跡部景吾
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私は書道部に所属している。
この学校全体の生徒数が多いから当たり前かもしれないけど、書道部の部員数もそれなりだ。
部活でしか顔を合わせない娘だっている。
そんな、決して仲が悪いわけではないが部活でしか顔を合わせない娘に、突然頼み事をされて、内心嫌だなぁと思いながらもOKしてしまう私はお人好しだと思う。
「跡部の好きなタイプ?私は知らないなー。直接聞いてみればいいじゃん」
「そんなの私から聞けないよー。名前、仲良いんだから代わりに聞いてくれない??」
私と跡部、仲悪くないけど、特別仲良いわけでもないんだけど…
「私と跡部、思ってるほど仲良くないよ?」
「それでも、私と跡部くんに比べたら仲良いでしょ!お願い!今度何か奢るから!」
「んー…次跡部に会った時、覚えてたら聞いておいてあげる。別に、奢ってくれるから頼まれるわけじゃないからね」
「ほんとに⁉︎ありがとー!」
奢ってあげると言われて心が動いたわけではないと、自分の名誉のために一応言っておいた。
こんな出来事が部活後にあり、今に至る。
生徒会室に忘れ物をした事を思い出した私は、下校前に生徒会室へ。
そこでたまたま生徒会室に来ていた跡部に出くわしてしまい、約束した頼まれ事について、早速聞かなければならない状況になってしまったのだ。
「俺はもう行くが、お前は?」
「私も、すぐ行く。忘れ物、取りに来ただけだから…」
跡部はもう帰るところだったみたいで、私がもう少し遅くここに来ていれば、今日会う事はなかったのに。
でも会ってしまったからには、約束通りタイプの女の子を聞いておいてあげなくては…
サラッと聞いちゃえばいいのはわかってるけど、何故だか緊張してしまう。
「あのさ…跡部。ちょっと聞きたい事があるんだけど…私が聞きたいわけじゃなくてね?あの…跡部は、どんな女の子がタイプなの?」
なんだかぎこちない感じになってしまった。
「…その質問はよくされるが、勝ち気な人だといつも答えている…。で?俺のタイプがどうかしたのか?」
「別に?…ただ代わりに聞いて欲しいって頼まれただけで…。…もし跡部が女の子なら、ずいぶんと勝ち気な女の子になってる事だろうね。自分を女にしたような娘がタイプなんて、ほんと跡部ってばナルシストなんだから」
つい余計な事を言ってしまい、その上テンションがついていかず、冗談じゃなく本気の悪口みたいになってしまう。
…まあいいか。逃げちゃおう。
扉に近い位置にいるのは私だ。
扉に手を掛けようとしたが、私が逃げようとしたのをすぐに察知したらしい跡部に手首を掴まれてしまった。
逃走失敗である。
「喧嘩売っておいて逃げようとするとは、いい度胸じゃねーか」
「喧嘩売ってるわけじゃないもん。私は思った事を素直に言っただけ」
「それが喧嘩売ってるって言うんだよ。そういう事は素直に言わねーんだよ、普通は」
早く手を離して欲しい私は、全く心はこもってないけど形だけ謝る事にする。
「私が悪かったです。ごめんなさい。そろそろ手、離してくれません?」
「…言い方が気に食わねーな。それじゃあ、余計離したくなくなるだろーが」
離したくなくなる…その言葉にドキドキしてしまう私。
素直に認めると、結局跡部はイケメンだから…そんな彼に離したくない等と言われたら、誰だってドキドキしてしまうと思う。
…まあ、言い方がムカつくから逃がさないと言われてるだけで、全然甘い感じではないけどね。
もう仕方ないから、離してもらう為にも私は素直に言った。
半ギレで。
「イケメンのくせに離したくなくなるなんて言うな!恥ずかしくなるじゃん!」
この返しなら、跡部も納得するに違いない。
そういう思惑があり言った言葉だが、跡部が私を離してくれる事はなかった。
「お前にしてはまあまあな返しだな」
気が付けば、跡部に正面から抱きしめられている私。
状況について行けず涙目になりながら、パニックと言ってもいいくらいの状態だ。
そしてとどめの、デコちゅーである。
「続きは今度な?」
と、耳元で優しく言われ、私は解放された。
顔が思い切り赤くなっている事が自分でもわかる。
デコちゅーがとどめだと思っていたのに…秘奥義レベルの奥の手が直撃したんだから、大いに狼狽してしまうのも無理もない。
「……跡部なんて大嫌い!」
気持ちに余裕はなくそんな事しか言えず、跡部の顔を見ないようにして生徒会室を飛び出した。
この後、私はいつもの道のりで家まで帰ったと思うのだけど、動揺のあまり覚えていない。
気持ちを落ち着かせるのには時間がかかりそうだ。
…明日が休みで良かった!
この学校全体の生徒数が多いから当たり前かもしれないけど、書道部の部員数もそれなりだ。
部活でしか顔を合わせない娘だっている。
そんな、決して仲が悪いわけではないが部活でしか顔を合わせない娘に、突然頼み事をされて、内心嫌だなぁと思いながらもOKしてしまう私はお人好しだと思う。
「跡部の好きなタイプ?私は知らないなー。直接聞いてみればいいじゃん」
「そんなの私から聞けないよー。名前、仲良いんだから代わりに聞いてくれない??」
私と跡部、仲悪くないけど、特別仲良いわけでもないんだけど…
「私と跡部、思ってるほど仲良くないよ?」
「それでも、私と跡部くんに比べたら仲良いでしょ!お願い!今度何か奢るから!」
「んー…次跡部に会った時、覚えてたら聞いておいてあげる。別に、奢ってくれるから頼まれるわけじゃないからね」
「ほんとに⁉︎ありがとー!」
奢ってあげると言われて心が動いたわけではないと、自分の名誉のために一応言っておいた。
こんな出来事が部活後にあり、今に至る。
生徒会室に忘れ物をした事を思い出した私は、下校前に生徒会室へ。
そこでたまたま生徒会室に来ていた跡部に出くわしてしまい、約束した頼まれ事について、早速聞かなければならない状況になってしまったのだ。
「俺はもう行くが、お前は?」
「私も、すぐ行く。忘れ物、取りに来ただけだから…」
跡部はもう帰るところだったみたいで、私がもう少し遅くここに来ていれば、今日会う事はなかったのに。
でも会ってしまったからには、約束通りタイプの女の子を聞いておいてあげなくては…
サラッと聞いちゃえばいいのはわかってるけど、何故だか緊張してしまう。
「あのさ…跡部。ちょっと聞きたい事があるんだけど…私が聞きたいわけじゃなくてね?あの…跡部は、どんな女の子がタイプなの?」
なんだかぎこちない感じになってしまった。
「…その質問はよくされるが、勝ち気な人だといつも答えている…。で?俺のタイプがどうかしたのか?」
「別に?…ただ代わりに聞いて欲しいって頼まれただけで…。…もし跡部が女の子なら、ずいぶんと勝ち気な女の子になってる事だろうね。自分を女にしたような娘がタイプなんて、ほんと跡部ってばナルシストなんだから」
つい余計な事を言ってしまい、その上テンションがついていかず、冗談じゃなく本気の悪口みたいになってしまう。
…まあいいか。逃げちゃおう。
扉に近い位置にいるのは私だ。
扉に手を掛けようとしたが、私が逃げようとしたのをすぐに察知したらしい跡部に手首を掴まれてしまった。
逃走失敗である。
「喧嘩売っておいて逃げようとするとは、いい度胸じゃねーか」
「喧嘩売ってるわけじゃないもん。私は思った事を素直に言っただけ」
「それが喧嘩売ってるって言うんだよ。そういう事は素直に言わねーんだよ、普通は」
早く手を離して欲しい私は、全く心はこもってないけど形だけ謝る事にする。
「私が悪かったです。ごめんなさい。そろそろ手、離してくれません?」
「…言い方が気に食わねーな。それじゃあ、余計離したくなくなるだろーが」
離したくなくなる…その言葉にドキドキしてしまう私。
素直に認めると、結局跡部はイケメンだから…そんな彼に離したくない等と言われたら、誰だってドキドキしてしまうと思う。
…まあ、言い方がムカつくから逃がさないと言われてるだけで、全然甘い感じではないけどね。
もう仕方ないから、離してもらう為にも私は素直に言った。
半ギレで。
「イケメンのくせに離したくなくなるなんて言うな!恥ずかしくなるじゃん!」
この返しなら、跡部も納得するに違いない。
そういう思惑があり言った言葉だが、跡部が私を離してくれる事はなかった。
「お前にしてはまあまあな返しだな」
気が付けば、跡部に正面から抱きしめられている私。
状況について行けず涙目になりながら、パニックと言ってもいいくらいの状態だ。
そしてとどめの、デコちゅーである。
「続きは今度な?」
と、耳元で優しく言われ、私は解放された。
顔が思い切り赤くなっている事が自分でもわかる。
デコちゅーがとどめだと思っていたのに…秘奥義レベルの奥の手が直撃したんだから、大いに狼狽してしまうのも無理もない。
「……跡部なんて大嫌い!」
気持ちに余裕はなくそんな事しか言えず、跡部の顔を見ないようにして生徒会室を飛び出した。
この後、私はいつもの道のりで家まで帰ったと思うのだけど、動揺のあまり覚えていない。
気持ちを落ち着かせるのには時間がかかりそうだ。
…明日が休みで良かった!