紅い花を咲かせましょう
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「――熱っ!」
ベッドに寝転がりサッカー関連の動画を観ている時、紬からそんな声が聞こえた。
何事かと体を起こし紬の方を見ると、ヘアアイロンを右手に持ったまま、左手で首元を押さえていた。
「どしたん?」
「髪挟む時、アイロンのプレートが首に当たっちゃって…。火傷したかも…」
プレートが当たった部分がヒリヒリ痛むのか、紬は顔を顰めたまま俺に説明する。
俺は彼女の後ろへと回り込み、押さえてる手を退かすとプレートが当たったというその部分を確認した。
「あー、確かに火傷してるわ。うん」
「うぅー……やっぱり?すっごいヒリヒリするもん…」
左側の首筋に出来た赤い痕。そこまで大したことはないのだが、紬の肌が白いせいか妙にその痕が目立って見えた。
「ショートにしてからアイロンかけるの難しくて…」
「だから切らなくても良いって言ったじゃん」
「だ、だって…暑くなってきたしイメチェンもしたかったから、丁度良いかなと思って…」
彼女の短い髪を指先で摘み、ため息混じりにそう言った。
胸元辺りまであった長い髪がバッサリと切られ、項が見えるショートボブへとすっかり変わってしまった紬。
ショートボブも似合っているし可愛いから別にそれはそれで良いのだが、髪が長かった頃は互いにドライヤーをかけ合ったり、自分と同じ編み方をさせてみたりと、密かに楽しんでいた。
…何より、シている時に髪を振り乱しながら喘ぎ感じる姿が色っぽくて好きだった。(馬鹿正直にそのことを本人に言ったら、'豹馬くんの変態!!'と怒られてしまったのは未だに納得がいっていない)
「とりあえず冷やさないとな。氷取ってくるわ」
「うん…。ありがとう豹馬くん」
そう言ってもう一度首筋に負った火傷に視線を落とす。
こうして改めて見ると、その火傷の痕がなんだか自分がいつも付けるソレのようだった。
位置も自分がいつも付ける位置とほぼ同じで、本当に自分が付けたのではないかと思ってしまう。
でも実際コレは俺が付けた痕じゃない。
俺が付けた痕じゃない痕が、紬の身体に付いている…。
「豹馬くん…?どうしたの?」
'氷を取ってくる'、そう言ってからいつまで経っても取りに行かない俺を不思議に思ったのか、紬が訝しげな表情で振り向いた。
「…なーんかムカつく」
「へ?……ぁ!」
ボソリと呟き、俺はそのまま紬の首筋に吸い付いた。
突然のことに驚きを隠せない紬に構うことなく、俺は思いっきりその白い肌を吸う。
「ぁ……っん、あ…っ!」
吸う度に口から甘い声を上げる紬に、自然と口角が上がっていくのが分かる。
彼女の白い肌に夢中で吸い付くこと数分、漸く俺は唇を離した。
吸い付いたそこにしっかりと付いた紅い痕…。
綺麗に付いたソレに俺は満足げに笑う。
「っもう…!豹馬くん、いきなり何!?」
怒った表情でそう言う紬。しかしその顔は真っ赤で、言っちゃ悪いが全く説得力がなかった。
「んー、なんか俺以外の痕が紬の身体に付いてるのがムカついて」
「ええ…?それどういう意味?」
紬の顔は先ほどの怒った表情から戸惑いの表情へと変わった。
俺は沢山の疑問符で頭が埋め尽くされているであろう彼女の華奢な肩に顎を乗せると、後ろから抱きしめて耳元で囁いてやった。
「…だって、紬の身体には俺が付けた痕だけで十分でしょ?」
「っ…ひょ、豹馬くん!!」
「じゃ、氷取ってくるわ」
ついに耳まで赤くなった紬に小さく笑みをこぼし、リップ音を立てて口づけを落とした俺は、氷を取りに行く為に漸く腰を上げた。
……あ。あと絆創膏持ってこよ。火傷の痕はそれで隠そーっと。
浮かんだ名案に俺は一層笑みを深くするのだった――。
ベッドに寝転がりサッカー関連の動画を観ている時、紬からそんな声が聞こえた。
何事かと体を起こし紬の方を見ると、ヘアアイロンを右手に持ったまま、左手で首元を押さえていた。
「どしたん?」
「髪挟む時、アイロンのプレートが首に当たっちゃって…。火傷したかも…」
プレートが当たった部分がヒリヒリ痛むのか、紬は顔を顰めたまま俺に説明する。
俺は彼女の後ろへと回り込み、押さえてる手を退かすとプレートが当たったというその部分を確認した。
「あー、確かに火傷してるわ。うん」
「うぅー……やっぱり?すっごいヒリヒリするもん…」
左側の首筋に出来た赤い痕。そこまで大したことはないのだが、紬の肌が白いせいか妙にその痕が目立って見えた。
「ショートにしてからアイロンかけるの難しくて…」
「だから切らなくても良いって言ったじゃん」
「だ、だって…暑くなってきたしイメチェンもしたかったから、丁度良いかなと思って…」
彼女の短い髪を指先で摘み、ため息混じりにそう言った。
胸元辺りまであった長い髪がバッサリと切られ、項が見えるショートボブへとすっかり変わってしまった紬。
ショートボブも似合っているし可愛いから別にそれはそれで良いのだが、髪が長かった頃は互いにドライヤーをかけ合ったり、自分と同じ編み方をさせてみたりと、密かに楽しんでいた。
…何より、シている時に髪を振り乱しながら喘ぎ感じる姿が色っぽくて好きだった。(馬鹿正直にそのことを本人に言ったら、'豹馬くんの変態!!'と怒られてしまったのは未だに納得がいっていない)
「とりあえず冷やさないとな。氷取ってくるわ」
「うん…。ありがとう豹馬くん」
そう言ってもう一度首筋に負った火傷に視線を落とす。
こうして改めて見ると、その火傷の痕がなんだか自分がいつも付けるソレのようだった。
位置も自分がいつも付ける位置とほぼ同じで、本当に自分が付けたのではないかと思ってしまう。
でも実際コレは俺が付けた痕じゃない。
俺が付けた痕じゃない痕が、紬の身体に付いている…。
「豹馬くん…?どうしたの?」
'氷を取ってくる'、そう言ってからいつまで経っても取りに行かない俺を不思議に思ったのか、紬が訝しげな表情で振り向いた。
「…なーんかムカつく」
「へ?……ぁ!」
ボソリと呟き、俺はそのまま紬の首筋に吸い付いた。
突然のことに驚きを隠せない紬に構うことなく、俺は思いっきりその白い肌を吸う。
「ぁ……っん、あ…っ!」
吸う度に口から甘い声を上げる紬に、自然と口角が上がっていくのが分かる。
彼女の白い肌に夢中で吸い付くこと数分、漸く俺は唇を離した。
吸い付いたそこにしっかりと付いた紅い痕…。
綺麗に付いたソレに俺は満足げに笑う。
「っもう…!豹馬くん、いきなり何!?」
怒った表情でそう言う紬。しかしその顔は真っ赤で、言っちゃ悪いが全く説得力がなかった。
「んー、なんか俺以外の痕が紬の身体に付いてるのがムカついて」
「ええ…?それどういう意味?」
紬の顔は先ほどの怒った表情から戸惑いの表情へと変わった。
俺は沢山の疑問符で頭が埋め尽くされているであろう彼女の華奢な肩に顎を乗せると、後ろから抱きしめて耳元で囁いてやった。
「…だって、紬の身体には俺が付けた痕だけで十分でしょ?」
「っ…ひょ、豹馬くん!!」
「じゃ、氷取ってくるわ」
ついに耳まで赤くなった紬に小さく笑みをこぼし、リップ音を立てて口づけを落とした俺は、氷を取りに行く為に漸く腰を上げた。
……あ。あと絆創膏持ってこよ。火傷の痕はそれで隠そーっと。
浮かんだ名案に俺は一層笑みを深くするのだった――。
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