19.乱戦の曲
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『…え?』
歌い終えて目を開ければ自分に"何かの"影が掛かり、気になり後ろを振り返りソレを見て柚紀は硬直してしまった。自動車程の大きさで薄灰色の装甲に覆われた蜘蛛を思わせる見た目、前方に人間みたいな口に歯、咥内には目のような物体が見える。恐怖で体は動かない筈なのに何故か柚紀は冷静にトリオン兵・モールモッドを観察していた。……そう、前足らしいブレードが自分に振り上げられている状況でも
「鶴ヶ峰っ!!?(グイッ!)」
一番近くに居た笹森が柚紀を自分の方に引き寄せて、ブレードを紙一重で回避。そのまま体を密着させて笹森はモールモッドの追撃に備えて弧月を抜こうとするが、目前を黒の残像が通過する
- ズサッ!! -
「ふぅー、流石にビックリしたな。とりあえず笹森ナイスだ!!」
「え?あ、いや俺は別に…」
「気を抜くな!!まだまだ来るぞ!!」
モールモッドを太刀川が弧月を用いて素早い動きで一刀両段して沈黙させる。太刀川に褒められて照れる笹森だが、諏訪の叱咤に再び周囲を見ればトリオン兵が何処から音もなく現れる
『ぇ?……ぁ、…あれが…敵?……それもさっき………下手したら私は……っ!?』
「大丈夫だ鶴ヶ峰!?何があっても君は守り抜いてみせるから!!」
「その意気だ日佐人!?お前は回避防御に専念しろ!!鶴ヶ峰に傷一つ着けさせんなよ!!」
「俺と出水で奴等の気を引く。諏訪さん達は隙を見てその子を連れて離脱してくれ……出水!!」
「了解!?派手に立ち回れって事ですね」
絶命して動かなくなった敵を見て時間差で自分の置かれた立場に気付き顔は青ざめ身震いする柚紀に笹森は安心させるために声を掛け、諏訪も銃を生成し対峙しつつ指示を出す。太刀川達は諏訪隊を擁護する為に距離を取り離れた場所にて戦闘を継続する。直ぐに数か減りこの場から離れれると誰もが考えていたが…
「おかしですよ諏訪さん!数が減る気配が一向にありません!?これは…」
「チッ!?…おい、おサノ!!どうなってやがる!!?」
〔ゲートが断続的に発生しているみたい。それも警戒区域全域で!?その中でも諏訪さん達が居る方角がかなりゲート生成率が高水準を保っている状況…本部でも対応に追われているから直ぐに増援は難しいかも〕
「なんじゃそれ!?…ったく面倒な事になったよ全く?!一先ずゆっくりで良いから基地の方に後退しつつ敵をぶっ飛ばして行くぞ!!」
敵の追撃に銃にて対応を続けつつ、小佐野に状況を聞き現状がかなり予想外な事態と認識すれば、留まっても埒が空かないので今出来る事を指示し戦いを継続する