鳥羽谷 空理
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放課後、日直のペアと学級日誌を書いていた時の事。
「日誌なんてめんどー」
「日誌の記入にも何かしら意味があるんだろう。しっかり考えた上で無駄な作業だから省きたいと思うなら先生に提案すればいい。ただ文句を言いたいだけなら、さっさと終わらせる方が利口だな」
ペンを持ち日誌を広げているという事は記入するつもりがあるのだろうが、一向に進まず文句を言い始めるペアの女子。
俺だって早く部活に向かいたいから日誌が煩わしい気持ちがわからなくもないのだが……文句を言っても終わらない。
「それはそうだけど……」
そう返答があったのち、なかなか進まない状況に耐えられなくなった俺は日誌を奪い取った。
「俺が書こう」
そう宣言した俺はサラサラとペンを走らせ、さっさと記入を済ませた。
「ついでだから俺が提出していく。お疲れさま」
俺は日誌を手に取り、さっさと教室を後にした。
部活が終了し、考え事をしながら、帰宅する為エントランスへと向かっていた。
考え事というのは、もう1人の日直のクラスメイトと学級日誌を書いた時の事だ。
俺は、少し言い過ぎたのではないか。
別に怒っていたというわけではないのだが、そう思われても無理はないかもしれない。
もっと違う言い方があったのではないかと反省していると、ふと教室に忘れ物をしていた事を思い出した。
エントランスまで来たところで引き返そうとした俺に、どうしたのかと丸山が声を掛けてきた。
忘れ物をしたから先に行っててくれと返事をした俺は、たった今反省していた出来事の現場である教室へ向かう。
教室に向かうとちょうど教室から出てきたところの苗字と出くわした。
「あ、空理くん。教室に何か用事?」
「忘れ物だ」
「へー、空理くんでも忘れ物する事あるんだね」
「まあな」
俺が悪いのだろうが、雰囲気の悪いままその相手といつまでも一緒にいる必要はないと考えた俺は、日誌を書き終えさっさと教室を出た為に珍しく机の中に忘れ物をしていた。
教室を出た時には気がついたのだが、再び教室に戻る気にはなれず、後で取りに戻ろうと思っていたのだ。
ため息をつきながら目的の物を手に取り、今度こそ帰宅する為教室を出た。
廊下に出ると、壁にもたれた格好で立っている苗字と目が合った。
「忘れ物、あった?なら、途中まで一緒に帰ろ?」
断る理由もなく、俺と苗字は一緒に帰宅する事に。
校舎を出た俺と苗字は、2人肩を並べて帰路へ着く。
その間、脈絡のない話を得意としている苗字は、そのくせ珍しく無口だった。
苗字は珍しくお喋りじゃないし、放課後の出来事が心に引っかかっている俺は、思い切って尋ねてみた。
「なあ……俺って、言い方がキツイか?」
「うん。何で?」
「……ハッキリ肯定してくれるな。いや、特に意味はないんだが……」
「小次郎くんも言ってたけど、空理くん、優しいもん。だから口調がキツめだとしてもいいんじゃない?……あぁ、そうか。好きな娘ができたとか?」
「何でそうなる?特に意味はないって言っただろ」
好きな娘ができた、苗字のその言葉を否定する俺は、自然と語尾に力がこもってしまった。
「怒ってる?」
「……怒ってない」
怒っているように感じられても無理はないと思った俺は、歯切れの悪い返答をしてしまう。
「そう?……今日はカレーが食べたいなー。空理くんのお家の晩ご飯は麻婆豆腐かなー?じゃあ、また明日」
納得したのかしていないのか曖昧な返事。
そして言いたい事だけ言って苗字は行ってしまった。
……別に、勘違いされたって構わないじゃないか。
あんなふうに否定しなくたって……
家に帰ると晩ご飯のメニューは苗字の言う通り、麻婆豆腐だった。
たまたま言い当てたのだろうが、苗字の無駄な予言。
何とも説明し難いが……何だか癪だった。
「日誌なんてめんどー」
「日誌の記入にも何かしら意味があるんだろう。しっかり考えた上で無駄な作業だから省きたいと思うなら先生に提案すればいい。ただ文句を言いたいだけなら、さっさと終わらせる方が利口だな」
ペンを持ち日誌を広げているという事は記入するつもりがあるのだろうが、一向に進まず文句を言い始めるペアの女子。
俺だって早く部活に向かいたいから日誌が煩わしい気持ちがわからなくもないのだが……文句を言っても終わらない。
「それはそうだけど……」
そう返答があったのち、なかなか進まない状況に耐えられなくなった俺は日誌を奪い取った。
「俺が書こう」
そう宣言した俺はサラサラとペンを走らせ、さっさと記入を済ませた。
「ついでだから俺が提出していく。お疲れさま」
俺は日誌を手に取り、さっさと教室を後にした。
部活が終了し、考え事をしながら、帰宅する為エントランスへと向かっていた。
考え事というのは、もう1人の日直のクラスメイトと学級日誌を書いた時の事だ。
俺は、少し言い過ぎたのではないか。
別に怒っていたというわけではないのだが、そう思われても無理はないかもしれない。
もっと違う言い方があったのではないかと反省していると、ふと教室に忘れ物をしていた事を思い出した。
エントランスまで来たところで引き返そうとした俺に、どうしたのかと丸山が声を掛けてきた。
忘れ物をしたから先に行っててくれと返事をした俺は、たった今反省していた出来事の現場である教室へ向かう。
教室に向かうとちょうど教室から出てきたところの苗字と出くわした。
「あ、空理くん。教室に何か用事?」
「忘れ物だ」
「へー、空理くんでも忘れ物する事あるんだね」
「まあな」
俺が悪いのだろうが、雰囲気の悪いままその相手といつまでも一緒にいる必要はないと考えた俺は、日誌を書き終えさっさと教室を出た為に珍しく机の中に忘れ物をしていた。
教室を出た時には気がついたのだが、再び教室に戻る気にはなれず、後で取りに戻ろうと思っていたのだ。
ため息をつきながら目的の物を手に取り、今度こそ帰宅する為教室を出た。
廊下に出ると、壁にもたれた格好で立っている苗字と目が合った。
「忘れ物、あった?なら、途中まで一緒に帰ろ?」
断る理由もなく、俺と苗字は一緒に帰宅する事に。
校舎を出た俺と苗字は、2人肩を並べて帰路へ着く。
その間、脈絡のない話を得意としている苗字は、そのくせ珍しく無口だった。
苗字は珍しくお喋りじゃないし、放課後の出来事が心に引っかかっている俺は、思い切って尋ねてみた。
「なあ……俺って、言い方がキツイか?」
「うん。何で?」
「……ハッキリ肯定してくれるな。いや、特に意味はないんだが……」
「小次郎くんも言ってたけど、空理くん、優しいもん。だから口調がキツめだとしてもいいんじゃない?……あぁ、そうか。好きな娘ができたとか?」
「何でそうなる?特に意味はないって言っただろ」
好きな娘ができた、苗字のその言葉を否定する俺は、自然と語尾に力がこもってしまった。
「怒ってる?」
「……怒ってない」
怒っているように感じられても無理はないと思った俺は、歯切れの悪い返答をしてしまう。
「そう?……今日はカレーが食べたいなー。空理くんのお家の晩ご飯は麻婆豆腐かなー?じゃあ、また明日」
納得したのかしていないのか曖昧な返事。
そして言いたい事だけ言って苗字は行ってしまった。
……別に、勘違いされたって構わないじゃないか。
あんなふうに否定しなくたって……
家に帰ると晩ご飯のメニューは苗字の言う通り、麻婆豆腐だった。
たまたま言い当てたのだろうが、苗字の無駄な予言。
何とも説明し難いが……何だか癪だった。