嘴平伊之助
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鬼殺隊が鬼を葬った後、隠である私は他の隠と共に、いつものように事後処理へ向かった。
私が今回担当するのは、負傷した鬼殺隊員を蝶屋敷へ送り届ける事。
今回の鬼討伐に関わった鬼殺隊員の中には、猪頭の彼の姿もあった。
皆さん身体中、傷だらけで痛々しいが、命に別状はないようだ。
彼らを蝶屋敷まで無事送り届けたが、彼が私に気がつく事は最後までなかった。
顔がほとんど隠れているから分からなかったのかもしれないが…弱い私は彼の眼中に入らないのかもしれない…
決して彼に気付いてもらいたい訳ではないのだが、
弱いという事実は、隠として働くようになって随分経った今でも、私に劣等感を抱かせるのである。
蝶屋敷まで彼らを送り届ければ、私の任務は完了なのだが、私には1つ気になる事があった。
彼の猪頭は酷く汚れていて、今回の戦いが過酷なものであった事を物語っていた。
私は初対面で彼の猪頭を引ったくったのだが、その時に彼は、大事な物だから返せと怒っていた。
その猪頭が、血や泥で汚れている…
毛皮だからなぁ。
変に洗えば臭っちゃうかな…
でもこれじゃあまりにも…
迷った私は結局、彼の猪頭をちょいと拝借。
自分の持っている知識をフル活用し、猪頭をキレイに手入れした。
うん。何とかなった!
結構上手じゃん!私!
と、自画自賛しているが、直接彼に渡すのは自信がなく、文句を言われそうで躊躇われた。
…アオイさんにでも頼んで渡しておいてもらおう。
猪頭をアオイさんに頼もうとして、初めて彼の名前を知らない事に思い至った。
だが、猪頭を見たアオイさんはすぐに理解してくれた。
そりゃそうか。目立つもんね。
「伊之助さんに渡しておきますね」
アオイさんの言葉を聞いて、彼の名前を知った。
伊之助さんと言うのか…
後日、猪頭が片っ端から隠の頭巾を取って回っているという噂を耳にした。
あの人、隠狩りでも始めたのか?
理由はわからないが、本当に迷惑な話だ。
そんな噂のある中、蝶屋敷を訪れていた私は何者かによって突然頭巾を取られた。
噂を耳にしていた私は、すぐに彼の仕業だと思いつく。
「やっと見つけた。お前だろ?これをこんなにふわふわにしたのは」
これとは猪頭の事だろうか?
「お前らほとんど顔が隠れてるから、見つけるのに苦労したぞ」
隠の頭巾を取って回っていたというあの噂は、どうやら私を探すためにしていた事のようだ。
苦労してまで私を探して、ひょっとして文句でも言われるかと身構えてしまう。
「今日からお前も、俺の子分にしてやる!」
…こぶんって、子分?
「は?子分って何?私、あなたの子分になんか…「おーい!伊之助!何やってるんだ?」
私が話していると、彼の肩越しに彼を呼ぶ、私も見覚えのある仲間の隊士の姿が見えた。
「あいつらも俺の子分だ。お前も今日から俺の子分で、俺が親分だからな!」
おやぶんって、親分?
意味がわからないが、子分と言われた仲間達は適当にあしらっている感があり、急いでいる私もそれに倣う事にする。
「はいはい、わかりましたよ、親分。今日から私は子分なんですね。ちなみに、私の名前は名前ですから」
一応名乗っておく事にする。
もしまた隠狩りでもされたら迷惑だ。
名前さえわかれば、わざわざ頭巾を取らなくても口頭で確認ができるだろう。
お互い急ぎの仕事のためすぐに別れたが、実は一番気になっていた、猪頭の手入れの出来映えについては、彼は何も言わなかった。
その為に私を探していたのでは?
何でいきなり子分?
付き合いの浅い私にとっては、まだいまいち掴み所のない彼。
いくら彼について考えてみても、ただただ困惑するだけだった。
私が今回担当するのは、負傷した鬼殺隊員を蝶屋敷へ送り届ける事。
今回の鬼討伐に関わった鬼殺隊員の中には、猪頭の彼の姿もあった。
皆さん身体中、傷だらけで痛々しいが、命に別状はないようだ。
彼らを蝶屋敷まで無事送り届けたが、彼が私に気がつく事は最後までなかった。
顔がほとんど隠れているから分からなかったのかもしれないが…弱い私は彼の眼中に入らないのかもしれない…
決して彼に気付いてもらいたい訳ではないのだが、
弱いという事実は、隠として働くようになって随分経った今でも、私に劣等感を抱かせるのである。
蝶屋敷まで彼らを送り届ければ、私の任務は完了なのだが、私には1つ気になる事があった。
彼の猪頭は酷く汚れていて、今回の戦いが過酷なものであった事を物語っていた。
私は初対面で彼の猪頭を引ったくったのだが、その時に彼は、大事な物だから返せと怒っていた。
その猪頭が、血や泥で汚れている…
毛皮だからなぁ。
変に洗えば臭っちゃうかな…
でもこれじゃあまりにも…
迷った私は結局、彼の猪頭をちょいと拝借。
自分の持っている知識をフル活用し、猪頭をキレイに手入れした。
うん。何とかなった!
結構上手じゃん!私!
と、自画自賛しているが、直接彼に渡すのは自信がなく、文句を言われそうで躊躇われた。
…アオイさんにでも頼んで渡しておいてもらおう。
猪頭をアオイさんに頼もうとして、初めて彼の名前を知らない事に思い至った。
だが、猪頭を見たアオイさんはすぐに理解してくれた。
そりゃそうか。目立つもんね。
「伊之助さんに渡しておきますね」
アオイさんの言葉を聞いて、彼の名前を知った。
伊之助さんと言うのか…
後日、猪頭が片っ端から隠の頭巾を取って回っているという噂を耳にした。
あの人、隠狩りでも始めたのか?
理由はわからないが、本当に迷惑な話だ。
そんな噂のある中、蝶屋敷を訪れていた私は何者かによって突然頭巾を取られた。
噂を耳にしていた私は、すぐに彼の仕業だと思いつく。
「やっと見つけた。お前だろ?これをこんなにふわふわにしたのは」
これとは猪頭の事だろうか?
「お前らほとんど顔が隠れてるから、見つけるのに苦労したぞ」
隠の頭巾を取って回っていたというあの噂は、どうやら私を探すためにしていた事のようだ。
苦労してまで私を探して、ひょっとして文句でも言われるかと身構えてしまう。
「今日からお前も、俺の子分にしてやる!」
…こぶんって、子分?
「は?子分って何?私、あなたの子分になんか…「おーい!伊之助!何やってるんだ?」
私が話していると、彼の肩越しに彼を呼ぶ、私も見覚えのある仲間の隊士の姿が見えた。
「あいつらも俺の子分だ。お前も今日から俺の子分で、俺が親分だからな!」
おやぶんって、親分?
意味がわからないが、子分と言われた仲間達は適当にあしらっている感があり、急いでいる私もそれに倣う事にする。
「はいはい、わかりましたよ、親分。今日から私は子分なんですね。ちなみに、私の名前は名前ですから」
一応名乗っておく事にする。
もしまた隠狩りでもされたら迷惑だ。
名前さえわかれば、わざわざ頭巾を取らなくても口頭で確認ができるだろう。
お互い急ぎの仕事のためすぐに別れたが、実は一番気になっていた、猪頭の手入れの出来映えについては、彼は何も言わなかった。
その為に私を探していたのでは?
何でいきなり子分?
付き合いの浅い私にとっては、まだいまいち掴み所のない彼。
いくら彼について考えてみても、ただただ困惑するだけだった。