そっと塗り込めよう
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「――あっ!!やっぱり長くなってる!!」
ソファーに座り、リモコン片手にテレビのチャンネルをパチパチ替えていると突然、そんな声が聞こえてきた。
視線を画面から斜め横に移せば、ラグの上に座って手鏡を持ち、片目を瞑って睫毛をちょんちょんと触る紬ちゃんがいた。
…なんか、小動物みたいで可愛いな。
「ねぇねぇ!世一くんもそう思わない?」
ニヤけそうになる口元を必死に抑えながらその光景を眺めていれば、ソファーに座る俺の足の間にペタンと座り、やや興奮気味に紬ちゃんがそう訊ねてきた。
「ほら、長くなってない?」
自分の目…基、睫毛を指差しパチパチと数回瞬きをする紬ちゃん。
さっきから長くなった長くなったと言っていたのは、どうやら自分の睫毛の事らしい。
目を細めジッと見るも……
「……」
―い、いまいち違いがわかんねぇ…!―
「どう、かな…?あんまり変わらない、かな…?」
先ほどの期待に満ちた表情とは打って変わって、今は俺を見つめる大きな瞳が不安に揺れていた。上目遣いで小首を傾げて訊ねてくる紬ちゃんは可愛い以外の何者でもなく、なんだったらこのままずっと見ていたいという自分の浅ましい気持ちに屈服しそうになったが、少しでも彼女の期待に応えてあげたくて慌てて首を左右に振り否定した。
「い、いやっ!!そんな事ないよ!!俺の目が悪いのかも!!…もっと近くで見てみる!!」
ソファーから立ち上がり、紬ちゃんと同じようにふわふわのラグの上に座って彼女と対面した。
紬ちゃんの両肩に手を置きぐっと顔を近づける。
「…もしかしたら、こうやって目瞑ったら分かりやすいかも」
そう言うやいなや、ゆっくりと目を瞑る紬ちゃん。
彼女のその顔はまるでキスを待つそれのように見えて…。
「……っ」
―キス、したい……―
もう一人の俺が呟いた。
「世一くん、どうかな……?」
目を瞑ったまま控えめに訊ねてくる紬ちゃん。
だがやはり、どれだけ目を凝らして見ても俺にはその微妙な違いは分からなかった。
しかし、ここでまたもや自分の浅ましい思いが顔を覗かせた。
「……長くなってるよ。うん。すっごく綺麗に伸びてる」
「っ…!よ、よいち、くん…っ!」
左肩に置いていた右手を紬ちゃんの左目に移動させ、そっと睫毛に触れると、そのまま静かに唇を落とした。
瞬間、彼女の華奢な肩が小さく跳ねた。
「――紬ちゃん」
「な、なに……?」
―このまま、ここにもキスしていい……?―
自分の浅ましい欲を塗るように、その桜色をなぞった――。
ソファーに座り、リモコン片手にテレビのチャンネルをパチパチ替えていると突然、そんな声が聞こえてきた。
視線を画面から斜め横に移せば、ラグの上に座って手鏡を持ち、片目を瞑って睫毛をちょんちょんと触る紬ちゃんがいた。
…なんか、小動物みたいで可愛いな。
「ねぇねぇ!世一くんもそう思わない?」
ニヤけそうになる口元を必死に抑えながらその光景を眺めていれば、ソファーに座る俺の足の間にペタンと座り、やや興奮気味に紬ちゃんがそう訊ねてきた。
「ほら、長くなってない?」
自分の目…基、睫毛を指差しパチパチと数回瞬きをする紬ちゃん。
さっきから長くなった長くなったと言っていたのは、どうやら自分の睫毛の事らしい。
目を細めジッと見るも……
「……」
―い、いまいち違いがわかんねぇ…!―
「どう、かな…?あんまり変わらない、かな…?」
先ほどの期待に満ちた表情とは打って変わって、今は俺を見つめる大きな瞳が不安に揺れていた。上目遣いで小首を傾げて訊ねてくる紬ちゃんは可愛い以外の何者でもなく、なんだったらこのままずっと見ていたいという自分の浅ましい気持ちに屈服しそうになったが、少しでも彼女の期待に応えてあげたくて慌てて首を左右に振り否定した。
「い、いやっ!!そんな事ないよ!!俺の目が悪いのかも!!…もっと近くで見てみる!!」
ソファーから立ち上がり、紬ちゃんと同じようにふわふわのラグの上に座って彼女と対面した。
紬ちゃんの両肩に手を置きぐっと顔を近づける。
「…もしかしたら、こうやって目瞑ったら分かりやすいかも」
そう言うやいなや、ゆっくりと目を瞑る紬ちゃん。
彼女のその顔はまるでキスを待つそれのように見えて…。
「……っ」
―キス、したい……―
もう一人の俺が呟いた。
「世一くん、どうかな……?」
目を瞑ったまま控えめに訊ねてくる紬ちゃん。
だがやはり、どれだけ目を凝らして見ても俺にはその微妙な違いは分からなかった。
しかし、ここでまたもや自分の浅ましい思いが顔を覗かせた。
「……長くなってるよ。うん。すっごく綺麗に伸びてる」
「っ…!よ、よいち、くん…っ!」
左肩に置いていた右手を紬ちゃんの左目に移動させ、そっと睫毛に触れると、そのまま静かに唇を落とした。
瞬間、彼女の華奢な肩が小さく跳ねた。
「――紬ちゃん」
「な、なに……?」
―このまま、ここにもキスしていい……?―
自分の浅ましい欲を塗るように、その桜色をなぞった――。
1/1ページ
