第二話
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ガタンゴトン…と心地よい音色と共に、私達を乗せた電車は真っ暗なトンネルの中を走る。
長いトンネルを抜けると、私達を待っていたのは…
(あ)「わあ…!」
……江戸では滅多に見る事のできない、一面銀世界が目の前に広がっていた。
(新)「すごい…綺麗!」
(神)「わあ! 山も街も真っ白ネ!」
(銀)「オイオイ、あんまりはしゃぐんじゃねーよ。二日酔いの頭に響くだろーが」
(新)「ああ、すいません。でも…」
(神)「落ち着いてなんかいられないネ!」
(新)「だよね、そうだよね!」
と、神楽ちゃんだけでなく、新八君も珍しく大はしゃぎだ。
(神)「スノボして、ラーメン食べて、ジンギスカン食べて、ボタン鍋食べて…」
(あ)「いや、それほぼ食べてるだけだよね?」
(新)「温泉入って、温泉街を練り歩いて…」
(神)「うおおおお! わくわくが止まらないアル!」
(神&新)「「ヘヘヘヘッ…」」
(銀)「はぁ…ったく、しょうがねー奴等だな」
(あ)「まあこれまでまともな旅行なんてほとんどありませんでしたからね」
そりゃあちこちいっぱい行ってるけど、ほとんど依頼だったりとか、行ってみたらスタンド温泉だったとか…そんなことばっかりだったからね。
(新)「それにしても、銀さんが僕達を慰安旅行に連れて行ってくれるなんて…」
(神)「空から槍が降りかねないネ」
(銀)「いちいち大げさなんだよ」
(あ)「でも旅のお金はどうひねり出したんですか? 家計簿つけててもそんなお金出せる余裕なんてなかったのに」
(神)「そういやそうアルな。銀ちゃん万年金欠なのに…」
(新)「あっ、まさか………銀行強盗でもしたんじゃ……」
(銀)「そんなワケねーだろ? ババアが譲ってくれたんだよ。あと音莉、お前家計簿つけるとか嫁力高い事言わないでくんない?萌え滾っちまうから」
(新)「えっ、お登勢さんが?」
(銀)「ああ。本当はババアとキャサリンたまの三人で行こうとしてたらしいんだけどよ、急な用事が出来ちまったんだってよ」
(新)「そうだったんですか…」
(銀)「だから次会ったらちゃんと礼の一つも言っとけよ。金は欠いても義理は欠くな。それが、坂田家の家訓だ」
(神)「そんなの初めて聞いたアル」
(新)「今考えたでしょ、それ」
(あ)「ていうか金も欠かないでください。家訓云々というより社会人の常識ですから……」
すると目的地に近づいた電車の合図が、チーンと鳴り響いた。
(銀)「お、そろそろ着くみてーだな」
(神)「キャッホーイ! スノボ、着いたらすぐスノボするアルよ!」
(新)「いいね、スノボ! 楽しみだね!」
(銀)「うるせーよ! 頭に響くっつってんだろーが!」
(新)「ああ、すいません…」
(あ)「そういや銀さんは着いたら何がやりたいんですか?」
(銀)「あー、そうだな…。これまで色々と大変だったからな。俺は死ぬほどゆっくりしたい。酒飲んで音莉とイチャイチャして寝て…酒飲んで、あと温泉入ってイチャイチャして、酒飲んでイチャイチャして……酒飲んで、音莉の添い寝と共に寝たい」
(新)「は? そんなの万事屋でも出来るじゃないですか」
(神)「いつもと同じアル」
(あ)「ていうか私どれだけ巻き込まれるんですか…」
これじゃあ私ゆっくりするどころかドキドキで死んじゃうんじゃ…。何されるのか分からないけれど。
(銀)「何言ってんだ。俺の音莉をメシの仕度だの買い物だのでとられることがない、風呂も広い、万事屋とはぜんっぜん違う!」
(新)「そんな刺激のない過ごし方、全然面白くないですよ」
(銀)「分かってないねェ、そういうのが慰安旅行なの、大人の旅なの」
(新)「分かる? 神楽ちゃん」
(神)「全然分からんアル。音莉は?」
(あ)「さ、さあ……」
(銀)「ま、お前らにもいずれ分かる時がくる。その時思い出すといい。あの時銀さんが言ってたのは、そういう事だったのかぁ、って」
(新)「でも、せっかくゲレンデもあるんですから」
(神)「そうアル! 最初はスノボ! 全員参加だかんな!」
(銀)「へいへい」
目をキラキラさせる神楽ちゃんに銀さんが呆れたように返事をし、私も笑顔で頷くと、神楽ちゃんが嬉しそうにニッコリ笑う。
(神)「ふふっ…楽しみアルな、新八」
(新)「そうだね! 万事屋の慰安旅行、目一杯楽しもう!」
そんな二人の子供達の表情や様子を見ていたら、こっちまでなんだか嬉しくなっちゃう。
(あ)「……ふふ、二人共もう既に楽しそうですね」
(銀)「ガキはまだ旅も始まってねーのにこうしてはしゃぐから、すぐ疲れちまうんだよ」
(あ)「でも銀さん、お登勢さんから譲ってもらったって…三人で行こうとしてたって事は、元々三人分だったんじゃないんですか? あともう一人分のお金は……」
(銀)「……ババアがよ、お前も色々あって疲れてるだろうからたまにはあくせく働いて気を紛らわせるんじゃなくて、羽伸ばして疲れを取れってな。音莉の快気祝いってことで一人分はババアが自腹で金出してくれてんだ」
(あ)「お登勢さん……」
(銀)「やっぱ持つべきものはババアだな。だから今日はなんにも気ィ遣わず、お前もゆっくりやりたい事やればいい。それがババアの好意への恩返しってこった。どこまでも付き合うぜ? お姫さん」
(あ)「……そうですね」
お登勢さん、ありがとうございます…。
(あ)「(今度、家賃と一緒にお土産持っていきます…)」
なんてことを考えているうちに、私達を乗せた電車はゆっくりと止まった。
長いトンネルを抜けると、私達を待っていたのは…
(あ)「わあ…!」
……江戸では滅多に見る事のできない、一面銀世界が目の前に広がっていた。
(新)「すごい…綺麗!」
(神)「わあ! 山も街も真っ白ネ!」
(銀)「オイオイ、あんまりはしゃぐんじゃねーよ。二日酔いの頭に響くだろーが」
(新)「ああ、すいません。でも…」
(神)「落ち着いてなんかいられないネ!」
(新)「だよね、そうだよね!」
と、神楽ちゃんだけでなく、新八君も珍しく大はしゃぎだ。
(神)「スノボして、ラーメン食べて、ジンギスカン食べて、ボタン鍋食べて…」
(あ)「いや、それほぼ食べてるだけだよね?」
(新)「温泉入って、温泉街を練り歩いて…」
(神)「うおおおお! わくわくが止まらないアル!」
(神&新)「「ヘヘヘヘッ…」」
(銀)「はぁ…ったく、しょうがねー奴等だな」
(あ)「まあこれまでまともな旅行なんてほとんどありませんでしたからね」
そりゃあちこちいっぱい行ってるけど、ほとんど依頼だったりとか、行ってみたらスタンド温泉だったとか…そんなことばっかりだったからね。
(新)「それにしても、銀さんが僕達を慰安旅行に連れて行ってくれるなんて…」
(神)「空から槍が降りかねないネ」
(銀)「いちいち大げさなんだよ」
(あ)「でも旅のお金はどうひねり出したんですか? 家計簿つけててもそんなお金出せる余裕なんてなかったのに」
(神)「そういやそうアルな。銀ちゃん万年金欠なのに…」
(新)「あっ、まさか………銀行強盗でもしたんじゃ……」
(銀)「そんなワケねーだろ? ババアが譲ってくれたんだよ。あと音莉、お前家計簿つけるとか嫁力高い事言わないでくんない?萌え滾っちまうから」
(新)「えっ、お登勢さんが?」
(銀)「ああ。本当はババアとキャサリンたまの三人で行こうとしてたらしいんだけどよ、急な用事が出来ちまったんだってよ」
(新)「そうだったんですか…」
(銀)「だから次会ったらちゃんと礼の一つも言っとけよ。金は欠いても義理は欠くな。それが、坂田家の家訓だ」
(神)「そんなの初めて聞いたアル」
(新)「今考えたでしょ、それ」
(あ)「ていうか金も欠かないでください。家訓云々というより社会人の常識ですから……」
すると目的地に近づいた電車の合図が、チーンと鳴り響いた。
(銀)「お、そろそろ着くみてーだな」
(神)「キャッホーイ! スノボ、着いたらすぐスノボするアルよ!」
(新)「いいね、スノボ! 楽しみだね!」
(銀)「うるせーよ! 頭に響くっつってんだろーが!」
(新)「ああ、すいません…」
(あ)「そういや銀さんは着いたら何がやりたいんですか?」
(銀)「あー、そうだな…。これまで色々と大変だったからな。俺は死ぬほどゆっくりしたい。酒飲んで音莉とイチャイチャして寝て…酒飲んで、あと温泉入ってイチャイチャして、酒飲んでイチャイチャして……酒飲んで、音莉の添い寝と共に寝たい」
(新)「は? そんなの万事屋でも出来るじゃないですか」
(神)「いつもと同じアル」
(あ)「ていうか私どれだけ巻き込まれるんですか…」
これじゃあ私ゆっくりするどころかドキドキで死んじゃうんじゃ…。何されるのか分からないけれど。
(銀)「何言ってんだ。俺の音莉をメシの仕度だの買い物だのでとられることがない、風呂も広い、万事屋とはぜんっぜん違う!」
(新)「そんな刺激のない過ごし方、全然面白くないですよ」
(銀)「分かってないねェ、そういうのが慰安旅行なの、大人の旅なの」
(新)「分かる? 神楽ちゃん」
(神)「全然分からんアル。音莉は?」
(あ)「さ、さあ……」
(銀)「ま、お前らにもいずれ分かる時がくる。その時思い出すといい。あの時銀さんが言ってたのは、そういう事だったのかぁ、って」
(新)「でも、せっかくゲレンデもあるんですから」
(神)「そうアル! 最初はスノボ! 全員参加だかんな!」
(銀)「へいへい」
目をキラキラさせる神楽ちゃんに銀さんが呆れたように返事をし、私も笑顔で頷くと、神楽ちゃんが嬉しそうにニッコリ笑う。
(神)「ふふっ…楽しみアルな、新八」
(新)「そうだね! 万事屋の慰安旅行、目一杯楽しもう!」
そんな二人の子供達の表情や様子を見ていたら、こっちまでなんだか嬉しくなっちゃう。
(あ)「……ふふ、二人共もう既に楽しそうですね」
(銀)「ガキはまだ旅も始まってねーのにこうしてはしゃぐから、すぐ疲れちまうんだよ」
(あ)「でも銀さん、お登勢さんから譲ってもらったって…三人で行こうとしてたって事は、元々三人分だったんじゃないんですか? あともう一人分のお金は……」
(銀)「……ババアがよ、お前も色々あって疲れてるだろうからたまにはあくせく働いて気を紛らわせるんじゃなくて、羽伸ばして疲れを取れってな。音莉の快気祝いってことで一人分はババアが自腹で金出してくれてんだ」
(あ)「お登勢さん……」
(銀)「やっぱ持つべきものはババアだな。だから今日はなんにも気ィ遣わず、お前もゆっくりやりたい事やればいい。それがババアの好意への恩返しってこった。どこまでも付き合うぜ? お姫さん」
(あ)「……そうですね」
お登勢さん、ありがとうございます…。
(あ)「(今度、家賃と一緒にお土産持っていきます…)」
なんてことを考えているうちに、私達を乗せた電車はゆっくりと止まった。
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