18.遭遇の曲~そして運命は動き出す~
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「えっ?マジですか柚宇さん!?何でこっちに太刀川さんが来るんですか?」
〔まぁ、暇な所に諏訪さん達が来たからでしょうね~。どうしたの?何かマズイの?〕
「マズイと言うか最悪と言うか…まだ対策講じてないって言うのに。……諏訪さん、どうしますか?聞いての通り太刀川さんが此処に来ます」
「……マジかよ」
出水経由で、太刀川隊オペレーター国近柚宇から知らされた、柚紀にとって要注意人物の太刀川慶の来訪に頭を抱える諏訪。相手はグラスホッパー持ち、どの位離れていたか知らないが直ぐに此処に到着するだろう。大きく溜め息を吐き出し、こちらを不安げに見つめる柚紀の頭を軽く撫でて腹をくくる
「遅かれ早かれ会うことには変わりねぇから、このまま待つか。……お前等各自、自分が思ったまま行動しろ。但し…」
「分かってますよ諏訪さん。太刀川さんが鶴ヶ峰に対してどんな行動に出ても守れ…そんな感じですよね?」
「と、とりあえず間を取り持つって所ですかね?」
「いざって時は姐さんの名前を出すしかないだろうけど……柚紀ちゃんは念のため堤さんの後ろに退避な?」
『(コクコク)』
今から色々考えるよりその場で臨機応変に対応・柚紀の事を最優先事項、と大まかな方針を決め、意味がないかも知れないが柚紀を一番壁になる堤の後ろに移動させる。そんな事をしていると
「(スタッ)お~、本当に諏訪さん達が居た。何しに来たんですか?暇なら一勝負でもしますか?」
「オイコラ太刀川っ!?曲りなりにもお前は防衛任務中だろ?何言ってやがる!!」
「ハハハ、冗談ですよ。流石にそんな事をしたら忍田さんに怒られるから俺」
「そりゃあ防衛任務中にやったら怒られますよ普通に」
何処から音もなく空から降ってきた太刀川は危なげなく着地し、諏訪と話し始める。これが初見なら柚紀は驚いていたが、嵐山達と同じような出会い方をしたので特に問題なかった。会話に出水も加わり順調に進んでいるかに思えたが
「…………で、そこの子誰?見たところ普通の女の子みたいだけど、何で警戒区域内に諏訪さん達と一緒に居るんですか?…有り得ないだろ、普通なら」
『!!(ビクッ)』
「まぁそう……ではありますが、此方にも色々事情があるんですよ太刀川さん」
「その事情か何かは俺は知らないが、此処は一般人が居るのは危険な事ぐらい全員周知の事実だろ?………リスクを差し引いてもその子を連れ歩く必要性があるようには俺は思えないだけだ」
「それはまぁ……」
流石に柚紀の存在には気付いていた太刀川は、至極当然な質問をする。それに対して堤が茶を濁らせる様な返答を返すが、こちらの事情を知らない太刀川が正論を告げ、柚紀に対して冷ややかな視線で見つめる。…四人が返答に困っている事に気付かない程柚紀は鈍感ではない。そして今までと今回で何が違うが故にこんな状況になったかを考える。そして直ぐに察してしまう
(そうだよ、本来はあの人みたいな反応が普通なんだ。だって私は…)
‐ 皆に望まれて此処に居る訳じゃないのだから ‐