ジェイド・リーチ 短編集
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
はっとして目が覚めた朝。
急いでケータイで時間を確認すると、いつもならもう学校に着いている時間だった。
やばい!
完全に寝坊でしょ!
急がないと遅刻しちゃう!
今から急いで着替えして走れば間に合うか……
微妙な時間だ。
朝の身支度も最低限に、私はできる限りの速さで走った。
学園の校門が見えてきて、今走っているこの道を曲がって校門を通ろうとしたその時……
「あいたっ!……すみません!前をちゃんと見てなくて……」
私は誰かとぶつかってしまい、衝撃で尻もちをついた。
「こちらこそすみません。名前さん、お怪我はありませんでしたか?」
少々の焦りを含みながらも落ち着いた声が上から降ってきた。
ぶつかった相手は同じクラスのジェイドくん。
「大丈夫。ごめんね、ぶつかっちゃって……」
ジェイドくんは私の手を取り立たせてくれると、なぜか私の前に跪くように腰を下ろす。
私の右手はジェイドくんにそっと掴まれ、手の甲には唇が触れる感覚。
「あなたに怪我がなくて本当に良かった」
うわっうわっうわぁっ!!!
どこかで読んだ物語の中の王子様みたいなんですけど!
こんな行為が様になる人間が存在するだなんて……!
というか、こんな事されたら本気で照れるし、これから絶対意識しちゃいますけど!
そんな事を考えながらひとり盛り上がって赤面している私に、ジェイドくんが立ち上がり言った。
「ところで、そんなに急いでどうかしたんですか?」
「え?だって、遅刻しちゃうかと思って」
「今日はお休みですよ?フフッ… 名前さんらしいですね。」
そうだった!
今日は学校お休みじゃん!
お休みなのに登校日と間違った挙句、遅刻すると慌てていた事も、
身だしなみも最低限でしかも寮から学園までの全力疾走で髪の毛がぐちゃぐちゃな事も、
いろいろと恥ずかしくなってきた……
ジェイドくんは私の乱れきった髪の毛を丁寧な手つきで整えてくれているが、私はドジな自分が恥ずかしくて顔を上げられない。
私が俯いたままでいると、ジェイドくんは私の髪を結ってくれた。
「わぁ……ありがとう……」
可愛い出来映えに、男子なのに器用だなぁと感心していると、
「この後予定はありますか?」
と、不意に尋ねられる。
「何もないけど……」
今日が登校日だと勘違いしてたくらいなので、特に予定などない。
「それなら一緒にお茶でもどうですか?私も用事が終わったところですので」
思いもよらないお誘いに驚き、即答したいはずなのに言葉がスムーズに出せない私。
「え!?あっ…えっと…ジェイドくんがいいのなら……」
「ありがとうございます。行きましょうか」
ジェイドくんは私の手を取り、私が歩き出せば私の歩幅に合わせて歩いてくれる。
女性は男性がエスコートするもの、レディファーストが当たり前、という文化の国で育ったのだろうか?
私と違って、本当に所作に無駄がなくスマートだなと思う。
ジェイドくんにドジな自分を晒す事になってアンラッキーだと思っていたけど、
ジェイドくんがお茶に誘ってくれるなんて登校日と間違えてラッキーと素直に思える私は、本当に単純で幸せな奴だと思った。
急いでケータイで時間を確認すると、いつもならもう学校に着いている時間だった。
やばい!
完全に寝坊でしょ!
急がないと遅刻しちゃう!
今から急いで着替えして走れば間に合うか……
微妙な時間だ。
朝の身支度も最低限に、私はできる限りの速さで走った。
学園の校門が見えてきて、今走っているこの道を曲がって校門を通ろうとしたその時……
「あいたっ!……すみません!前をちゃんと見てなくて……」
私は誰かとぶつかってしまい、衝撃で尻もちをついた。
「こちらこそすみません。名前さん、お怪我はありませんでしたか?」
少々の焦りを含みながらも落ち着いた声が上から降ってきた。
ぶつかった相手は同じクラスのジェイドくん。
「大丈夫。ごめんね、ぶつかっちゃって……」
ジェイドくんは私の手を取り立たせてくれると、なぜか私の前に跪くように腰を下ろす。
私の右手はジェイドくんにそっと掴まれ、手の甲には唇が触れる感覚。
「あなたに怪我がなくて本当に良かった」
うわっうわっうわぁっ!!!
どこかで読んだ物語の中の王子様みたいなんですけど!
こんな行為が様になる人間が存在するだなんて……!
というか、こんな事されたら本気で照れるし、これから絶対意識しちゃいますけど!
そんな事を考えながらひとり盛り上がって赤面している私に、ジェイドくんが立ち上がり言った。
「ところで、そんなに急いでどうかしたんですか?」
「え?だって、遅刻しちゃうかと思って」
「今日はお休みですよ?フフッ… 名前さんらしいですね。」
そうだった!
今日は学校お休みじゃん!
お休みなのに登校日と間違った挙句、遅刻すると慌てていた事も、
身だしなみも最低限でしかも寮から学園までの全力疾走で髪の毛がぐちゃぐちゃな事も、
いろいろと恥ずかしくなってきた……
ジェイドくんは私の乱れきった髪の毛を丁寧な手つきで整えてくれているが、私はドジな自分が恥ずかしくて顔を上げられない。
私が俯いたままでいると、ジェイドくんは私の髪を結ってくれた。
「わぁ……ありがとう……」
可愛い出来映えに、男子なのに器用だなぁと感心していると、
「この後予定はありますか?」
と、不意に尋ねられる。
「何もないけど……」
今日が登校日だと勘違いしてたくらいなので、特に予定などない。
「それなら一緒にお茶でもどうですか?私も用事が終わったところですので」
思いもよらないお誘いに驚き、即答したいはずなのに言葉がスムーズに出せない私。
「え!?あっ…えっと…ジェイドくんがいいのなら……」
「ありがとうございます。行きましょうか」
ジェイドくんは私の手を取り、私が歩き出せば私の歩幅に合わせて歩いてくれる。
女性は男性がエスコートするもの、レディファーストが当たり前、という文化の国で育ったのだろうか?
私と違って、本当に所作に無駄がなくスマートだなと思う。
ジェイドくんにドジな自分を晒す事になってアンラッキーだと思っていたけど、
ジェイドくんがお茶に誘ってくれるなんて登校日と間違えてラッキーと素直に思える私は、本当に単純で幸せな奴だと思った。