第百六十六話(禁断の楽譜篇)
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真っ暗な空間の中…。
はっと目を開けると、その中心に立つ私の周りを、見た事のない顔が…知らない人達が囲んでいた。
そしてその人達は、私の身体に次々と言葉の刃を突き立てていく。
その言葉は、私が思ってもみなかった言葉で……
「私達を殺したのはアンタだ」
(あ)「えっ…?」
「お前が俺達を殺したんだ」
(あ)「私が…殺した……?」
……そんな声が次々と私に飛び交う。
「人殺しめがどうしてのうのうと生きてやがる」
「アンタも私達と…同じ目に遭わせてやるわよ!」
(あ)「ひ…とごろ……し?」
…私は、自分の知らない所で人を殺した事があったの?
(あ)「分かんない…分かんないよ!」
混乱した頭で必死に記憶を辿ろうとするも、過去に繋がる道は真っ暗で、全く見えてこない。
(あ)「恐い…恐いよ……。誰か助けてよ…!」
どれだけ必死に叫んでも、人々は私を睨み、ナイフや斧を振り上げる。
「「「「「死ねェェェェェェ!!」」」」」
(あ)「い、いやああああああああああああああああああ!!」
・
・
・
・
(あ)「っ……!」
目が覚めて時計を見てみると、真夜中の二時。眠り始めてから二時間しか経っていない。
(あ)「………」
最近になって見るようになった夢がある。
それが今の夢だ。
自分の知らない罪が恐い…その恐怖に、もう冬だというのにも関わらず、パジャマが汗でビショビショになってしまっていた。
(あ)「私は一体…」
過去に何をしたというのだろう?
ふと、自分のてのひらを見る。
(あ)「私の手は…」
真っ黒に汚れてしまっているの…?
(あ)「(誰か…)」
───教えて、お願い。
・
・
・
・
(あ)「………」
結局あの夢を見た後、不安で眠れるハズもなく、そのまま朝を迎えてしまう。
……そんな日々がここ何日も続いていた。
(新)「音莉さん、大丈夫ですか?」
(神)「なんかボーッとしてるアル」
(銀)「カゼでもひいたか?」
(あ)「あ…ううん。ちょっと最近あんまり眠れなくて…。だからただの寝不足だと思います」
(銀)「何かあったのか?」
(あ)「い、いえ。ただ最近変な夢を見るようになっちゃって…」
とその時…
『次のニュースです。攘夷志士を収容していた施設から、警察が検挙し監修していた攘夷志士が逃走しました。奉行所によると…』
ニュース番組が流れるテレビから、緊迫した花野アナの声が聞こえてきた。
(神)「大変アル。攘夷志士達が牢屋から逃げ出したって」
ニュースでは、全身痣だらけ…血まみれの牢番と、返り血が飛び散っている開け放たれた牢屋が映っている。
(銀)「ったく、人様から税金絞り取っといて何やってんだよ、税金泥棒共が」
そう気怠そうに言いながら、いつも以上に死んだ目をしつつ、朝ご飯を食べる銀さん。
(新)「音莉さん、気をつけて下さいね」
(あ)「えっ?」
(新)「脱走したって事は、攘夷浪士達がその辺うじゃうじゃ潜伏してるって事ですし。それに牢番にここまで深手を負わせてるって事は、かなり凶悪なハズですから」
(神)「まァ銀ちゃんも同類みたいなもんだけどナ」
(銀)「アホか! 俺は現在善良な市民だっつーの!」
(神)「でも銀ちゃん、いっつも音莉の事『襲う』って言ってるアルヨ?」
(銀)「それは男の性ってもんだ! つーかほぼほぼ音莉のせいだからな!」
(あ)「いや、私に飛び火させないでくださいよ…」
(新)「と、とにかく気をつけてくださいね」
(あ)「あ、うん…そうだね。気をつけておくね」
…この時、私がもっと危機感を持っていれば、きっと……あんな事にはならなかったのだろう。
はっと目を開けると、その中心に立つ私の周りを、見た事のない顔が…知らない人達が囲んでいた。
そしてその人達は、私の身体に次々と言葉の刃を突き立てていく。
その言葉は、私が思ってもみなかった言葉で……
「私達を殺したのはアンタだ」
(あ)「えっ…?」
「お前が俺達を殺したんだ」
(あ)「私が…殺した……?」
……そんな声が次々と私に飛び交う。
「人殺しめがどうしてのうのうと生きてやがる」
「アンタも私達と…同じ目に遭わせてやるわよ!」
(あ)「ひ…とごろ……し?」
…私は、自分の知らない所で人を殺した事があったの?
(あ)「分かんない…分かんないよ!」
混乱した頭で必死に記憶を辿ろうとするも、過去に繋がる道は真っ暗で、全く見えてこない。
(あ)「恐い…恐いよ……。誰か助けてよ…!」
どれだけ必死に叫んでも、人々は私を睨み、ナイフや斧を振り上げる。
「「「「「死ねェェェェェェ!!」」」」」
(あ)「い、いやああああああああああああああああああ!!」
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(あ)「っ……!」
目が覚めて時計を見てみると、真夜中の二時。眠り始めてから二時間しか経っていない。
(あ)「………」
最近になって見るようになった夢がある。
それが今の夢だ。
自分の知らない罪が恐い…その恐怖に、もう冬だというのにも関わらず、パジャマが汗でビショビショになってしまっていた。
(あ)「私は一体…」
過去に何をしたというのだろう?
ふと、自分のてのひらを見る。
(あ)「私の手は…」
真っ黒に汚れてしまっているの…?
(あ)「(誰か…)」
───教えて、お願い。
・
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(あ)「………」
結局あの夢を見た後、不安で眠れるハズもなく、そのまま朝を迎えてしまう。
……そんな日々がここ何日も続いていた。
(新)「音莉さん、大丈夫ですか?」
(神)「なんかボーッとしてるアル」
(銀)「カゼでもひいたか?」
(あ)「あ…ううん。ちょっと最近あんまり眠れなくて…。だからただの寝不足だと思います」
(銀)「何かあったのか?」
(あ)「い、いえ。ただ最近変な夢を見るようになっちゃって…」
とその時…
『次のニュースです。攘夷志士を収容していた施設から、警察が検挙し監修していた攘夷志士が逃走しました。奉行所によると…』
ニュース番組が流れるテレビから、緊迫した花野アナの声が聞こえてきた。
(神)「大変アル。攘夷志士達が牢屋から逃げ出したって」
ニュースでは、全身痣だらけ…血まみれの牢番と、返り血が飛び散っている開け放たれた牢屋が映っている。
(銀)「ったく、人様から税金絞り取っといて何やってんだよ、税金泥棒共が」
そう気怠そうに言いながら、いつも以上に死んだ目をしつつ、朝ご飯を食べる銀さん。
(新)「音莉さん、気をつけて下さいね」
(あ)「えっ?」
(新)「脱走したって事は、攘夷浪士達がその辺うじゃうじゃ潜伏してるって事ですし。それに牢番にここまで深手を負わせてるって事は、かなり凶悪なハズですから」
(神)「まァ銀ちゃんも同類みたいなもんだけどナ」
(銀)「アホか! 俺は現在善良な市民だっつーの!」
(神)「でも銀ちゃん、いっつも音莉の事『襲う』って言ってるアルヨ?」
(銀)「それは男の性ってもんだ! つーかほぼほぼ音莉のせいだからな!」
(あ)「いや、私に飛び火させないでくださいよ…」
(新)「と、とにかく気をつけてくださいね」
(あ)「あ、うん…そうだね。気をつけておくね」
…この時、私がもっと危機感を持っていれば、きっと……あんな事にはならなかったのだろう。
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