第三十話※R-18表現アリ
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あれからどこかのビルに一室に連れ込まれた私。逃げられないように縄で縛られて身動きがとれない。
黒駒達は、部屋の真ん中にあるダンボールの周りを取り囲んで寝そべっていた。ダンボールの中にはお母さん犬、あれが恐らくメルちゃんだろう。それと小さな犬が四匹、お母さんの乳を飲んでいた。
(黒)「そうか。あの兄ちゃん、お登勢の店の上にある万事屋の…」
「万事屋なんたらいうと何でも屋やっとるうさん臭い浪人ですがね、化け物みたいにごっつ強い男いう話ですねん。お登勢のババアもなんや街でモメ事起こると首突っ込んで節介焼いとるでしょ? 仲間も多いが敵も多い。ほでもあの男がババアの隣で目ェ光らしてるさかい。誰も手が出せんでいるワケです」
(黒)「狂死郎の奴、わしらに対抗するためにアイツら雇ったっちゅうこっちゃな。でもまさか、あの嬢ちゃんも万事屋の奴やったとは…」
「こちらとしてはええ人質になりますやん」
「けどかぶき町四天王のお登勢とモメるのはやっかいでっせ」
「それにウチのおじきがあのババに惚れてるって聞きましたで」
(黒)「そら昔の話やろ。わしゃ回覧板回すの遅れてモメて十年以上も口聞いとらんって聞いたけどな」
「あ、アニキ! 今この子の仕草見ました!? ぬ、ぬいぐるみみたいやぁ…」
大声を出すしたっぱを黒駒が殴る。
(黒)「デカい声出すな言うたやろ。メルちゃんは今一番デリケートな時期やねんから」
すると他のしたっぱが「おおー!」と声をあげた。
「なななな、なんですの!? もう一匹出てきましたで!?」
したっぱの一人の手には生まれたての小さな子犬がのっていた。
(黒)「おおおお、落ち着かんかい!」
お前が一番落ち着け。
「ほんでもこの子、息してませんで」
(黒)「何やて!? オイなんや…どないしたらええねん…」
慌てふためく黒駒達。すると誰かが黒駒の顔面を平手うちした。
(母)「男がうろたえてるんじゃないの! アンタがしっかりしないと誰がこの子支えるの! こんな時こそ男はもっとどっしり構えないとダメでしょーが!」
(あ)「お、お母様!?」
なんとお母様が現れたのだ。お母様の手には先ほどの子犬が乗っていた。
(黒)「す、すんまへん…」
(母)「ちょっとアンタ、綺麗なさらし
持ってきな! 綺麗なのだよ!」
「へい!」
お母様、ヤクザのしたっぱに命令しちゃってる…。
するとお母様は自分の唇で子犬の口を思いっきり吸う。そしてしたっぱが持ってきたさらしを子犬に巻いて、縦にふっ、ふっ、と振りだした。
(黒)「オバはん、オイオバはん、どないやねん!? 助かるんか!? メルちゃんの赤ちゃん助かるんか!?」
するとその子犬は鳴き声をあげた。なんと息を吹き返したのだ。
みんなは「よっしゃァァァァ!!」と涙を流しながらはしゃぎ始めた。だからこの人達なんなの…。
(黒)「オバはん、ありがとう。ほんまありがとう!」
(母)「いいんだよ。大事にしてやるんだよ?」
(黒)「解った。………オバはん、なんでこんな所おるねん…」
(母)「産まれるだのなんだの言ってたからさ、こういう時は母ちゃんがいないと始まらないだろ?」
「せやな…せやな!」
と、したっぱ達は笑いだす。
(黒)「せやなちゃうわ! なんやねん、誰やねんオバはん!」
(母)「母ちゃん」
みんなは目を丸くする。
(母)「八郎の母ちゃんだよ」
・
・
・
・
結局お母様も縄でグルグル巻きにされてしまった。
「さてさて、コイツらどないしてやりましょう」
(黒)「そうやな…。とりあえずババアは考えるとして、娘の方は…」
ドサッ…
(あ)「へっ…?」
急に目の前が天井と黒駒の顔だけになる。
そう…黒駒に押し倒されたのだ。
(黒)「俺な、こんなカワイイ娘と一回ヤってみたかったんや」
黒駒が私の服に手をかける。必死にもがくも、身体の自由が利かないのでどうにもならない。
(あ)「ちょっと、やめて! 触んないで!」
どうしよう…恐い。恐いよ、銀さん…!
(黒)「そんな事言ってほんまは期待してるんとちゃうの?」
(あ)「嫌! 私、銀さん以外とは…」
銀さん以外とは絶対嫌だ! 銀さんじゃないとダメ!!
(黒)「なんやアンタ、あの兄ちゃんとできとるんかいな」
恐怖に身体が震えだす。このままされたら私、どうしたら…。
黒駒がニヤニヤしながら脱がせようとする。
(あ)「(嫌…恐い。助けて…恐い恐い恐い…恐いよ!)」
私の中に恐怖心が植え付けられていく。
その時…
(母)「ちょっと! アンタは母ちゃんの目の前で何しようとしてんの!」
お母様が黒駒の動きを止めてくれたのだ。
(黒)「うるさいねん、クソババア! だから誰やねん!」
(母)「母ちゃんだよ! 黒板八郎の」
(?)「黒板八郎? 聞いた名前やないかい」
奥から人が現れた。
(黒)「オジキ!」
オジキ…って事はこの人がかぶき町四天王の一人、泥水次郎長!
黒駒が私の上から退いて、その人に頭を下げる。
…とりあえず危機は逃れたようだ。
(泥)「ん? そこの娘は…」
(黒)「万事屋んトコの娘ですわ。これまた可愛い顔してエライ強気な事言うおもろい嬢ちゃんで…」
(泥)「ほう、あのかぶき町の歌姫か…」
私はなんとか恐怖心を沈め、その男を睨む。
(あ)「…解放して。縄ほどいて」
(泥)「オウオウ、怒った顔もカワイイやんけ」
(母)「アンタ達、八郎の事知ってるの? 八郎はどこ!? どこにいる…」
ボコッ!
(泥)「八郎八郎うるさいわ」
お母様が腹を殴られ気絶してしまう。
(あ)「ちょ、ちょっと! ヒドイじゃない!」
(泥)「丁度ええ。人質が二人もおるんや。コレで俺等の言う事も聞くやろ…」
それから私達は、黒板八郎は狂死郎さんの事だと知った。コレには私も黒駒達も驚いていた。
そして黒駒は電話で狂死郎さんを呼び出した。「はよ来ないとコイツらがどうなるかわからんで」と脅しをかけて…。
黒駒達は、部屋の真ん中にあるダンボールの周りを取り囲んで寝そべっていた。ダンボールの中にはお母さん犬、あれが恐らくメルちゃんだろう。それと小さな犬が四匹、お母さんの乳を飲んでいた。
(黒)「そうか。あの兄ちゃん、お登勢の店の上にある万事屋の…」
「万事屋なんたらいうと何でも屋やっとるうさん臭い浪人ですがね、化け物みたいにごっつ強い男いう話ですねん。お登勢のババアもなんや街でモメ事起こると首突っ込んで節介焼いとるでしょ? 仲間も多いが敵も多い。ほでもあの男がババアの隣で目ェ光らしてるさかい。誰も手が出せんでいるワケです」
(黒)「狂死郎の奴、わしらに対抗するためにアイツら雇ったっちゅうこっちゃな。でもまさか、あの嬢ちゃんも万事屋の奴やったとは…」
「こちらとしてはええ人質になりますやん」
「けどかぶき町四天王のお登勢とモメるのはやっかいでっせ」
「それにウチのおじきがあのババに惚れてるって聞きましたで」
(黒)「そら昔の話やろ。わしゃ回覧板回すの遅れてモメて十年以上も口聞いとらんって聞いたけどな」
「あ、アニキ! 今この子の仕草見ました!? ぬ、ぬいぐるみみたいやぁ…」
大声を出すしたっぱを黒駒が殴る。
(黒)「デカい声出すな言うたやろ。メルちゃんは今一番デリケートな時期やねんから」
すると他のしたっぱが「おおー!」と声をあげた。
「なななな、なんですの!? もう一匹出てきましたで!?」
したっぱの一人の手には生まれたての小さな子犬がのっていた。
(黒)「おおおお、落ち着かんかい!」
お前が一番落ち着け。
「ほんでもこの子、息してませんで」
(黒)「何やて!? オイなんや…どないしたらええねん…」
慌てふためく黒駒達。すると誰かが黒駒の顔面を平手うちした。
(母)「男がうろたえてるんじゃないの! アンタがしっかりしないと誰がこの子支えるの! こんな時こそ男はもっとどっしり構えないとダメでしょーが!」
(あ)「お、お母様!?」
なんとお母様が現れたのだ。お母様の手には先ほどの子犬が乗っていた。
(黒)「す、すんまへん…」
(母)「ちょっとアンタ、綺麗なさらし
持ってきな! 綺麗なのだよ!」
「へい!」
お母様、ヤクザのしたっぱに命令しちゃってる…。
するとお母様は自分の唇で子犬の口を思いっきり吸う。そしてしたっぱが持ってきたさらしを子犬に巻いて、縦にふっ、ふっ、と振りだした。
(黒)「オバはん、オイオバはん、どないやねん!? 助かるんか!? メルちゃんの赤ちゃん助かるんか!?」
するとその子犬は鳴き声をあげた。なんと息を吹き返したのだ。
みんなは「よっしゃァァァァ!!」と涙を流しながらはしゃぎ始めた。だからこの人達なんなの…。
(黒)「オバはん、ありがとう。ほんまありがとう!」
(母)「いいんだよ。大事にしてやるんだよ?」
(黒)「解った。………オバはん、なんでこんな所おるねん…」
(母)「産まれるだのなんだの言ってたからさ、こういう時は母ちゃんがいないと始まらないだろ?」
「せやな…せやな!」
と、したっぱ達は笑いだす。
(黒)「せやなちゃうわ! なんやねん、誰やねんオバはん!」
(母)「母ちゃん」
みんなは目を丸くする。
(母)「八郎の母ちゃんだよ」
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結局お母様も縄でグルグル巻きにされてしまった。
「さてさて、コイツらどないしてやりましょう」
(黒)「そうやな…。とりあえずババアは考えるとして、娘の方は…」
ドサッ…
(あ)「へっ…?」
急に目の前が天井と黒駒の顔だけになる。
そう…黒駒に押し倒されたのだ。
(黒)「俺な、こんなカワイイ娘と一回ヤってみたかったんや」
黒駒が私の服に手をかける。必死にもがくも、身体の自由が利かないのでどうにもならない。
(あ)「ちょっと、やめて! 触んないで!」
どうしよう…恐い。恐いよ、銀さん…!
(黒)「そんな事言ってほんまは期待してるんとちゃうの?」
(あ)「嫌! 私、銀さん以外とは…」
銀さん以外とは絶対嫌だ! 銀さんじゃないとダメ!!
(黒)「なんやアンタ、あの兄ちゃんとできとるんかいな」
恐怖に身体が震えだす。このままされたら私、どうしたら…。
黒駒がニヤニヤしながら脱がせようとする。
(あ)「(嫌…恐い。助けて…恐い恐い恐い…恐いよ!)」
私の中に恐怖心が植え付けられていく。
その時…
(母)「ちょっと! アンタは母ちゃんの目の前で何しようとしてんの!」
お母様が黒駒の動きを止めてくれたのだ。
(黒)「うるさいねん、クソババア! だから誰やねん!」
(母)「母ちゃんだよ! 黒板八郎の」
(?)「黒板八郎? 聞いた名前やないかい」
奥から人が現れた。
(黒)「オジキ!」
オジキ…って事はこの人がかぶき町四天王の一人、泥水次郎長!
黒駒が私の上から退いて、その人に頭を下げる。
…とりあえず危機は逃れたようだ。
(泥)「ん? そこの娘は…」
(黒)「万事屋んトコの娘ですわ。これまた可愛い顔してエライ強気な事言うおもろい嬢ちゃんで…」
(泥)「ほう、あのかぶき町の歌姫か…」
私はなんとか恐怖心を沈め、その男を睨む。
(あ)「…解放して。縄ほどいて」
(泥)「オウオウ、怒った顔もカワイイやんけ」
(母)「アンタ達、八郎の事知ってるの? 八郎はどこ!? どこにいる…」
ボコッ!
(泥)「八郎八郎うるさいわ」
お母様が腹を殴られ気絶してしまう。
(あ)「ちょ、ちょっと! ヒドイじゃない!」
(泥)「丁度ええ。人質が二人もおるんや。コレで俺等の言う事も聞くやろ…」
それから私達は、黒板八郎は狂死郎さんの事だと知った。コレには私も黒駒達も驚いていた。
そして黒駒は電話で狂死郎さんを呼び出した。「はよ来ないとコイツらがどうなるかわからんで」と脅しをかけて…。
