入江京介
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私は雛見沢村の入江診療所に勤務する看護師である。
この診療所の医師である入江医師は人当たりがよく、診療所に来る患者さんもあたたかい。
私は働きやすい雰囲気のこの職場を気に入っている。
だが、一見ノーマルな大人の入江先生であるが、実は強烈な個性を持っていたなんて……
知りたくもなかった。
先日ついに目の当たりにしてしまった入江先生のメイド愛には、正直呆れている。
雛見沢村に来て間もない私は、休日は村を散歩するのが日課だ。
梨花ちゃんと沙都子ちゃんに教えてもらった、村を一望できる眺めの良い場所がある古手神社が今日の目的の場所だ。
古手神社へ行くなら、もしかしたら梨花ちゃんと沙都子ちゃんに会うかもなぁ等と考えながら古手神社へ向かっていた。
古手神社の側まで来た時点で、梨花ちゃん沙都子ちゃんとそのお友達の楽しそうな声が聞こえてきた。
何して遊んでいるんだろうなぁ、と思いながら石段を登り境内へ入る。
梨花ちゃん、沙都子ちゃん、圭一くん、魅音ちゃん、レナちゃん。
先程から聞こえていた楽しそうな声の主だ。
何をしているのか眺めていると、お正月にする遊びというのが私のイメージだったが、羽子板をして遊んでいるようだ。
「あ!名前さん!名前さんも一緒にやりませんか?羽子板!」
私に気がついた魅音ちゃんが私に声を掛けてきた。
急に羽子板に誘われて、えっとー……と答えられないでいる私に、元気いっぱいのみんなから次々に誘いの言葉をかけられる。
やらないとは言えない雰囲気に、
「じゃあちょっとだけ….」
と、控え目に答えた。
みんなとする羽子板は、羽子板と言うよりもバドミントンのようだった。
羽子板じゃないじゃん!と内心思いつつ、
私は学生時代卓球部に所属していた経験があったからだと思うのだが、羽を板に当て打ち返す事が割とできた。
だが運動神経抜群な沙都子ちゃんに勝つ事はできず、惜しくもなく負けてしまった。
「沙都子ちゃん、野球だけじゃなくて羽子板も上手なんだね〜。私は全然だったなぁ」
「あら、名前さんもいいセン行っていたと思いますわよ?」
「そうだねー!でも負けは負け!罰ゲームは私にお任せあれ〜!」
罰ゲーム?
そんなの聞いてないんですけど?
「魅音ちゃん、罰ゲームって、顔に墨で落書きするアレ?」
羽子板のラリーを失敗した人が、墨汁を付けた筆で顔に落書きされるっていう、アレだ。
墨汁って意外と落ちないから、なるべくなら勘弁願いたい。
「いやいや、そんなありきたりな罰ゲームじゃつまらないでしょ!名前さんには着てもらいたい物があるんですよー!」
「着替えはボクの家を使ってくださいです」
着てもらいたい物?
少し警戒しつつも大人しく従う事にする。
梨花ちゃんの家を借りて着替えを済ませた私。
振袖に、適度にフリルがあしらわれた純白のエプロン。
大正ロマンチックなメイド服と言ったところだろうか。
罰ゲームと言うだけあって、どんな服に着替えなければならないのかと警戒していたが、これはなかなか可愛い。
罰ゲームではあるけど、普段できない体験だ。
普通に楽しんでいる私がいた。
「名前さん、かぁいいよぉっ〜〜〜!お持ち帰りぃ〜〜〜!!!」
「魅音、お前わりと普通なメイド服も持ってたんだな」
ワイワイと賑やかに騒いでいる私たち。
「そ、その姿は、一体どうしたと言うのですか!苗字さん!」
聞き覚えのある声の方向へ視線を向けると、この声はやっぱりそうだ。
入江先生が立っていた。
だけど、いつもと雰囲気が違うような……?
「いい……!とても良いです!これは幻じゃありませんよね⁉︎神様が私にくれたご褒美でしょうか⁉︎」
私へ近づきながらメイドへの愛を饒舌に語る入江先生。
その熱量に圧倒される私。
尚も喋り倒す入江先生は、気がつけば鼻から血を垂らしている。
「鼻血出しながら私を見ないでください!嫌です!上手く説明できませんけど、何かが嫌です!!!」
私の拒否の言葉などお構いなしに、入江先生は私に賛辞の言葉を送り続けている。
言葉や熱意が行きすぎていて、変態と言っても過言ではなくまさにその通り。
最早誤魔化しなんて手遅れな状態だ。
入江先生のメイドへの愛は沙都子ちゃんや梨花ちゃんから聞いてはいたが、私は今、充分過ぎる程の衝撃を受けている。
「まだ語り倒すつもりですか⁉︎熱意が気持ち悪いんですよ!!!そんな熱苦しい視線で私を見ないで!頼みますから!!!」
最早私は涙目だった。
聞きたくないから両耳を手で塞いだ。
はっ!そうだ!このメイド服を脱げば、この恐怖体験から脱する事ができるかも!
恐怖すら感じる入江先生の熱意に正常な判断ができない私であったが、先程着替えをする為に借りた梨花ちゃんの家の一室に急いだ。
私服に着替えて再びみんなと入江先生の元へ戻ると、入江先生はだいぶ落ち着いて、いつもの調子に戻っていた。
みんなが落ち着かせてくれたようだ。
「苗字さん、先程は取り乱してしまってすみません……あんな姿を見せてしまって、本当にお恥ずかしい限りです……あはは……」
その言葉通り、入江先生は私と目を合わせられないでいるようだ。
そして意味もなく力なく笑っている。
「……今日は皆さんに焼肉をご馳走する事になっていまして…… 苗字さんも一緒にどうですか……?」
探り探りの自信がなさそうな話し方だ。
落ち着きを取り戻し、冷静になって恥ずかしさが込み上げてきたのだろうか?
普段通りの入江先生からの誘いとあっては断る理由などない。
少しの気まずさは残っているけど……
入江先生のメイド愛は、私には刺激が強すぎる。
……ちょっとトラウマになりそう。
そしてふと思ったのだが……
罰ゲームってもしかして、メイド服を着る事じゃなくて、メイド服を着て入江先生からの熱苦しいメッセージを浴びる事だった?
だとしたら魅音ちゃん、なんて策士なの!
将来が楽しみと言うべきか……何と言うべきなのだろう……?
この診療所の医師である入江医師は人当たりがよく、診療所に来る患者さんもあたたかい。
私は働きやすい雰囲気のこの職場を気に入っている。
だが、一見ノーマルな大人の入江先生であるが、実は強烈な個性を持っていたなんて……
知りたくもなかった。
先日ついに目の当たりにしてしまった入江先生のメイド愛には、正直呆れている。
雛見沢村に来て間もない私は、休日は村を散歩するのが日課だ。
梨花ちゃんと沙都子ちゃんに教えてもらった、村を一望できる眺めの良い場所がある古手神社が今日の目的の場所だ。
古手神社へ行くなら、もしかしたら梨花ちゃんと沙都子ちゃんに会うかもなぁ等と考えながら古手神社へ向かっていた。
古手神社の側まで来た時点で、梨花ちゃん沙都子ちゃんとそのお友達の楽しそうな声が聞こえてきた。
何して遊んでいるんだろうなぁ、と思いながら石段を登り境内へ入る。
梨花ちゃん、沙都子ちゃん、圭一くん、魅音ちゃん、レナちゃん。
先程から聞こえていた楽しそうな声の主だ。
何をしているのか眺めていると、お正月にする遊びというのが私のイメージだったが、羽子板をして遊んでいるようだ。
「あ!名前さん!名前さんも一緒にやりませんか?羽子板!」
私に気がついた魅音ちゃんが私に声を掛けてきた。
急に羽子板に誘われて、えっとー……と答えられないでいる私に、元気いっぱいのみんなから次々に誘いの言葉をかけられる。
やらないとは言えない雰囲気に、
「じゃあちょっとだけ….」
と、控え目に答えた。
みんなとする羽子板は、羽子板と言うよりもバドミントンのようだった。
羽子板じゃないじゃん!と内心思いつつ、
私は学生時代卓球部に所属していた経験があったからだと思うのだが、羽を板に当て打ち返す事が割とできた。
だが運動神経抜群な沙都子ちゃんに勝つ事はできず、惜しくもなく負けてしまった。
「沙都子ちゃん、野球だけじゃなくて羽子板も上手なんだね〜。私は全然だったなぁ」
「あら、名前さんもいいセン行っていたと思いますわよ?」
「そうだねー!でも負けは負け!罰ゲームは私にお任せあれ〜!」
罰ゲーム?
そんなの聞いてないんですけど?
「魅音ちゃん、罰ゲームって、顔に墨で落書きするアレ?」
羽子板のラリーを失敗した人が、墨汁を付けた筆で顔に落書きされるっていう、アレだ。
墨汁って意外と落ちないから、なるべくなら勘弁願いたい。
「いやいや、そんなありきたりな罰ゲームじゃつまらないでしょ!名前さんには着てもらいたい物があるんですよー!」
「着替えはボクの家を使ってくださいです」
着てもらいたい物?
少し警戒しつつも大人しく従う事にする。
梨花ちゃんの家を借りて着替えを済ませた私。
振袖に、適度にフリルがあしらわれた純白のエプロン。
大正ロマンチックなメイド服と言ったところだろうか。
罰ゲームと言うだけあって、どんな服に着替えなければならないのかと警戒していたが、これはなかなか可愛い。
罰ゲームではあるけど、普段できない体験だ。
普通に楽しんでいる私がいた。
「名前さん、かぁいいよぉっ〜〜〜!お持ち帰りぃ〜〜〜!!!」
「魅音、お前わりと普通なメイド服も持ってたんだな」
ワイワイと賑やかに騒いでいる私たち。
「そ、その姿は、一体どうしたと言うのですか!苗字さん!」
聞き覚えのある声の方向へ視線を向けると、この声はやっぱりそうだ。
入江先生が立っていた。
だけど、いつもと雰囲気が違うような……?
「いい……!とても良いです!これは幻じゃありませんよね⁉︎神様が私にくれたご褒美でしょうか⁉︎」
私へ近づきながらメイドへの愛を饒舌に語る入江先生。
その熱量に圧倒される私。
尚も喋り倒す入江先生は、気がつけば鼻から血を垂らしている。
「鼻血出しながら私を見ないでください!嫌です!上手く説明できませんけど、何かが嫌です!!!」
私の拒否の言葉などお構いなしに、入江先生は私に賛辞の言葉を送り続けている。
言葉や熱意が行きすぎていて、変態と言っても過言ではなくまさにその通り。
最早誤魔化しなんて手遅れな状態だ。
入江先生のメイドへの愛は沙都子ちゃんや梨花ちゃんから聞いてはいたが、私は今、充分過ぎる程の衝撃を受けている。
「まだ語り倒すつもりですか⁉︎熱意が気持ち悪いんですよ!!!そんな熱苦しい視線で私を見ないで!頼みますから!!!」
最早私は涙目だった。
聞きたくないから両耳を手で塞いだ。
はっ!そうだ!このメイド服を脱げば、この恐怖体験から脱する事ができるかも!
恐怖すら感じる入江先生の熱意に正常な判断ができない私であったが、先程着替えをする為に借りた梨花ちゃんの家の一室に急いだ。
私服に着替えて再びみんなと入江先生の元へ戻ると、入江先生はだいぶ落ち着いて、いつもの調子に戻っていた。
みんなが落ち着かせてくれたようだ。
「苗字さん、先程は取り乱してしまってすみません……あんな姿を見せてしまって、本当にお恥ずかしい限りです……あはは……」
その言葉通り、入江先生は私と目を合わせられないでいるようだ。
そして意味もなく力なく笑っている。
「……今日は皆さんに焼肉をご馳走する事になっていまして…… 苗字さんも一緒にどうですか……?」
探り探りの自信がなさそうな話し方だ。
落ち着きを取り戻し、冷静になって恥ずかしさが込み上げてきたのだろうか?
普段通りの入江先生からの誘いとあっては断る理由などない。
少しの気まずさは残っているけど……
入江先生のメイド愛は、私には刺激が強すぎる。
……ちょっとトラウマになりそう。
そしてふと思ったのだが……
罰ゲームってもしかして、メイド服を着る事じゃなくて、メイド服を着て入江先生からの熱苦しいメッセージを浴びる事だった?
だとしたら魅音ちゃん、なんて策士なの!
将来が楽しみと言うべきか……何と言うべきなのだろう……?
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