君の世界の中心は俺だ
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―な…なんだ今のは!?曲芸 か!?超常現象か…!?―
―凪誠士郎のファンタスティックゴールで…―
―マンシャイン・C 同点だぁ!!!―
―勝った…。潔に…勝った―
強く握りしめた拳。全身の汗が一気に引いていってしまいそうなほどの爽快感と高揚感が、爪先から頭の天辺まで駆け上がっていく。
体の震えが止まらない……。こんな感覚、生まれて初めてだ……。
興奮の渦の中で、俺は歓喜に打ち震えていた。
―ねえ、紬。俺、潔に勝ったよ―
フィールドの外で驚きに目を見開き、固まっている紬に心の中でそう声をかけた。
互いの視線が交わる。
やっと……見てくれた。
潔世一ではなく俺を……凪誠士郎を見てくれた。
いつでも、どんな時でも、紬の目は潔を追っていた。
彼女の視線は目の前にいる俺の体をすり抜けて、その先を走る潔に注がれていた。
交わることのない紬と俺の視線…。
その瞬間、マグマのように全身の血が沸騰し、今にも噴火しそうだった。
コレが…'嫉妬'ってやつなんだって、その時思った。
俺……潔に嫉妬してる。
「凪…。やっぱ凄ぇよお前…」
「!」
いつの間にか潔が側にやって来ていた。
「教えてくれ。どうやって辿り着いた?」
「へ」
「今の境地はお前にとってなんだ?」
どうやって辿り着いた――?
今の境地はお前にとってなんだ――?
そんなの……
「…別に。ただお前を倒すコトだけにずっとサッカーしてきて…。最後にレオが力を貸してくれて…。その夢が叶って気持ちいいだけ…」
「…純粋にただそれだけ?」
「うん」
俺の返答に潔は呆気に取られたかのような表情を浮かべる。
でも本当に、俺にとってはたったそれだけのことだった。
ただ、潔に勝ちたい。ただ、潔を倒したい。
それだけでがむしゃらにここまで来て、そんな俺にレオも応えてくれて…。
「…あ。あと一つ」
「!…なんだっ!?」
再び口を開いた俺に潔はすぐさま反応する。
「紬に、見てもらいたいっていう気持ちでやってた」
「…は?紬ちゃん…?」
「うん。俺にとっては潔を倒す=紬に見てもらえるっていうことだから」
「……なんだよ、それ。ワケ、分かんねぇよ…っ」
俺の言っていることが何一つ理解出来ずもどかしいのか、潔は眉間に皺を寄せ奥歯を噛み締めた。
俺はそんな潔をただジッと見つめる。
紬に潔よりも俺を見て欲しくて、でもその為には潔を倒すしかなくて…。
…どうしても、紬を潔にだけは奪われたくなかったんだ。
潔にだけは、絶対に……。
そして今、俺は潔世一に勝ったんだ。
今、すっごく気分がイイ。すっごく満たされている。
「今俺、この地球 の'主人公'になった気分」
呆然と立ち竦む潔の横を通り抜け、フィールドの外へと歩いていく。
向かう先は勿論……
「紬…」
「凪、くん……っ」
震える声で俺の名前を呼んだ紬。手を伸ばし、彼女の白く柔らかい頬を撫でる。
俺の指が触れた瞬間、ピクッと紬の肩が震えた。
「ねえ、紬。俺、潔に勝ったよ」
「な、凪くん…」
俺はずっと、君だけに見て欲しかったんだ。
君だけに……紬だけに見て欲しかったんだ。
他の誰でもない、凪誠士郎という人間を……。
「これからは潔じゃなくて、俺のことを見てよ紬」
「え…?」
「紬が見てくれるだけで俺、強くなれる」
「凪くん……」
「好きだよ、紬」
紬が見てくれる。俺はそれだけでいい。
それだけで俺は、もっともっと高みへと行くことが出来るから――。
―凪誠士郎のファンタスティックゴールで…―
―マンシャイン・
―勝った…。潔に…勝った―
強く握りしめた拳。全身の汗が一気に引いていってしまいそうなほどの爽快感と高揚感が、爪先から頭の天辺まで駆け上がっていく。
体の震えが止まらない……。こんな感覚、生まれて初めてだ……。
興奮の渦の中で、俺は歓喜に打ち震えていた。
―ねえ、紬。俺、潔に勝ったよ―
フィールドの外で驚きに目を見開き、固まっている紬に心の中でそう声をかけた。
互いの視線が交わる。
やっと……見てくれた。
潔世一ではなく俺を……凪誠士郎を見てくれた。
いつでも、どんな時でも、紬の目は潔を追っていた。
彼女の視線は目の前にいる俺の体をすり抜けて、その先を走る潔に注がれていた。
交わることのない紬と俺の視線…。
その瞬間、マグマのように全身の血が沸騰し、今にも噴火しそうだった。
コレが…'嫉妬'ってやつなんだって、その時思った。
俺……潔に嫉妬してる。
「凪…。やっぱ凄ぇよお前…」
「!」
いつの間にか潔が側にやって来ていた。
「教えてくれ。どうやって辿り着いた?」
「へ」
「今の境地はお前にとってなんだ?」
どうやって辿り着いた――?
今の境地はお前にとってなんだ――?
そんなの……
「…別に。ただお前を倒すコトだけにずっとサッカーしてきて…。最後にレオが力を貸してくれて…。その夢が叶って気持ちいいだけ…」
「…純粋にただそれだけ?」
「うん」
俺の返答に潔は呆気に取られたかのような表情を浮かべる。
でも本当に、俺にとってはたったそれだけのことだった。
ただ、潔に勝ちたい。ただ、潔を倒したい。
それだけでがむしゃらにここまで来て、そんな俺にレオも応えてくれて…。
「…あ。あと一つ」
「!…なんだっ!?」
再び口を開いた俺に潔はすぐさま反応する。
「紬に、見てもらいたいっていう気持ちでやってた」
「…は?紬ちゃん…?」
「うん。俺にとっては潔を倒す=紬に見てもらえるっていうことだから」
「……なんだよ、それ。ワケ、分かんねぇよ…っ」
俺の言っていることが何一つ理解出来ずもどかしいのか、潔は眉間に皺を寄せ奥歯を噛み締めた。
俺はそんな潔をただジッと見つめる。
紬に潔よりも俺を見て欲しくて、でもその為には潔を倒すしかなくて…。
…どうしても、紬を潔にだけは奪われたくなかったんだ。
潔にだけは、絶対に……。
そして今、俺は潔世一に勝ったんだ。
今、すっごく気分がイイ。すっごく満たされている。
「今俺、この
呆然と立ち竦む潔の横を通り抜け、フィールドの外へと歩いていく。
向かう先は勿論……
「紬…」
「凪、くん……っ」
震える声で俺の名前を呼んだ紬。手を伸ばし、彼女の白く柔らかい頬を撫でる。
俺の指が触れた瞬間、ピクッと紬の肩が震えた。
「ねえ、紬。俺、潔に勝ったよ」
「な、凪くん…」
俺はずっと、君だけに見て欲しかったんだ。
君だけに……紬だけに見て欲しかったんだ。
他の誰でもない、凪誠士郎という人間を……。
「これからは潔じゃなくて、俺のことを見てよ紬」
「え…?」
「紬が見てくれるだけで俺、強くなれる」
「凪くん……」
「好きだよ、紬」
紬が見てくれる。俺はそれだけでいい。
それだけで俺は、もっともっと高みへと行くことが出来るから――。
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