第百七十三話
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(あ)「それじゃあ、行ってきます」
真選組の隊服に身を包んだ私は、玄関にて、私を見送ってくれるために珍しく早起きしてくれた銀さんに声をかける。
(銀)「おう」
……実は今日、私は真選組と見廻組を含め、江戸の警察組織のお偉いさん方が集まる講習会にお呼ばれしたのだ。
しかも、松平さんと近藤さんから直々に。
私は時々書類整理等のお手伝いに行くだけで、警察としての能力は何も兼ね備えてないし、増してや警察の資格を持っているワケでもないので、一度は断ったのだ。
しかし松平さんと近藤さんが、私が何度も警察組織を救ってくれた、事件を解決してくれた…だから是非とも、これからも俺達に力を貸してほしい。
そのために私のその素晴らしい能力(私は正直分からないけど)をもっと伸ばしてほしいと必死に説得され、終いには土下座されそうになったので、流石に警察のトップの方とストーカーと言えど真選組のトップの方にそんな事をさせるのはマズイので結局参加する事にしたのだ。
それに私ももしかしたらもっとみなさんのお役に立てるかもしれないし、なんなら今後の万事屋として、何かそんな能力が生かせる依頼が…ちょっとした探偵のような依頼がくるかもしれないので、折角のこの機会に参加させていただく事にしたのだ。
普通じゃ警察の講習なんて受けられないし、そんな機会が私なんかに回ってきたんだから、やっぱりそこはありがたく引き受けておかなきゃ!
(銀)「つーか音莉、その講習会って警察庁であるんだろ? お前そこまで歩いて行くのか? なんなら帰りも暗くなってからじゃ危ねーし、スクーター出してやろうか?」
(あ)「大丈夫ですよ。今日は土方さんがパトカーでここまで迎えに来てくださって、帰りも送っていただけるみたいなので」
それに…
(あ)「銀さん、私のために朝早く起きてくれたし、きっと疲れてるでしょ? だから今日は気にせず、後はゆっくり休んでいてください」
「じゃあ、行ってきます」と私は玄関の引き戸を開け、銀さんに手を振ると、銀さんも軽く「おう、気をつけてな」と言いながら手を上げてくれる。
そして万事屋の階段を下ると、既に土方さんの運転するパトカーが待ってくれていた。
(あ)「土方さん、おはようございます。すいません、お待たせしてしまって」
(土)「いや、俺も今来た所だ。気にすんな。にしても今日は悪かったな、無理やり付き合わせちまって」
(あ)「いえ。警察の講習会なんて普通じゃ受けられませんし、こちらこそそんな機会をいただけて光栄です。むしろすいません、部外者の私が入り込んでしまって…」
(土)「いや、部外者ではねーな。俺達がお前の事を本当に部外者と思ってんなら、あんなにも重要書類お前に任せたりしねーよ」
(あ)「そ、そうですか…」
(土)「それに、どうせあのオッさんの事だ。対した話じゃねーだろうし、無駄な時間を過ごす事になるかもしれねェ。あんまり期待はしないでくれ」
(あ)「あ、はは…」
苦笑いを土方さんに返してから、私は助手席に乗り込む。
(銀)「………マジで気を付けろよ…って、多分アイツは分かってねーだろうな。男はみんな狼だって事にも…土方君もそのうちの一人だって事に」
……警察庁に向けて発車したパトカーを見ながら、銀さんがそう呟いた事を私が知る事はなかった。
真選組の隊服に身を包んだ私は、玄関にて、私を見送ってくれるために珍しく早起きしてくれた銀さんに声をかける。
(銀)「おう」
……実は今日、私は真選組と見廻組を含め、江戸の警察組織のお偉いさん方が集まる講習会にお呼ばれしたのだ。
しかも、松平さんと近藤さんから直々に。
私は時々書類整理等のお手伝いに行くだけで、警察としての能力は何も兼ね備えてないし、増してや警察の資格を持っているワケでもないので、一度は断ったのだ。
しかし松平さんと近藤さんが、私が何度も警察組織を救ってくれた、事件を解決してくれた…だから是非とも、これからも俺達に力を貸してほしい。
そのために私のその素晴らしい能力(私は正直分からないけど)をもっと伸ばしてほしいと必死に説得され、終いには土下座されそうになったので、流石に警察のトップの方とストーカーと言えど真選組のトップの方にそんな事をさせるのはマズイので結局参加する事にしたのだ。
それに私ももしかしたらもっとみなさんのお役に立てるかもしれないし、なんなら今後の万事屋として、何かそんな能力が生かせる依頼が…ちょっとした探偵のような依頼がくるかもしれないので、折角のこの機会に参加させていただく事にしたのだ。
普通じゃ警察の講習なんて受けられないし、そんな機会が私なんかに回ってきたんだから、やっぱりそこはありがたく引き受けておかなきゃ!
(銀)「つーか音莉、その講習会って警察庁であるんだろ? お前そこまで歩いて行くのか? なんなら帰りも暗くなってからじゃ危ねーし、スクーター出してやろうか?」
(あ)「大丈夫ですよ。今日は土方さんがパトカーでここまで迎えに来てくださって、帰りも送っていただけるみたいなので」
それに…
(あ)「銀さん、私のために朝早く起きてくれたし、きっと疲れてるでしょ? だから今日は気にせず、後はゆっくり休んでいてください」
「じゃあ、行ってきます」と私は玄関の引き戸を開け、銀さんに手を振ると、銀さんも軽く「おう、気をつけてな」と言いながら手を上げてくれる。
そして万事屋の階段を下ると、既に土方さんの運転するパトカーが待ってくれていた。
(あ)「土方さん、おはようございます。すいません、お待たせしてしまって」
(土)「いや、俺も今来た所だ。気にすんな。にしても今日は悪かったな、無理やり付き合わせちまって」
(あ)「いえ。警察の講習会なんて普通じゃ受けられませんし、こちらこそそんな機会をいただけて光栄です。むしろすいません、部外者の私が入り込んでしまって…」
(土)「いや、部外者ではねーな。俺達がお前の事を本当に部外者と思ってんなら、あんなにも重要書類お前に任せたりしねーよ」
(あ)「そ、そうですか…」
(土)「それに、どうせあのオッさんの事だ。対した話じゃねーだろうし、無駄な時間を過ごす事になるかもしれねェ。あんまり期待はしないでくれ」
(あ)「あ、はは…」
苦笑いを土方さんに返してから、私は助手席に乗り込む。
(銀)「………マジで気を付けろよ…って、多分アイツは分かってねーだろうな。男はみんな狼だって事にも…土方君もそのうちの一人だって事に」
……警察庁に向けて発車したパトカーを見ながら、銀さんがそう呟いた事を私が知る事はなかった。
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