丁度バンダーが撃破されたのを目撃して柚紀は杞憂だと察した