第四十三話(柳生篇)
NameChange
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
~新八達~
(九)「最初はただの憧れだったのかもしれない。同じ女の身ながら強く生きる女の子」
それは二人がまだ幼い頃、九兵衛がイジメられているのをお妙が助けた時の事だった。
(妙)「ちっちゃくたっていいじゃない。みんなより背がちっちゃいなら、九ちゃんは誰よりも心の大きな侍になればいいんだよ」
(九)「じゃ、じゃあ妙ちゃん。僕が心の大きな強い侍になったら、僕の股の玉になってくれる?」
(妙)「無理。だって九ちゃん、男のくせに股の玉無いじゃない」
(九)「そ、そんなもん生えてくるもん! 爺ちゃんが言ってたもん!」
(妙)「生えないよ。別のもじゃもじゃしたものが生えてくるんだよ」
(九)「モロッコで生やしてくるもん!」
(妙)「じゃあもし生えてきたら見せてね? うふっ」
(九)「とても強い女の子。でも…」
今度はお妙と新八の父親が亡くなった時の事。
部屋には亡くなった父親とお妙がいた。
そこに九兵衛が近づくと、泣きたいハズのお妙は目の下を赤く腫らしながらニッコリと九兵衛に微笑んだのだった。
(九)「その笑顔の裏に抱えるものを知った時…この人を護りたいと思った」
そして借金取りが来た時の事。
「このクソガキが!」
(新)「だあっ!」
幼かった新八が地面に叩きつけられる。
(妙)「新ちゃん!」
取り押さえられているお妙が叫ぶ。すると男が新八の頭を踏みつける。
「ほんま借りた金もよう返さんくせにクソ生意気なガキやで。どないしたろ。どっかの星に売りさばいたろうか? ホンマ。地球のガキは仕事覚えるの早いさかい。高う売れると聞きましたで」
(妙)「やめて! 弟には手を出さないで!」
「やかましい! お前らに選択肢なんてないんじゃボケ!」
とそこへ…
(九)「たああああっ!!」
九兵衛が乗り込んできたのだった。
・
・
・
・
そして借金取りを追い返した頃には新八も気絶しており、九兵衛もボロボロになった上左目を失い横たわっていた。
(妙)「九ちゃん…大丈夫? しっかりして、九ちゃん!」
(九)「…妙ちゃん、僕はどうひっくり返ったって男にはなれない。でも男よりも女よりもお妙ちゃんよりも強くなって…きっと、君を護るよ」
泣き崩れるお妙に九兵衛はそう言う。
(妙)「ごめんなさい…九ちゃん。私が…私が九ちゃんの左目になる……」
(九)「僕等は男も女も超えた根源的な部分で惹かれあっている。僕はお妙ちゃんとのあの時の約束を護る。お妙ちゃんの隣にあるべきは僕だ」
(新)「………」
(九)「男だ女だつまらん枠に囚われる君達に僕は倒せんよ。この男を見ろ。僕を女と知るや途端に剣が鈍った。そんな脆弱な魂で大切なものが護れるのか?」
とその時…
(九)「………!」
カン!
九兵衛と誰かの剣が交わった。
(九)「最初はただの憧れだったのかもしれない。同じ女の身ながら強く生きる女の子」
それは二人がまだ幼い頃、九兵衛がイジメられているのをお妙が助けた時の事だった。
(妙)「ちっちゃくたっていいじゃない。みんなより背がちっちゃいなら、九ちゃんは誰よりも心の大きな侍になればいいんだよ」
(九)「じゃ、じゃあ妙ちゃん。僕が心の大きな強い侍になったら、僕の股の玉になってくれる?」
(妙)「無理。だって九ちゃん、男のくせに股の玉無いじゃない」
(九)「そ、そんなもん生えてくるもん! 爺ちゃんが言ってたもん!」
(妙)「生えないよ。別のもじゃもじゃしたものが生えてくるんだよ」
(九)「モロッコで生やしてくるもん!」
(妙)「じゃあもし生えてきたら見せてね? うふっ」
(九)「とても強い女の子。でも…」
今度はお妙と新八の父親が亡くなった時の事。
部屋には亡くなった父親とお妙がいた。
そこに九兵衛が近づくと、泣きたいハズのお妙は目の下を赤く腫らしながらニッコリと九兵衛に微笑んだのだった。
(九)「その笑顔の裏に抱えるものを知った時…この人を護りたいと思った」
そして借金取りが来た時の事。
「このクソガキが!」
(新)「だあっ!」
幼かった新八が地面に叩きつけられる。
(妙)「新ちゃん!」
取り押さえられているお妙が叫ぶ。すると男が新八の頭を踏みつける。
「ほんま借りた金もよう返さんくせにクソ生意気なガキやで。どないしたろ。どっかの星に売りさばいたろうか? ホンマ。地球のガキは仕事覚えるの早いさかい。高う売れると聞きましたで」
(妙)「やめて! 弟には手を出さないで!」
「やかましい! お前らに選択肢なんてないんじゃボケ!」
とそこへ…
(九)「たああああっ!!」
九兵衛が乗り込んできたのだった。
・
・
・
・
そして借金取りを追い返した頃には新八も気絶しており、九兵衛もボロボロになった上左目を失い横たわっていた。
(妙)「九ちゃん…大丈夫? しっかりして、九ちゃん!」
(九)「…妙ちゃん、僕はどうひっくり返ったって男にはなれない。でも男よりも女よりもお妙ちゃんよりも強くなって…きっと、君を護るよ」
泣き崩れるお妙に九兵衛はそう言う。
(妙)「ごめんなさい…九ちゃん。私が…私が九ちゃんの左目になる……」
(九)「僕等は男も女も超えた根源的な部分で惹かれあっている。僕はお妙ちゃんとのあの時の約束を護る。お妙ちゃんの隣にあるべきは僕だ」
(新)「………」
(九)「男だ女だつまらん枠に囚われる君達に僕は倒せんよ。この男を見ろ。僕を女と知るや途端に剣が鈍った。そんな脆弱な魂で大切なものが護れるのか?」
とその時…
(九)「………!」
カン!
九兵衛と誰かの剣が交わった。
