争奪の舞踊
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途中で荒船と風間と別れた三人は言実のラボに無事到着。室内には部屋主"の一人"である言実に嵐山隊の四人、それに加えてシロとフブキ、何故か太刀川と国近もおり、更には
「……………百歩譲って太刀川や国近はいいぞ、昼飯を此処で食った事あるらしいからな。…………………何でお前が居るんだよっ?!レイジっ!!?」
「………(クイッ)コレを届けに来ただけだ。迅の予知では【鶴ヶ峰に栄養満点の食事を取らせないと明日学校を休む事になる】らしくてな。……以前玉狛に遊びに来た際に俺の料理を食べてみたいと言っていたから、作ってきた」
「とりまるから"レイジさんの料理は美味い"って聞いてたから、佐鳥も楽しみにして柚紀ちゃん達が帰ってくるのを待っていたのは良いんですが…………(テクテクテク…チラッ)もしかして、寝てるの?」
『………(ペラッ、…スッ)みたいだな。諏訪の怒鳴り声や木崎特製料理の匂いにも反応しないのなら、かなり深い眠りに落ちておると推測出来る。…………無理に起こさずこのままにするとして、……………シロ頼めるか?』
「はーい言実さん。(タンタンタン……- シュン -)諏訪さん、ユズちゃんをソコに寝かせてください。後はトリオン補給とスキャンの為に"まさくん"を抱っこさせるとして…「おい市河、コレどうすれば良いんだ?」ん?……あらら、諏訪さんの匂いが染み込んだアウターを離さない感じですか。寒くないならそのまま貸してあげて下さい。下手に取り上げたら……………………泣きますね、寝ながら」
ベールで分からなかったので言実が代表して捲り、未だに諏訪の背中で寝ている柚紀をシロを中心に介抱に当たる一方で【寝ているのに換装が解けないのは何故】と嵐山隊メンバーを中心に話し合っていた。これに対して答えたのは勿論このお方
『恐らく【柚紀が自らの意思で解くまで継続される設定及び換装を保てない程トリオンを浪費していない状態】なのだろうな。……そもそも本来は風刃みたいに"トリオン体と黒トリガーは別物"の筈だが、コレには見ての通り付属されている。だが柚紀の体質を考えると色々調性を施す必要がある故に、性能を確かめる意味合いも含めて今日は一日Divaの使用を敢行した。……適合者である私なら恐らく設定を弄れるとは思うが、…前例がないからな(ハァ〜)』
「仕方ありませんよ、ボーダーだって黒トリガーはそこまで多く所持していませんし、敵が…それこそ人型近界民がコチラを攻めて来た事なんてない。……最悪の場合【この黒トリガーは切り札とし、多様を厳禁にする】と処置を取るべきでは?」
「ですが嵐山先輩、【使わなさすぎるとDivaの性能を柚紀先輩が忘れてしまったり、お姉様のお作りになったトリオン体性能に慣れて無茶をする可能性】もあります。……別にお披露目会と言いませんが、適度に何が理由を付けて使用するべきかと私は思います。現場で能力を発揮する以外でも、……例えば先程のスナイパー達みたいに【Diva使用時は戦闘アドバイスをしている最中の目印】とか、服装を変えれるならそれこそ【広報活動時に使用する】とか」
「木虎の案におれも賛成ですが、判断・決断するのは柚紀さんだ。……今日の結果次第で意見するとして言実さん、………【ラボって此処までレイアウト変えれるんですか?】この人数が居ても不自由なく動けていますし……」
Divaの仕様開明も目的の一つであり、それの使用に関する討論を使用者本人が居ない所で時枝がずっと気になっていた事を口にする。……以前訪れた時より明らかに応接室の面積増大に加えて別の部屋に続くドアも倍以上に増えているのだ。隣に柚紀用の部屋が併設されたのは知っており広い理由は理解しているが、……一つだけ謎のドアがある。そちらには
- ガチャ、キイィー………ペタペタ -
「っあぁ〜!!?やっと算出終わったー!!!言実〜、私も木崎くんのご飯食べても良いよね〜?………ん??どうしたのさ嵐山隊御一行。私の顔を見て何でそんな驚きの表情をしてさ」
「ヒ、ヒヒヒヒ、ヒナ姐さん?!何でそっちの意味不明なドアから出てきたの?!?だって確か、専用の仕事部屋って別にあるよね??」
「………ありゃ?コレって【空いていた言実の両隣の部屋がどうなったか】知らない感じ??ん〜、私が話すのでも良いけど腹拵えしたいからパス!!なので、……シロ〜。どうせアンタ"今は"お腹空いてないでしょ?部屋がどうなってるか説明ヨロ〜」
「……別に構いませんが、私だってちゃんとご飯食べますよ?ただ"休みの日だと前日に夜更しして朝昼兼用になるだけ"で、今は大丈夫なだけです!!さて、……言実さん、パソコンを拝借しても大丈夫ですか?私のはアッチに置きっぱなしなので」
何故か巽が現れてマイペースに食事にありつこうとする。……何時も色々不健康で疎かな生活をしている親友が自ら食事をしようとするのを止める気がなく、だが部屋の説明はすべきと判断した言実はノートパソコンをシロに渡して全員に食事を促す。木崎は給仕に勤しみ二つあるテーブルセットに各自適当に座って食事を取り始める中、何やら空中にモニターらしきモノが現れればシロが説明を開始する。
「ま、この見取り図を見れば一目瞭然なんですが……【元は言実さんのラボだけだったんですが、両隣にユズちゃんの部屋と私の作業部屋が出来上がってます】(カタカタ、ダン)……ラボのみの部屋がコレで。で…(カタカタカタ…)先ず、例の独自サーバーが置かれた私の作業部屋が出来てラボへの行き来を楽にする為にドアを設置。………ヒナ先輩がスリッパな理由は【私の作業効率の為にアッチの部屋は畳部屋にしているから】です。因みにカーテンで仕切ってますから、入って直ぐにサーバーやパソコン画面は見れない様にしてます。私がアレを使ってする作業内容は"個人情報を有する事が多いので"」
「(モグモグ、ゴックン)あ〜、ソレは分かるかも!作戦室のレイアウトって人それぞれで違うけど、オペレーターの机って入ってる直ぐの部屋に置いてる人、あんまり居ないもんね〜。居ても市河ちゃんが言ったみたいに画面が近づかないと見れない配置にしてるかな〜?(モグモグ…)」
「フーン、そんなのを気にしているんだな〜。……じゃあ柚紀の部屋が出来た経緯は?別に今までだってつる姐のラボでどうにかなってただろ?(モグモグ)」
「太刀川さんの言う通りではありますが、それでは今後【今回みたいに収容オーバーになる】と簡単に予想が出来ます。更に言うと今みたいな処置をしている間に言実さんに用があるエンジニアの方と鉢合わせは…避けるべきかと思います。………口では言いませんが、やはりユズちゃんは"エンジニアの方にかなり警戒…苦手意識を抱いてます"。目が覚めた際にその人が居たのに気づけば、……どうなるか私ですら未知数です。なので(カタカタ、ダン!)通常は壁で仕切ってますが、トリオンでこの基地は作られていますので作ったり消したりは容易です。丁度今モニターが出ている所が境目で、壁があっても行き来を楽にする為にドアもちゃんと構築されますし、廊下から室内に入る際のロック番号も三部屋毎に異なりますから注意を。……因みに互いの部屋に行く際も番号入力が必要で、それなしで行き来出来るのは部屋主である私含めた三人のみですので誰かの部屋を経由して…は無理とご理解下さい」