第9話「金色の狼」
「お前ら!魔物だな!!」
入ってきた人々は、口々に言って、フィンたちを捕らえようと、鎌や斧を持って身構えた。
「昨日の夜、猟師に撃たれた魔物が、その子供の姿になった。その子供は、化け物だ!」
「お前ら皆、仲間だろう!人の姿をした魔物もいるって話を聞いたことがある。」
「俺たちは仲間だ!お前らは敵だ!」
ジンジャーはそう言って、入り口を塞いでいる人々に襲い掛かった。
瞬時に、ジンジャーの爪がかまいたちのように人々を切り裂き、人々は倒れた。
ジンジャーは倒れた人々の手から血を吸い取った。
どさくさに紛れて、テキーラも一人の首に噛み付いて血を頂いた。
部屋に入り込んできた人々は、皆殺された。
フィンたちは窓から外へと飛び出し、日の光が照り付ける中を走り、逃げていった。
トパーズの町から脱出した。
街道からそれた人通りのない林の中を、フィンたちは歩いていた。
夕暮れの中を、皆無言で歩いていた。
林の中は涼しく、夕日も木々に遮られ、薄暗くなっている。
ジンジャーはマントのフードを被り、テキーラは猫の姿に変身していた。
「…待て。」
急にフィンが立ち止まった。
「魔獣の気配がする…。」
フィンは、その方向へゆっくりと歩き出した。
ジンジャーは、アリスとテキーラを引き寄せて、フィンの後方で身構えた。
茂みの中から、金色の魔獣が姿を現した。
わずかな日光を受けて、きらきらと輝いている金色の毛。
目は赤く光り、鋭くこちらを睨みつけている。
狼のような姿をした魔獣だった。
金色の狼。
今にも襲い掛かりそうな姿勢になって、牙を剥き出した。
「こいつは…。」
フィンが呟いたとき、その金色の魔獣がいきなり襲い掛かってきた。
仰向けに倒されたフィンの上に魔獣がのしかかり、赤く光る目で他の三人の方を睨んだ。
「フィン!」
ジンジャーが駆け寄ろうとした。
「来るな!」
フィンが、倒れたまま叫んだ。
「こいつは…ラムだ。お前らを殺そうとしている。」
「ラ…ラム…!?」
ジンジャーは立ち止まって、目の前の魔獣を凝視した。
「フィン!」
アリスが叫んだ。
「俺が引き付けてる間に、逃げろ!」
「引き付けるって、やられそうじゃないか!」
金色の魔獣は、フィンの首に噛み付いた。
「やめてーー!!」
アリスが絶叫して、フィンに走り寄っていった。
「アリス!」
ジンジャーが止めようとしたが、間に合わなかった。
アリスは泣きながら金色の魔獣の方へ飛び込んでいった。
魔獣は後方へ飛び退き、フィンから離れた。
「フィン!!」
アリスは魔獣を無視してフィンを覗き込んだ。
「俺は大丈夫だ。こっちに来るなって言ったのに。」
フィンの首に牙の深く刺さった痕があり、そこから赤い血がどくどくと流れ出ていた。
「死んじゃやだーー!!」
「だから、大丈夫だって。しかし参ったな…。」
フィンは身を起こして、こちらを睨み付けている金色の魔獣を見つめた。
「ものすごい殺意の塊だ…。説得が通じない。」
「ウウウウ…。」
猫の姿のテキーラが唸り声を上げて、金色の魔獣に襲い掛かろうと、身構えた。
「テキーラを押さえとけ。ジンジャー。」
フィンに言われて、ジンジャーは、飛び出そうとするテキーラを押さえつけた。
立ち上がったフィンは、金色の魔獣をじっと見つめたまま、動かなくなった。
魔獣、ラムもじっとしたまま、動かなくなった。
入ってきた人々は、口々に言って、フィンたちを捕らえようと、鎌や斧を持って身構えた。
「昨日の夜、猟師に撃たれた魔物が、その子供の姿になった。その子供は、化け物だ!」
「お前ら皆、仲間だろう!人の姿をした魔物もいるって話を聞いたことがある。」
「俺たちは仲間だ!お前らは敵だ!」
ジンジャーはそう言って、入り口を塞いでいる人々に襲い掛かった。
瞬時に、ジンジャーの爪がかまいたちのように人々を切り裂き、人々は倒れた。
ジンジャーは倒れた人々の手から血を吸い取った。
どさくさに紛れて、テキーラも一人の首に噛み付いて血を頂いた。
部屋に入り込んできた人々は、皆殺された。
フィンたちは窓から外へと飛び出し、日の光が照り付ける中を走り、逃げていった。
トパーズの町から脱出した。
街道からそれた人通りのない林の中を、フィンたちは歩いていた。
夕暮れの中を、皆無言で歩いていた。
林の中は涼しく、夕日も木々に遮られ、薄暗くなっている。
ジンジャーはマントのフードを被り、テキーラは猫の姿に変身していた。
「…待て。」
急にフィンが立ち止まった。
「魔獣の気配がする…。」
フィンは、その方向へゆっくりと歩き出した。
ジンジャーは、アリスとテキーラを引き寄せて、フィンの後方で身構えた。
茂みの中から、金色の魔獣が姿を現した。
わずかな日光を受けて、きらきらと輝いている金色の毛。
目は赤く光り、鋭くこちらを睨みつけている。
狼のような姿をした魔獣だった。
金色の狼。
今にも襲い掛かりそうな姿勢になって、牙を剥き出した。
「こいつは…。」
フィンが呟いたとき、その金色の魔獣がいきなり襲い掛かってきた。
仰向けに倒されたフィンの上に魔獣がのしかかり、赤く光る目で他の三人の方を睨んだ。
「フィン!」
ジンジャーが駆け寄ろうとした。
「来るな!」
フィンが、倒れたまま叫んだ。
「こいつは…ラムだ。お前らを殺そうとしている。」
「ラ…ラム…!?」
ジンジャーは立ち止まって、目の前の魔獣を凝視した。
「フィン!」
アリスが叫んだ。
「俺が引き付けてる間に、逃げろ!」
「引き付けるって、やられそうじゃないか!」
金色の魔獣は、フィンの首に噛み付いた。
「やめてーー!!」
アリスが絶叫して、フィンに走り寄っていった。
「アリス!」
ジンジャーが止めようとしたが、間に合わなかった。
アリスは泣きながら金色の魔獣の方へ飛び込んでいった。
魔獣は後方へ飛び退き、フィンから離れた。
「フィン!!」
アリスは魔獣を無視してフィンを覗き込んだ。
「俺は大丈夫だ。こっちに来るなって言ったのに。」
フィンの首に牙の深く刺さった痕があり、そこから赤い血がどくどくと流れ出ていた。
「死んじゃやだーー!!」
「だから、大丈夫だって。しかし参ったな…。」
フィンは身を起こして、こちらを睨み付けている金色の魔獣を見つめた。
「ものすごい殺意の塊だ…。説得が通じない。」
「ウウウウ…。」
猫の姿のテキーラが唸り声を上げて、金色の魔獣に襲い掛かろうと、身構えた。
「テキーラを押さえとけ。ジンジャー。」
フィンに言われて、ジンジャーは、飛び出そうとするテキーラを押さえつけた。
立ち上がったフィンは、金色の魔獣をじっと見つめたまま、動かなくなった。
魔獣、ラムもじっとしたまま、動かなくなった。
