20.論争の曲~それぞれの考え~
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~ボーダー基地内・冬島隊室~
『悪いな冬島さん、こんな仕事を貴方に頼んでしまって』
「気にするなって言実ちゃん。あんたにはこっちの仕事も手伝って貰った事もあるしな、お互い様だ」
言実は元エンジニアにして自分とは色んな意味で近い位置に居る男・冬島慎次の元を仕事の為に訪ねていた。別に一人で出来る仕事ではあるが、モノや使用者の事を考えで別の人にも見て貰うべきと考え、一番信頼出来るであろう冬島の元に来たのだ。…別の理由もあるが
「にしても、だ。…お前さんかなりストレス溜めてるだろう?俺の元に仕事を持ち込む時は大抵そうだ。……例の姪っ子ちゃんの件か?」
『………あぁ。色々あって今調べている最中だ。…毎回この手の件があると何時も起こる事だが、流石に今回ばかりは問題が山積みな訳だ。更に厄介な事も生じている故にな………はぁ』
「おいおい大丈夫か?言実ちゃんが溜め息とか相当ヤバイぞ?…倒れる前にきちんと休めよ。ってかそこで休んでいけ」
『……善処はする。それとその言葉に甘えさせて貰う』
冬島の隣で仕事具合を見ていたが、流石の腕前で特に問題なく、安心と疲労による溜め息を漏らす。付き合いが長いと顔に出づらい言実の事も分かるらしく、休息を勧める冬島の言葉を素直に受け入れソファに寝転ぶ。こんな時でも、柚紀の事を考えてしまう。今の言実にとって一番の心配事だ
(…柚紀は大丈夫だろうか?此方の都合ばかり押し付けてしまっているな。……今日は確か臨床試験は休みな筈だ。…此処のところまともに話をしておらんし……早めに戻るか)
言実も色々感じているが、聡い柚紀なら…と仕事を優先にしていた。たが流石にそろそろマズイかと考え、休んだらラボに戻ろうと決めて目を瞑ろうとしたその時
〔いきなり連絡してすみません小佐野です!!言実さん、大変な事になってしまってすみません!?〕
『……小佐野か?…諏訪があの子に……柚紀に何かやらかしたのか?』
小佐野からの通信に体を起こして聞く体勢に入る言実。声音からしてかなり相手が動揺している事から只事でないのは直ぐに分かり、次の言葉を待つ
〔実は、柚紀ちゃんの気分転換にと諏訪さん達が外に連れ出して、そしたら…トリオン兵が……〕
『!!あの子が外に出て、それもトリオン兵に接触したのか?!………無事なんだろうな?』
〔怪我をしたって連絡は今のところないです。任務中の太刀川さん達も一緒なので。……でも、理由不明な現象に見回れてまだ…〕
柚紀が外に居る事を知って言実は目の前が一瞬暗くなった。異常なサイレン音には気付いているし、策を講じずに今の柚紀を出すのはあまりにも危険なのだ…一応"太刀川隊"の保険を付けたらしいが、それ以上の事態に見回れてしまった。色んな推測や策が頭の中を巡っているがとりあえず今は
『小佐野、直ぐに諏訪隊全員の回線を私に繋げ。………国近聞こえるか?太刀川達の回線両方とも繋げ』
〔はい!直ぐに〕
〔は~い言実さん。少しだけお待ちを~〕
通信回線が繋がる数秒の間に考えた事は、至極シンプルにして単純
‐ あのヤンキー馬鹿に文句を言うことだ ‐
『悪いな冬島さん、こんな仕事を貴方に頼んでしまって』
「気にするなって言実ちゃん。あんたにはこっちの仕事も手伝って貰った事もあるしな、お互い様だ」
言実は元エンジニアにして自分とは色んな意味で近い位置に居る男・冬島慎次の元を仕事の為に訪ねていた。別に一人で出来る仕事ではあるが、モノや使用者の事を考えで別の人にも見て貰うべきと考え、一番信頼出来るであろう冬島の元に来たのだ。…別の理由もあるが
「にしても、だ。…お前さんかなりストレス溜めてるだろう?俺の元に仕事を持ち込む時は大抵そうだ。……例の姪っ子ちゃんの件か?」
『………あぁ。色々あって今調べている最中だ。…毎回この手の件があると何時も起こる事だが、流石に今回ばかりは問題が山積みな訳だ。更に厄介な事も生じている故にな………はぁ』
「おいおい大丈夫か?言実ちゃんが溜め息とか相当ヤバイぞ?…倒れる前にきちんと休めよ。ってかそこで休んでいけ」
『……善処はする。それとその言葉に甘えさせて貰う』
冬島の隣で仕事具合を見ていたが、流石の腕前で特に問題なく、安心と疲労による溜め息を漏らす。付き合いが長いと顔に出づらい言実の事も分かるらしく、休息を勧める冬島の言葉を素直に受け入れソファに寝転ぶ。こんな時でも、柚紀の事を考えてしまう。今の言実にとって一番の心配事だ
(…柚紀は大丈夫だろうか?此方の都合ばかり押し付けてしまっているな。……今日は確か臨床試験は休みな筈だ。…此処のところまともに話をしておらんし……早めに戻るか)
言実も色々感じているが、聡い柚紀なら…と仕事を優先にしていた。たが流石にそろそろマズイかと考え、休んだらラボに戻ろうと決めて目を瞑ろうとしたその時
〔いきなり連絡してすみません小佐野です!!言実さん、大変な事になってしまってすみません!?〕
『……小佐野か?…諏訪があの子に……柚紀に何かやらかしたのか?』
小佐野からの通信に体を起こして聞く体勢に入る言実。声音からしてかなり相手が動揺している事から只事でないのは直ぐに分かり、次の言葉を待つ
〔実は、柚紀ちゃんの気分転換にと諏訪さん達が外に連れ出して、そしたら…トリオン兵が……〕
『!!あの子が外に出て、それもトリオン兵に接触したのか?!………無事なんだろうな?』
〔怪我をしたって連絡は今のところないです。任務中の太刀川さん達も一緒なので。……でも、理由不明な現象に見回れてまだ…〕
柚紀が外に居る事を知って言実は目の前が一瞬暗くなった。異常なサイレン音には気付いているし、策を講じずに今の柚紀を出すのはあまりにも危険なのだ…一応"太刀川隊"の保険を付けたらしいが、それ以上の事態に見回れてしまった。色んな推測や策が頭の中を巡っているがとりあえず今は
『小佐野、直ぐに諏訪隊全員の回線を私に繋げ。………国近聞こえるか?太刀川達の回線両方とも繋げ』
〔はい!直ぐに〕
〔は~い言実さん。少しだけお待ちを~〕
通信回線が繋がる数秒の間に考えた事は、至極シンプルにして単純
‐ あのヤンキー馬鹿に文句を言うことだ ‐