第百一話※R-18表現アリ

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名前(デフォルト:音莉〔おとり〕)
スタンドからの呼ばれ方(77話で使用)

(?)「その辺にしておけ。仮にもサンタの名を名乗るものが聖夜に血を流すなど不届千万。サンタの名を汚す賊は即刻ここから出て行け! ここはこの僕…九太クロースの縄張りだ!」


九太クロースこと九兵衛は、刀を鞘におさめながらそう言った。


(新)「なんかまたサンタ出てきた!」


(妙)「サンタっていうか丸出しよね? 九ちゃんよね? アレ九ちゃんよね!?」


(九)「九ちゃんではない。九太クロースだ」


(あ)「わぁ…サンタさんが三人も!(キラキラ」


(新)「ちょっと、音莉さん!? アレ明らかに違うの解るでしょ!? 何喜んでんですか!」


(九)「美しき姫よ。僕からの贈り物を受け取ってほしい」


そう言いながら九兵衛は白い大きな袋を持ってお妙に近づいていく。


(九)「姫の大好きな破亜限堕取一年ぶ…」


とその時…


ドッカァァァァァァァン!


(九)「………!?」


(あ&新)「「うわあっ!」」


お妙に近づこうとした九兵衛の足元にバズーカが飛んできた。


(妙)「な、何!?」


すると屋根の上から「あっはっはっは!」という声が聞こえてきた。


(あ)「あ、あそこに誰かいる!」


音莉の指さした方を皆が見ると、そこにはバズーカと白い大きな袋を持った、サンタの格好をしている誰かが立っていた。


(?)「勝手なマネをされたら困るな、九太クロース! ここは貴様の縄張りなどではない! この猿太クロースのマーキングしたジャングルだ。このジャングルのメス猿に勝手に手を出す事はこの俺が許さん!」


(妙)「誰がメス猿だ!(怒)」


(近)「お妙さーん! 俺とアナタが逢瀬を重ねる夜は例え真夏とて聖夜となりまーす! アナタが求めるなら365日、いつだって俺は幸せを届けるサンタになりまーす!」


そう…その猿タクロースとは、ただの近藤であった。


(妙)「………(怒)」


そんな近藤の姿を見て、段々とお妙の顔が怒りに満ち溢れていく。


(近)「今夜はきっと聖夜だけじゃ終わらない。そう…今宵こそは二人結ばれる聖☆性夜……」


とその時…


バコッ!


(近)「けごっ!」


ズドォォォォォォォォン!


背後から飛んできたピンク色の大きな袋が近藤の後頭部にぶつかり、袋と共に近藤は派手に庭に落下した。


そしてその袋の中から…


(?)「あの…すいません。銀さんここに来てるかしら? 探してるけど見つからないの。私(プレゼント)渡したいんだけど、どこ行ったのかしら?//」


…首にリボンをつけたさっちゃんがひょっこりと顔を出した。


(新)「最早サンタでもなんでもねェ!!」


(あ)「つ、次から次へとサンタさんが…もうどれが偽物か本物か解んないよ!」


(新)「いや、半分以上ただのストーカーですよね? ただの変態ですよね!?」


(神)「みんなあくまで自分がサンタだって言い張るアルなぁ…」


(猿)「下、全裸だから結構寒い…」


バコッ!


(猿)「あああああああああああああ!!」


ザッバァァァァァァァァン!


言いかけていたさっちゃんをスグさま銀時が蹴り飛ばし、さっちゃんは袋ごと池に落ちてしまった。


(銀)「当然だ。本物のサンタはこの俺だ」


(九)「譲るつもりはない。僕こそがお妙ちゃんに幸せを届けるサンタ。いや、九太だ」


(近)「俺だ! 俺こそがお妙さんに幸せを届けられたいサンタだ!」


(新)「いや、それもう姉上がサンタですよね?」


(猿)「うぶぶぶっ…ふぐっ…!」


バシャバシャバシャ…


(星)「この世に…サンタは一人しかいらねェ」


(神)「解ったアル! それじゃあ誰が一体本物のサンタなのか、子供代表のこの私が決めてあげるネ! サンタクロース決定戦の始まりアル!」


(新)「いや、一人たりともサンタにふさわしい人なんていないよね?」


(あ)「サンタさんって一人しかいちゃいけないの? いっぱいいたらダメなの?」


(新)「いや、だからこの人達全員偽物だって…」


(神)「『第一回 チキチキクリスマス・ホントのは誰でしょね? サンタクロース決定戦』!」


ドンドン、パフパフ…


仁王立ちの神楽。その横に座って拍手する音莉、お妙、長谷川。そしてその目の前にはサンタ衣装に着替え中のさっちゃんを含め、五人のサンタが並べられていた。


(新)「いや、何仕切ってんの? 神楽ちゃん…」


(神)「いいですか? サンタのみなさん。これよりみなさんにサンタ検定を受けてもらいます。サンタであれば楽勝のこの検定を見事乗り切り、我こそサンタと証明したものに本物のサンタの称号を与えたいと思います」


(新)「神楽ちゃん…何? サンタ検定って……」


(神)「決まってるネ。サンタと言ったらやっぱり子供達にプレゼントを配る事が全てアル。いかに子供達の願いを読みとり、いかにプレゼントでその願いを叶えるか…。そう…サンタの仕事は子供達に夢を与える事ネ」


(新)「いや…こんなトコで並ばされて子供にいちゃもんつけられてる時点で夢もクソも幻の如くなりだよね?」


(神)「今から私があらゆるシチュエーションのクリスマスを過ごす少女を演じるアル。お前らはその少女の夢を叶えればオーケーネ。その出来を判定するアル」


(近)「オイ! ちょっと待て! 俺は別にチャイナさんにプレゼントを届けにきたんじゃないぞ!?」


(九)「うむ。神楽殿には悪いが、僕は妙ちゃんのサンタになれればもうそれでいい」


(あ)「いいなぁ、お妙さんばっかり…」


(新)「いや、なんの焼きもちですか? それ…」


(猿)「そうよ。ガキがしゃしゃり出てきてんじゃないわよ。銀さんを早く出しなさい。私のプレゼントは生ものなの。腐る前に届けなきゃいけないの」


すると…


(神)「もう腐ってんだヨ、この納豆サンタクロース!」


パシン!


(猿)「ふごっ!」


神楽に納豆の入った藁で引っ叩かれ、全身納豆まみれになるさっちゃん。


(神)「子供に夢も与えられないで何がサンタアルか! いいか? お前らサンタは基本"子供に夢を"という建前がなければただの不法侵入者のロリコンジジイだという事を忘れるな」


(新)「とんでもねー事言ったよ。プレゼントどころか告訴状届けられるよ!」


(神)「本物のサンタと証明できないというのなら、警察というトナカイに引きずられ、パトカーというソリで帰ってもらうだけアル」


(近)「ぐっ! 汚いマネを…!」


(九)「つーか君が警察だろ」


(星)「自信のない奴は帰ればいい」


その言葉にみんなが星海坊主の方を見る。


(星)「何の問題もねーよ」


(銀&星)「「だって俺が…本物のサンタさんなんだから」」


(星)「(チッ…他の連中はいい。問題はやはり奴だ)」


(銀)「(ここまで来たらもう引き下がれねえ。本物のサンタをブッ倒して…)」


(星)「(俺が…)」


(銀)「(俺が…)」


(銀&星)「「(王(キング)サンタになる!)」」


(あ)「サンタさん方、頑張ってくださいね!」


(新)「いや、なんで音莉さんも乗り気なんですか…」


(神)「どうやらハラは決まったようアルな。最初は誰が行くアルか?」


(近)「俺が行く。この検定を乗り切り必ずやお妙さんのサンタになってみせる」


(神)「よし。じゃあスタンバイアル。姉御はお母さん役、音莉は私のお姉ちゃん役をお願いネ。ごく一般的な家庭のクリスマスをやるアル」


(妙)「解ったわ」


(あ)「任せといて」


(長)「じゃあ俺はお父さんか…。なんか照れるなぁ」


(新)「認めませんよ! 長谷川さんがお婿さんなんて断じて僕は認めません!」


(近)「仕方ない。じゃあ俺がやろう」


(九)「いや、僕が…」


(新)「てめーらサンタだろうが! …つーか僕何役? お兄ちゃん役? 友達役?」
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