お茶会の舞踊
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嵐山もとい嵐山隊の活動復帰第一弾の広報の仕事や、通常に戻った危険区域での防衛任務もこなす様になった平日の放課後
- コツコツ、コツコツ…… -
「えっと……(ゴソゴソ、チラッ)コチラをもう少し行った先が待ち合わせ場所ですね。(ゴソゴソ)それにしても、いきなり【放課後デートしよう】なんて…………誘う人、間違えてませんか?……柚紀先輩(ハァ〜)」
制服姿の木虎が時折携帯を見つつ歩いていた。どうやら、柚紀と待ち合わせらしくそれも誘い方が独特で……うっかりあの二人に聞かれてしまい視線が痛かったのを思い出しため息を漏らす。因みに嵐山達もその場に居合わせていたので、何とか二人を宥めてくれて大事には至らなかった。そして木虎自身も別に柚紀と外で会うのは嫌ではない、寧ろ内心嬉しいのだが、………街全体の復旧が完了し学校も再開した中、体調が未だに万全でなく基地での暮らしに加えて、遅刻早退と一日中学校に満足に通えていない柚紀と…自分一人が外で会って良いものなのかと迷っているのも事実である
そんな事を考えていたら待ち合わせ場所である………夏の歓迎会時に集結したあの駅前広場、のベンチが配置された一角に約束相手の姿を視認。ただ居たのは柚紀だけでなく
「(タタタタタ…)お待たせさせてしまい申し訳ありません、先輩。(ペコッ……スッ、…スウゥ)時に窺いますが……何故この方とご一緒何ですか?」
「もう、そう睨むなよ木虎。別にお前が頼りないからとか、柚紀ちゃんに頼まれたとかじゃなくて……俺のサイドエフェクトが"柚紀ちゃんに同行した方が良い"って囁くもんだからそうしたまでだ。ま、目的地までついて行くがデートの邪魔はしないから安心してくれ」
『ご、ゴメンね藍ちゃん。ちゃんと迅さんが私の体調を気遣って途中まで一緒に行動するって、連絡するべきだったね。後……シロに指摘されたんだ【放課後に遊びに行く事を"デートと呼称しているのはフブキの言葉遊びの一環"で、本来は別の意味がある】って。それで、その…………二人も聞いてたよね?ぁ、あの……どんな、反応してた?(モジモジ)』
「…………ご心配なく、それなりの反応をお二人ともされてましたので無関心ではないかと。後、……意外とフブキ先輩の言葉使いが独特で意味は完全に間違えでもないですが、少し解釈のズレがある的な事がありますから、カタカナ語に関しては一度市河先輩………シロ先輩に確認した方が今後は良いかも知れませんね」
アウターのせいで分かりづらいが制服……風な服装の柚紀の隣には何時ものトリオン体の迅の姿があった。明らかに不機嫌な表情と雰囲気をさせている木虎に一応説明をする迅と、ややこしい言い方で誘った事を謝罪し…木虎に二人が嫉妬してくれたかを気にする柚紀。これに対して木虎は、正確な情報を提示して同じ様な事が無い様にアドバイスをする。………自分は無視されているが、気にしない迅が移動を促し柚紀を真ん中にして歩き出す
「所で先輩、今から何処に行くのですか?それも……ヴァイオリンケース持ったまま」
『おっ?!コレの中身がヴァイオリンってよく分かったね藍ちゃん!……嵐山さんや諏訪さんとかにも持ち運びお願いした事あるけど、中身を当てれたのは藍ちゃんが初めてだよ!!(ニッコリ)』
「っ!?……た、たまたまです。私も所持はしてませんがクラスでヴァイオリンの話題が出て、………"いいモノはケースを見れば中身が分かる"と話していて、その特徴通りのを柚紀先輩がお持ちだったので…」
「流石星輪のお嬢様達がする会話は一味違うね〜。………因みに柚紀ちゃんが持ち出した理由は"今から行く所に入るには必要になるから"だよ。普段なら問題ないけど、今日は特別だからね」
どうやら音楽関連の場所に向かっているらしく、そこで柚紀が演奏するのは何となく察する木虎。だが何故自分に声を掛けたのかが分からない様子。佐鳥は微妙だが、時枝ならその手の場所に行っても問題なさそうな気がするのだ。そんな事を考えていたら目的地に到着する。……立派な大木がある見た目は立派な一軒家に見えるが何やらカフェにある看板らしいものの側に立っているウェイター姿の
「よっ、京介!わざわざ外で待ってるとか律儀だな〜お前。……お婆ちゃん先生と一度来てるのと、俺が連れて行くから大丈夫だって一応言った筈だが?そんなに心配だったのか?」
「………まぁ、否定はしません。鶴ヶ峰は方向音痴疑惑がありますし、木虎は初めて来る場所ですからね。地図なんかじゃ此処がお店だって表記されませんから調べようがないので。後、俺が外で待っていたのはそれだけじゃなくて……」
- シャァーーー、……キキイィー!!、ガシャン!……ズカズカズカ…ズイッ! -
「とぉ〜りぃ〜まぁ〜るぅ〜!!?いきなり【至急制限時間内にコレ買ってあのお店に届けて欲しい、報酬は出す】とか連絡してこないでよね〜。それも量や予算が細かく設定、されてて見つけるのに苦労したよ。全く!!って……えっ?!!」
「(キキイィー、ガシャン)……それも佐鳥とおれに別々の材料を頼んで、一体ナニが目的……………柚紀さんに木虎に、迅さん??何で、此処に??」
男子二人が話している最中、三人が来たのとは別方角から猛スピードを出した自転車が現着。それに乗っていたのは佐鳥で、道端に自転車を止めるや大きめの買い物袋を烏丸に差し出しながら文句をつける。それに遅れて同じく自転車でやって来た時枝も荷物を持っており、あんな連絡を寄越した事を問い質そうとするが……目敏く柚紀達に気づき不思議そうにしている
そんな互いに状況が飲み込めてない四人を見て笑うのを我慢しながら「京介、後、頼む。ちゃんと、説明、してやれよ?」と烏丸に対処を頼めばお役御免となり撤退する迅。その後ろ姿を見送り、とりあえず四人をお店の中に案内する烏丸は、相変わらずのクールガイである