壁に刻まれた数字の羅列ーー学者達は、それに引き込まれるようにして仮説を立て議論に白熱していた。

「2020年5月になにかが起こる」
「それはあまりにも安直ではないか」

しかし、彼らは大切なことを見落としていた。

大切なこと、とはなにかーー

1つ、その数字の羅列は誰でも入れるストリートに突然現れたということ。

2つ、その数字の羅列は特に意味はないということ。

3つ、その数字の羅列は近所の子供の文字通り落書きであるということ。

重要な事実には目もくれず今日も議論は白熱する。



#物書きさんなら数字の羅列でも作品作れる説
（入間ちかさんお題）