第百五十五話
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夏真っ盛りの今日。
かぶき町の商店街では夏祭りが開かれていた。
赤い提灯が並ぶ屋台照らし、祭囃子が響き、人込みで溢れる会場。
その中を歩く、黒い隊服に身を包んだ二つの影があった。
(土)「蛾と変わりゃしねーな、人間なんざ。やれ祭りだやれ花火大会だ、明かりが見えりゃ見境なく集ってきやがる。星を跨ぐ文明なんざ手に入れても結局、虫がは虫になった位の意味でしかねーよ」
(沖)「ま、おかげでこっちは虫とり網構えてりゃ獲物入れ食いってんだから、悪かねェでしょう。中には、頭にでっけェノコギリ生やした物騒なクワガタもいやすからね」
とその時、土方達の前にいたカップルの女性が歩いてきて男性とぶつかり、持っていたソフトクリームが落ちてしまう。
「あっぶねーな! どこ見て歩いてんだよ、オッさん! 殺すぞ、コラ…」
だがぶつかられた男性は、怒鳴るカップルの男性に刀を突きつけた。
(?)「危ないのは君達だよ」
(沖)「ホラ、来た来た」
攘夷浪士かと思い、総悟が刀を構える。
(?)「青少年が夜遅くに不純異性交遊なんて許されるとでも?」
だがそれはクワガタでも攘夷浪士でもなく…
(近)「今スグイチャイチャをやめて別れなさい。じゃないと逮捕しちゃうから!」
目を真っ赤に充血させて、瞳孔が開ききっている近藤であった。
その近藤の姿に、カップルは悲鳴を上げて逃げ出す。
(土)「………」
(沖)「いっけね。クワガタじゃねーや。ゴキブリだった」
・
・
・
・
そして物騒な笑顔を浮かべながら刀を肩に担ぐ近藤を先頭に、再び歩き出す土方。
(土)「オイ、どういう料簡だ? アレは」
(沖)「フラれたらしいですよ」
(近)「お妙さんに絶対似合うと思うんですよ、この浴衣! 大丈夫です。浴衣ってペチャパイでも似合うようにできてるらしいから。一緒に行きましょうよ、祭り」
(妙)「ゴメンなさい。これから私、血祭りに参加しないといけないから(怒)」
(沖)「って事があったらしいでさァ」
現に今も物凄い形相で行き交うカップルに刀を突きつけて脅しては、一般市民に悲鳴を上げさせている。
(土)「で、浴衣デートから浴衣デッドに早変わりか。これ以上真選組の評判を落とすワケにはいかねェ。何とかしてこいよ」
(沖)「近藤さん、近藤さん」
(近)「あぁ!?」
(沖)「バカップル狩りは結構ですが、それじゃあ罪のねェ連中まで怯えちまいまさァ。今日は一つ、お祭りバージョンで見回りしやせんか」
・
・
・
・
というワケで総悟の提案により、近藤はお面をつける事にしたのだが…。
そのお面とは、額に大きく『G』と書かれた、仮面ライダー風のゴキブリのお面であった。
(近)「浴衣でイチャつく悪いカップルは…いねーかァァァァァァ!!」
白いふんどし一丁にゴキブリの面をした近藤を見て、カップルは勿論、子供達まで悲鳴を上げながら逃げ出してしまう。
(沖)「あれなら祭りの景観を損なう事もねーし、真選組とはバレねーでしょう?」
(土)「切り離し作戦に移るな。一体どんな祭りだ」
(沖)「じゃあ俺はこれで」
(土)「なっ!」
(沖)「たこ焼きに本当にタコが入っているか、取り締まってきます」
(土)「オイ、待て! お、俺もお好み焼きのマヨネーズが切れてねーか取り締まりに行く! もう知らねェ!」
暴れ回る近藤を放って、土方と総悟はその場を後にしてしまった。
かぶき町の商店街では夏祭りが開かれていた。
赤い提灯が並ぶ屋台照らし、祭囃子が響き、人込みで溢れる会場。
その中を歩く、黒い隊服に身を包んだ二つの影があった。
(土)「蛾と変わりゃしねーな、人間なんざ。やれ祭りだやれ花火大会だ、明かりが見えりゃ見境なく集ってきやがる。星を跨ぐ文明なんざ手に入れても結局、虫がは虫になった位の意味でしかねーよ」
(沖)「ま、おかげでこっちは虫とり網構えてりゃ獲物入れ食いってんだから、悪かねェでしょう。中には、頭にでっけェノコギリ生やした物騒なクワガタもいやすからね」
とその時、土方達の前にいたカップルの女性が歩いてきて男性とぶつかり、持っていたソフトクリームが落ちてしまう。
「あっぶねーな! どこ見て歩いてんだよ、オッさん! 殺すぞ、コラ…」
だがぶつかられた男性は、怒鳴るカップルの男性に刀を突きつけた。
(?)「危ないのは君達だよ」
(沖)「ホラ、来た来た」
攘夷浪士かと思い、総悟が刀を構える。
(?)「青少年が夜遅くに不純異性交遊なんて許されるとでも?」
だがそれはクワガタでも攘夷浪士でもなく…
(近)「今スグイチャイチャをやめて別れなさい。じゃないと逮捕しちゃうから!」
目を真っ赤に充血させて、瞳孔が開ききっている近藤であった。
その近藤の姿に、カップルは悲鳴を上げて逃げ出す。
(土)「………」
(沖)「いっけね。クワガタじゃねーや。ゴキブリだった」
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そして物騒な笑顔を浮かべながら刀を肩に担ぐ近藤を先頭に、再び歩き出す土方。
(土)「オイ、どういう料簡だ? アレは」
(沖)「フラれたらしいですよ」
(近)「お妙さんに絶対似合うと思うんですよ、この浴衣! 大丈夫です。浴衣ってペチャパイでも似合うようにできてるらしいから。一緒に行きましょうよ、祭り」
(妙)「ゴメンなさい。これから私、血祭りに参加しないといけないから(怒)」
(沖)「って事があったらしいでさァ」
現に今も物凄い形相で行き交うカップルに刀を突きつけて脅しては、一般市民に悲鳴を上げさせている。
(土)「で、浴衣デートから浴衣デッドに早変わりか。これ以上真選組の評判を落とすワケにはいかねェ。何とかしてこいよ」
(沖)「近藤さん、近藤さん」
(近)「あぁ!?」
(沖)「バカップル狩りは結構ですが、それじゃあ罪のねェ連中まで怯えちまいまさァ。今日は一つ、お祭りバージョンで見回りしやせんか」
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というワケで総悟の提案により、近藤はお面をつける事にしたのだが…。
そのお面とは、額に大きく『G』と書かれた、仮面ライダー風のゴキブリのお面であった。
(近)「浴衣でイチャつく悪いカップルは…いねーかァァァァァァ!!」
白いふんどし一丁にゴキブリの面をした近藤を見て、カップルは勿論、子供達まで悲鳴を上げながら逃げ出してしまう。
(沖)「あれなら祭りの景観を損なう事もねーし、真選組とはバレねーでしょう?」
(土)「切り離し作戦に移るな。一体どんな祭りだ」
(沖)「じゃあ俺はこれで」
(土)「なっ!」
(沖)「たこ焼きに本当にタコが入っているか、取り締まってきます」
(土)「オイ、待て! お、俺もお好み焼きのマヨネーズが切れてねーか取り締まりに行く! もう知らねェ!」
暴れ回る近藤を放って、土方と総悟はその場を後にしてしまった。
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