21.能力解説の曲~少女の宿命とは~
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諏訪達に一言告げてから回線を切った言実はインカムを外し、……敢えて見ないようにしていた忍田の方に顔を向けた。予想していた通りに眉間に皺を寄せ、かなり難しそうな表情をしていた
「……君は何時も我々に言わずに一人で動こうとする。相変わらずと言ってしまえばそれまでだが、流石に今回の件はそれでは済まない。…何故彼女のサイドエフェクトについて報告を私に、いや上層部にしなかったのだ?」
『…以前にも話したが、あの子のサイドエフェクトは使い方次第で強力な効果をもたらす。それこそ"不可能を可能にする"様な事を、な。たが、まだその域に達していない。それに……エンジニア・被験者の中には柚紀を陥れる事を企む動きも確認された。誰が敵が味方か、それが分からぬ現状で報告をすれば…そいつらを取り逃がす可能性があった』
忍田の言い分は最もだが、柚紀本人にもあまり話していなかったサイドエフェクトについてを他人に言うのに躊躇を示し、更に本人ほどでもないが言実自身も妨害を受けていたので言動には慎重になっていた。……なりすぎてこんな事になってしまったが
「君の言い分は分かった。しかし、このままでは柚紀くんの件に城戸さんが口出しをしてくる。…何か成果を上げない限りは」
『分かっています。たが、無理させればあの子に何か起こるかなど分からん。出来ればそんな事は避けたいが……最後に決めるのは柚紀本人だ。もしそれを望むなら今の私に止める資格はない』
「本人が居ないこの場での議論はあまり意味をなさない訳か。……話を変えようか言実くん、この現状で誰を迎えに出すつもりだ?彼女の知り合いとなると限られる筈だ」
互いに言いたいことは理解している、しかしそれを成すには柚紀が居なければ意味がない。話すだけ無駄だと判断した忍田は別の事を訊ねる。言実はモニターを観察しながら答える
『この現状で迎えとなると、一部隊単位がやはり好ましいだろうな。それに該当するのは二部隊…実力に申し分はない。だが…………』
「……何か別の問題でもあるのか?……言実くん?」
何かを言いかける言実に忍田は問い掛けるが、長考に入った本人には聞こえていない。長い付き合いから今の状態で話しても聞こえないのは経験済なので、忍田はモニターを見て待つことに
言実は考えていた。ただ柚紀を迎えに行くだけなら嵐山隊でも風間隊でも構わない、たが今の状態、更に…………柚紀の心情等を踏まえ色んな可能性を考慮するとしたら
‐ コツン ‐
「…考えが纏まったみたいだな。考えを聞こうか言実くん」
言実は長考に入ると微動だにしなくなる。そして纏まると何か合図を出すのが癖になっている、足を動かしてパンプスを敢えて鳴らしたのがそれだ。合図が出たので改めて訊ねる忍田に、今度はちゃんと反応をする言実
『色んな可能性を踏まえた上で、柚紀の迎えは………』
「……君は何時も我々に言わずに一人で動こうとする。相変わらずと言ってしまえばそれまでだが、流石に今回の件はそれでは済まない。…何故彼女のサイドエフェクトについて報告を私に、いや上層部にしなかったのだ?」
『…以前にも話したが、あの子のサイドエフェクトは使い方次第で強力な効果をもたらす。それこそ"不可能を可能にする"様な事を、な。たが、まだその域に達していない。それに……エンジニア・被験者の中には柚紀を陥れる事を企む動きも確認された。誰が敵が味方か、それが分からぬ現状で報告をすれば…そいつらを取り逃がす可能性があった』
忍田の言い分は最もだが、柚紀本人にもあまり話していなかったサイドエフェクトについてを他人に言うのに躊躇を示し、更に本人ほどでもないが言実自身も妨害を受けていたので言動には慎重になっていた。……なりすぎてこんな事になってしまったが
「君の言い分は分かった。しかし、このままでは柚紀くんの件に城戸さんが口出しをしてくる。…何か成果を上げない限りは」
『分かっています。たが、無理させればあの子に何か起こるかなど分からん。出来ればそんな事は避けたいが……最後に決めるのは柚紀本人だ。もしそれを望むなら今の私に止める資格はない』
「本人が居ないこの場での議論はあまり意味をなさない訳か。……話を変えようか言実くん、この現状で誰を迎えに出すつもりだ?彼女の知り合いとなると限られる筈だ」
互いに言いたいことは理解している、しかしそれを成すには柚紀が居なければ意味がない。話すだけ無駄だと判断した忍田は別の事を訊ねる。言実はモニターを観察しながら答える
『この現状で迎えとなると、一部隊単位がやはり好ましいだろうな。それに該当するのは二部隊…実力に申し分はない。だが…………』
「……何か別の問題でもあるのか?……言実くん?」
何かを言いかける言実に忍田は問い掛けるが、長考に入った本人には聞こえていない。長い付き合いから今の状態で話しても聞こえないのは経験済なので、忍田はモニターを見て待つことに
言実は考えていた。ただ柚紀を迎えに行くだけなら嵐山隊でも風間隊でも構わない、たが今の状態、更に…………柚紀の心情等を踏まえ色んな可能性を考慮するとしたら
‐ コツン ‐
「…考えが纏まったみたいだな。考えを聞こうか言実くん」
言実は長考に入ると微動だにしなくなる。そして纏まると何か合図を出すのが癖になっている、足を動かしてパンプスを敢えて鳴らしたのがそれだ。合図が出たので改めて訊ねる忍田に、今度はちゃんと反応をする言実
『色んな可能性を踏まえた上で、柚紀の迎えは………』