第二百二十三話(歌姫消失篇)
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(新)「事情は知らないけど、それも赤子を抱えた相手に多勢に無勢はあまり見栄えがよくないですよ。何より街中でそんな物騒なマネ、見過ごすワケにはいきませんね」
銀時が音莉ごと奈落に囲まれた時……橋の柵の上に立ってそう告げたのは、銀時の後ろをすれ違ったハズの新八であった。
(新)「引かないなら、そっちの浪人さんにつきますが…いいですか?」
まさかの助太刀に、銀時は思わず頭を抱えたくなったが、音莉はというと嬉しそうに笑っており……その口を手で塞ぎながら咳払いをして……
(銀)「余計なお世話だ、さっさと失せな(裏声)」
……振り返る事なく、高い声でそう言った。
だがその言葉に、新八は不審がる様子もなく、ただニコリと笑う。
(新)「そうですか、安心しました。この状況でそんな事言える人に悪い人はいないから、これで心置きなく…」
そうしてとびかかってきた男達に、銀時の木刀と同時に新八の木刀が振り下ろされ…
(新)「加勢出来ます!」
…橋の上が一瞬で戦場となり、銀時は正体がバレないように片手で編笠を深くかぶり直して、音莉をしっかりと抱き直してから相手の刀を受け止める。
その相手を一気に斬り裂き、持ち主のいなくなった刀を音莉が手にして、その周囲を狙ってくる敵を、音莉が刀を振り回して寄せ付けないようにする。
(銀)「チッ…近頃の奴ァ節介と邪魔立ての境目も分からねーのか!」
(新)「邪魔で結構! この場がおさまるなら。それに……」
そこまで言い切った時、二人は背中わせとなった。
(新)「何にでも顔突っ込んで仕事もぎとるのが、先代からの万事屋 のやり方なんで」
(銀)「………ケッ」
(あ)「だうっ!」
赤子である音莉にも同意されるように声を上げられ、銀時自身も思い当たる節がありすぎて反論する事も出来ず……何も言い返せないまま再び刀を振るう。
(銀)「(身から出たサビかよ)」
(新)「ってか…その赤子本当に赤子!? なんで普通に刀振り回してんの!? なんで普通に敵と応戦出来てんの!?」
新八のその言葉には特に何も返さず…しかし銀時はそんな小さな姿に彼女らしいと感じていた。
自分の身は自分で護る…誰かに護られようとせず。同時に誰かをも護る…その時は自分の身も顧みずに。
赤子の姿になっても、音莉は音莉なのだと、その腕に抱きかかえながらひしひしと感じていた。
ただ、新八自身が一発で気づいてしまうであろうその右腕の腕輪だけは隠すように、服の袖をしっかりと下ろしておく。
(銀)「(にしてもコイツ…)」
お互い敵を斬り、再び背中合わせになった時…チラリと後ろ目でその姿を捕らえば、自分とさほど変わらない身長の少年…というにはいささか成長しすぎて彼の姿があった。
(銀)「(背、伸びたな…)」
そうしてまた息ぴったりで同時に敵に斬りかかり…それに新八はどこか親近感を覚えていた。
(新)「あの…ひょっとしてどこかで会った事あります? こんな事言ったら変と思われるかもしれないけど、なんだか…初めて背中を預けた気がしないんだけど。あなたは…」
まずいと思った銀時は、斬った男の股間にあったふんどしをもぎ取り、それを咄嗟に顔に巻いて…
(銀)「フンドシマスクだ。うぷっ…」
(あ)「ばぶっ」
……蒸れた股間の臭いに青い顔で吐き気を催しながらも、なんとかそう誤魔化そうとする。
音莉にも白いハンカチを巻きつけ、何とか素性がバレないようにし、音莉はどや顔で新八の方を見ていた。
……そんな親子のような二人を見て、新八はじとっとした目を向けた。
(新)「……ひょっとして僕、加勢する側間違えました?」
(銀)「今頃気付いた?」
肩を並べて追ってくる敵から逃げる最中、銀時は木刀で新八を突き、そのまま川に突き落としたのだ。
ザッパアアアアアンン! と水柱を立てて落ちた新八は、「何すんですか!」と怒鳴るが、銀時はそのまま敵を引き付ける形で走り続ける。
(銀)「(これで敵はこっちに…)」
だがその時…
(?)「ちがァァァァァァァァァァァう!!そっちじゃねェェェェェェェェ!!」
追ってくる敵とは別の方から、そんな声が聞こえて来た。
見れば、銀時とは反対方向の河川敷に、編笠を深くかぶった一人の男が立っていたのだ。
(?)「標的は…そっちのメガネの方だ!」
(新)「………!」
そのメガネとは、勿論新八の事で…男がそう告げれば、追手はすぐに新八の方へと降り立った。
(銀)「(アイツら、奈落じゃ…!)」
そうしてリーダーらしき男もまた、新八の前に降り立ち…あっという間にびしょぬれの新八が囲まれる形となってしまった。
銀時が音莉ごと奈落に囲まれた時……橋の柵の上に立ってそう告げたのは、銀時の後ろをすれ違ったハズの新八であった。
(新)「引かないなら、そっちの浪人さんにつきますが…いいですか?」
まさかの助太刀に、銀時は思わず頭を抱えたくなったが、音莉はというと嬉しそうに笑っており……その口を手で塞ぎながら咳払いをして……
(銀)「余計なお世話だ、さっさと失せな(裏声)」
……振り返る事なく、高い声でそう言った。
だがその言葉に、新八は不審がる様子もなく、ただニコリと笑う。
(新)「そうですか、安心しました。この状況でそんな事言える人に悪い人はいないから、これで心置きなく…」
そうしてとびかかってきた男達に、銀時の木刀と同時に新八の木刀が振り下ろされ…
(新)「加勢出来ます!」
…橋の上が一瞬で戦場となり、銀時は正体がバレないように片手で編笠を深くかぶり直して、音莉をしっかりと抱き直してから相手の刀を受け止める。
その相手を一気に斬り裂き、持ち主のいなくなった刀を音莉が手にして、その周囲を狙ってくる敵を、音莉が刀を振り回して寄せ付けないようにする。
(銀)「チッ…近頃の奴ァ節介と邪魔立ての境目も分からねーのか!」
(新)「邪魔で結構! この場がおさまるなら。それに……」
そこまで言い切った時、二人は背中わせとなった。
(新)「何にでも顔突っ込んで仕事もぎとるのが、先代からの
(銀)「………ケッ」
(あ)「だうっ!」
赤子である音莉にも同意されるように声を上げられ、銀時自身も思い当たる節がありすぎて反論する事も出来ず……何も言い返せないまま再び刀を振るう。
(銀)「(身から出たサビかよ)」
(新)「ってか…その赤子本当に赤子!? なんで普通に刀振り回してんの!? なんで普通に敵と応戦出来てんの!?」
新八のその言葉には特に何も返さず…しかし銀時はそんな小さな姿に彼女らしいと感じていた。
自分の身は自分で護る…誰かに護られようとせず。同時に誰かをも護る…その時は自分の身も顧みずに。
赤子の姿になっても、音莉は音莉なのだと、その腕に抱きかかえながらひしひしと感じていた。
ただ、新八自身が一発で気づいてしまうであろうその右腕の腕輪だけは隠すように、服の袖をしっかりと下ろしておく。
(銀)「(にしてもコイツ…)」
お互い敵を斬り、再び背中合わせになった時…チラリと後ろ目でその姿を捕らえば、自分とさほど変わらない身長の少年…というにはいささか成長しすぎて彼の姿があった。
(銀)「(背、伸びたな…)」
そうしてまた息ぴったりで同時に敵に斬りかかり…それに新八はどこか親近感を覚えていた。
(新)「あの…ひょっとしてどこかで会った事あります? こんな事言ったら変と思われるかもしれないけど、なんだか…初めて背中を預けた気がしないんだけど。あなたは…」
まずいと思った銀時は、斬った男の股間にあったふんどしをもぎ取り、それを咄嗟に顔に巻いて…
(銀)「フンドシマスクだ。うぷっ…」
(あ)「ばぶっ」
……蒸れた股間の臭いに青い顔で吐き気を催しながらも、なんとかそう誤魔化そうとする。
音莉にも白いハンカチを巻きつけ、何とか素性がバレないようにし、音莉はどや顔で新八の方を見ていた。
……そんな親子のような二人を見て、新八はじとっとした目を向けた。
(新)「……ひょっとして僕、加勢する側間違えました?」
(銀)「今頃気付いた?」
肩を並べて追ってくる敵から逃げる最中、銀時は木刀で新八を突き、そのまま川に突き落としたのだ。
ザッパアアアアアンン! と水柱を立てて落ちた新八は、「何すんですか!」と怒鳴るが、銀時はそのまま敵を引き付ける形で走り続ける。
(銀)「(これで敵はこっちに…)」
だがその時…
(?)「ちがァァァァァァァァァァァう!!そっちじゃねェェェェェェェェ!!」
追ってくる敵とは別の方から、そんな声が聞こえて来た。
見れば、銀時とは反対方向の河川敷に、編笠を深くかぶった一人の男が立っていたのだ。
(?)「標的は…そっちのメガネの方だ!」
(新)「………!」
そのメガネとは、勿論新八の事で…男がそう告げれば、追手はすぐに新八の方へと降り立った。
(銀)「(アイツら、奈落じゃ…!)」
そうしてリーダーらしき男もまた、新八の前に降り立ち…あっという間にびしょぬれの新八が囲まれる形となってしまった。
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