第百二十一話
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栗子ちゃんのお誕生日パーティーでの一件から数日後。
今日は朝から銀さんが家にいなくて、その銀さんはビデオテープが噛んでしまい壊れてしまったVHSを買いとってもらいに地球防衛基地へと出かけていた。ていうか今時VHS買い取ってくれるお店ないと思うんだけど…。
そんな事を思いながらソファーに座って銀さんを待っていると…
(銀)「うーっす、音莉ちゃん愛しの銀さんが帰ってきたぞ~い」
なんて事を言いながら帰ってきた銀さんがリビングにやってきた。
(新)「あ、お帰りなさい、銀さん」
(あ)「ふふっ、おかえりなさい」
(銀)「足の具合はどうだ? 音莉」
(あ)「んっと…まだあんまり歩けないけど、でもケガの治りはやっぱり早いみたいです」
いつもケガをして病院行くと言われるんだけど、何故だか私は普通の人より大分ケガの治りが早いらしい。
幸い致命傷は避けていたそうで、後遺症とかも残らないそうだ。まあまだ一人じゃ歩けないんだけども…。
そして銀さんは手にしていた何かを机の上に置くと、それをテレビと繋いで私の横に腰かける。
(あ)「ていうか銀さん、何ですか? それ…」
(銀)「ブ、ブルーレイィィ!」
デッキの中に半分入ってしまっているディスクを力いっぱい引っ張りながらそう答えた銀さん。
(新)「ブルーレイって…なんでそんな高級なモンがウチにあるんですか!?」
(銀)「壊れたビデオと壊れたブルーレイわらしべ長者してきた!」
(新)「それゴミとゴミ交換してきただけじゃないですか…」
(銀)「ゴミはゴミでも、そこの神楽(バカ)が青っ洟かんだティッシュと、お通ちゃんが口紅を拭いたティッシュが同等かい!?」
(新)「それは最早ティッシュではありません。聖骸布です!」
(神)「オイ、私の聖骸布喉に突っ込んで窒息死させたろうか」
(新)「でも…それどう見ても使えないでしょ?」
(銀)「このディスクさえ抜ければ…ハンパにささったままビクともしねーんだよ」
(あ)「ていうかディスクが抜けない以前に、さっきから気になってたんですけど…なんでこんな呪いのお札みたいなのいっぱい貼ってあるの…?」
いや、何書いてあるのかさっぱりなんだけどさぁ…。
(神)「一体何のディスクアルか?」
(銀)「知るかよ。前の持ち主が変なもん無理やり突っ込んだんだろ?」
(新)「押しても引いても動かないけど…回りますね」
新八君がディスクを回転させる。するとディスクの表面に文字が書いているのが見えた。
(神)「なんか書いてるアル」
(あ)「えっと…『呪いのブルーレイ』…?」
(銀&あ&神&新)「「「「………」」」」
(銀)「…何? コレ」
(新)「さぁ…呪いのビデオなら聞いた事ありますけど。見たら死ぬってヤツ」
(あ)「えっ!?」
(神)「私も知ってるネ。テレビからオバケが出てきて呪い殺されるアル」
(あ)「ひぃ!」
(銀)「き、きっと来るぅ!」
思わず銀さんにしがみついたはいいが、その銀さんもガタガタと震えてしまっている。
(新)「でも呪いのブルーレイは初耳です」
(神)「まァビデオももう古いからな。お化けも近代化しないとやってけないアル」
(銀)「じょ、冗談じゃねーぞ! 誰がより高画質になったお化けなんて見てーかよ! あのアマ! ちょっと返品してくる!」
デッキを持って立ち上がった銀さんが、外へ出ようとする。
(あ)「あ、待って銀さん! まだコード外してない…」
だが私が全て言い終わる前に、銀さんはコードに躓いて転んでしまった。
とその拍子に…
ウィーン…
(銀&あ)「「うわああああああ!!」」
なんと、銀さんのおでこが当たってディスクをデッキの中に入れてしまったのだ。
(銀)「そ、挿入しちゃった!!」
(神)「よかったアルな。じゃあついでに視聴してみるアル」
(銀)「何悠長な事ぬかしてんだ! 死にてーのか、てめーら!」
(あ)「ていうかなんで二人共そんなに落ちついてるの!?」
ていうかいざっていう時私逃げられないんだけど…。
(新)「ただのイタズラですよ。呪いのビデオだってフィクションなんだから」
(銀)「いいからテレビ消せ!」
(あ)「お、お化けに殺されるなんて嫌だよぉ!」
(新)「もう、じゃあ銀さんも音莉さんもあっち向いててくださいよ。音量小さくするんで」
そして新八君がリモコンを手にして、操作する音が聞こえてくる。その間、銀さんはソファーの後ろにいる定春に顔を埋めており、私も下を向いてギュッと目を瞑る。
(新)「…アレ? リモコンが言う事聞かない」
(あ)「ええ!?」
(銀)「オイ、ちょっと待て! これって……」
とその時、テレビが一瞬砂嵐になったと思えば、次に画面に映し出されたのは、暗い森の中にポツンとある井戸の映像…。
(神)「あ、なんか映ったアル」
(銀)「ちょ…コレ! なんか井戸映ってんじゃん…。完全にアレじゃん! あの人の住処じゃん! ちょ、ヤベーって!」
(あ)「ちょ、手! なんか井戸の中から手出てきた!」
(銀)「オイ! なんか出てきたぞ!? マジでシャレになってねーぞ!?」
そして井戸から出てきた何か…真っ白な肌のあちこちに包帯を巻き、白い服には血がこびり付いているオバケらしきものがゆっくりとこちらに近づいてくる。
(神)「あ、マズイアル! このままじゃテレビから飛び出してきて呪い殺されるアル!」
(銀)「新八ィ! 鍋の蓋持ってこい! 塞げ! こっち来れないようにしろ!!」
(あ)「そういう問題じゃないですよね!?」
(神)「銀ちゃん! どんどんこっち近づいてくるアル!」
(銀)「壊せ! もうテレビ壊せ!!」
とその時、半分位進んだ所でそのオバケが立ち止まった。
(新)「ちょ、ちょっと待ってください、銀さん!」
(あ)「動きが…止まった……?」
私と新八君の言葉に慌てて工具箱を持ってきた銀さんもテレビを見つめる。
するとそのお化けの顔…ほとんどが包帯で覆われて片目だけが見える状態の顔がドアップになり…
(?)「こ……こ…た…つ……」
案外可愛い声でそんな言葉が聞こえてきた。
(銀)「Kotatsu? オイ、こたつってなんだ!? 死の呪文が何かか!?」
(あ)「え? いや、Kotatsuってあのコタツじゃないんですか…?」
(新)「あ、帰ってく! なんか知らんけど井戸に戻っていきます!」
(?)「切ったかな?」
そう言いながら井戸の中に入っていくオバケ。
(銀)「オイ、『切ったかな?』って言ったよ、今! コタツ!? 外出前にコタツ切ったかどうか気になって戻りに行った!」
(新)「いや、コタツ切りに戻りに行ったオバケってどんなオバケですか!」
(あ)「ていうかあんな井戸の中にもコタツなんてあるの!?」
(銀)「とにかく今がチャンスだ! 奴が戻ってくる前になんらかの対策を…」
とその時、再び井戸から先程のオバケが出てきた。
(神)「あ、戻ってきたアル!」
(銀)「もう確認して戻ってきた! クソッ!」
そして先程よりも早足でこちらに向かってきていたお化けだったが、また中間部の辺りで動きが止まった。
(新)「あ…動き止まりましたよ?」
すると再びお化けの顔がドアップになり…
(?)「コ…コンセン…ト……」
またもや可愛らしい声でそう言ったオバケがまた井戸の中に入ってしまう。
(銀)「オイ!」
(新)「やっぱり気になって今度はコンセントごと抜きに行きましたよ! どんだけ神経質なオバケなんですか! 解るけど! そういう時あるけど!」
(あ)「ていうかあのオバケ…人を脅かす気あるんですか!?」
(銀)「テレビから出てくるどころか、これじゃ外出もままならねーぞ!? アイツがコタツの呪われてんじゃねーか? もうブレーカーごと落としてきた方がいいんじゃねーか!?」
すると今度はテレビの中からゴトゴトという物音が聞こえてきて、井戸の中から何かが見えて来る。
(新)「あ、戻ってきた!」
(神)「なんかもたついてるアル」
そして先程のオバケが井戸の中から出てきたと思えば、さらに井戸の中からコタツを引っ張りだそうとする。
(銀)「コタツごと持ってきたァァァ!」
(新)「もう気になってしゃーねーからコタツ持参で外出してきましたよ!? つーか今まだコタツの季節じゃねーだろーが!」
(あ)「確かに。今一応夏終わりでまだ暑いし…」
なんて事を言っていたら、そのお化けが重たそうにコタツを抱えながらこちらに歩いてきた。
(銀)「ムリムリムリ!」
(新)「そんなん持ってテレビ出てこられるわけないでしょ!? ウチのテレビ小型ですよ!?」
そし て先にコタツをテレビから出そうとするお化けだったが、コタツを正面から入れようとするので、どうしてもコタツの足が引っ掛かってしまう。
(新)「あー、やっぱり引っかかってる! 角から入れないと、角から!」
(あ)「どうしよう…出てきてほしくないハズなのになんか応援したくなる……」
(神)「仕方ねーな。私ちょっと手伝ってくるアル」
(銀)「いいいい! 出さんでいい! つーかお前どうやってテレビ入んだ!」
(神)「だってなんか可哀想アル。涙目アルヨ?」
だが疲れてしまったのか、そのオバケは一度コタツを地面に置くと、ゼーゼーと荒い息をする。
(銀)「あの…呪い殺すとかそういう雰囲気じゃないんで、帰ってもらえますか? また後日再生するんで。その時また再チャレンジって事で…」
するとオバケはコタツに潜って寝っ転がり、終いには「すー…」という声まで聞こえてきた。
(銀)「あの…聞いてます?」
(あ)「なんか…くつろいじゃってますけど……」
そしてオバケはテレビの中でテレビの電源をつけて視聴し始めた。
(新)「テレビの中でテレビ見だしてますけど!?」
(神)「コイツ一体何しにきたアルか?」
今日は朝から銀さんが家にいなくて、その銀さんはビデオテープが噛んでしまい壊れてしまったVHSを買いとってもらいに地球防衛基地へと出かけていた。ていうか今時VHS買い取ってくれるお店ないと思うんだけど…。
そんな事を思いながらソファーに座って銀さんを待っていると…
(銀)「うーっす、音莉ちゃん愛しの銀さんが帰ってきたぞ~い」
なんて事を言いながら帰ってきた銀さんがリビングにやってきた。
(新)「あ、お帰りなさい、銀さん」
(あ)「ふふっ、おかえりなさい」
(銀)「足の具合はどうだ? 音莉」
(あ)「んっと…まだあんまり歩けないけど、でもケガの治りはやっぱり早いみたいです」
いつもケガをして病院行くと言われるんだけど、何故だか私は普通の人より大分ケガの治りが早いらしい。
幸い致命傷は避けていたそうで、後遺症とかも残らないそうだ。まあまだ一人じゃ歩けないんだけども…。
そして銀さんは手にしていた何かを机の上に置くと、それをテレビと繋いで私の横に腰かける。
(あ)「ていうか銀さん、何ですか? それ…」
(銀)「ブ、ブルーレイィィ!」
デッキの中に半分入ってしまっているディスクを力いっぱい引っ張りながらそう答えた銀さん。
(新)「ブルーレイって…なんでそんな高級なモンがウチにあるんですか!?」
(銀)「壊れたビデオと壊れたブルーレイわらしべ長者してきた!」
(新)「それゴミとゴミ交換してきただけじゃないですか…」
(銀)「ゴミはゴミでも、そこの神楽(バカ)が青っ洟かんだティッシュと、お通ちゃんが口紅を拭いたティッシュが同等かい!?」
(新)「それは最早ティッシュではありません。聖骸布です!」
(神)「オイ、私の聖骸布喉に突っ込んで窒息死させたろうか」
(新)「でも…それどう見ても使えないでしょ?」
(銀)「このディスクさえ抜ければ…ハンパにささったままビクともしねーんだよ」
(あ)「ていうかディスクが抜けない以前に、さっきから気になってたんですけど…なんでこんな呪いのお札みたいなのいっぱい貼ってあるの…?」
いや、何書いてあるのかさっぱりなんだけどさぁ…。
(神)「一体何のディスクアルか?」
(銀)「知るかよ。前の持ち主が変なもん無理やり突っ込んだんだろ?」
(新)「押しても引いても動かないけど…回りますね」
新八君がディスクを回転させる。するとディスクの表面に文字が書いているのが見えた。
(神)「なんか書いてるアル」
(あ)「えっと…『呪いのブルーレイ』…?」
(銀&あ&神&新)「「「「………」」」」
(銀)「…何? コレ」
(新)「さぁ…呪いのビデオなら聞いた事ありますけど。見たら死ぬってヤツ」
(あ)「えっ!?」
(神)「私も知ってるネ。テレビからオバケが出てきて呪い殺されるアル」
(あ)「ひぃ!」
(銀)「き、きっと来るぅ!」
思わず銀さんにしがみついたはいいが、その銀さんもガタガタと震えてしまっている。
(新)「でも呪いのブルーレイは初耳です」
(神)「まァビデオももう古いからな。お化けも近代化しないとやってけないアル」
(銀)「じょ、冗談じゃねーぞ! 誰がより高画質になったお化けなんて見てーかよ! あのアマ! ちょっと返品してくる!」
デッキを持って立ち上がった銀さんが、外へ出ようとする。
(あ)「あ、待って銀さん! まだコード外してない…」
だが私が全て言い終わる前に、銀さんはコードに躓いて転んでしまった。
とその拍子に…
ウィーン…
(銀&あ)「「うわああああああ!!」」
なんと、銀さんのおでこが当たってディスクをデッキの中に入れてしまったのだ。
(銀)「そ、挿入しちゃった!!」
(神)「よかったアルな。じゃあついでに視聴してみるアル」
(銀)「何悠長な事ぬかしてんだ! 死にてーのか、てめーら!」
(あ)「ていうかなんで二人共そんなに落ちついてるの!?」
ていうかいざっていう時私逃げられないんだけど…。
(新)「ただのイタズラですよ。呪いのビデオだってフィクションなんだから」
(銀)「いいからテレビ消せ!」
(あ)「お、お化けに殺されるなんて嫌だよぉ!」
(新)「もう、じゃあ銀さんも音莉さんもあっち向いててくださいよ。音量小さくするんで」
そして新八君がリモコンを手にして、操作する音が聞こえてくる。その間、銀さんはソファーの後ろにいる定春に顔を埋めており、私も下を向いてギュッと目を瞑る。
(新)「…アレ? リモコンが言う事聞かない」
(あ)「ええ!?」
(銀)「オイ、ちょっと待て! これって……」
とその時、テレビが一瞬砂嵐になったと思えば、次に画面に映し出されたのは、暗い森の中にポツンとある井戸の映像…。
(神)「あ、なんか映ったアル」
(銀)「ちょ…コレ! なんか井戸映ってんじゃん…。完全にアレじゃん! あの人の住処じゃん! ちょ、ヤベーって!」
(あ)「ちょ、手! なんか井戸の中から手出てきた!」
(銀)「オイ! なんか出てきたぞ!? マジでシャレになってねーぞ!?」
そして井戸から出てきた何か…真っ白な肌のあちこちに包帯を巻き、白い服には血がこびり付いているオバケらしきものがゆっくりとこちらに近づいてくる。
(神)「あ、マズイアル! このままじゃテレビから飛び出してきて呪い殺されるアル!」
(銀)「新八ィ! 鍋の蓋持ってこい! 塞げ! こっち来れないようにしろ!!」
(あ)「そういう問題じゃないですよね!?」
(神)「銀ちゃん! どんどんこっち近づいてくるアル!」
(銀)「壊せ! もうテレビ壊せ!!」
とその時、半分位進んだ所でそのオバケが立ち止まった。
(新)「ちょ、ちょっと待ってください、銀さん!」
(あ)「動きが…止まった……?」
私と新八君の言葉に慌てて工具箱を持ってきた銀さんもテレビを見つめる。
するとそのお化けの顔…ほとんどが包帯で覆われて片目だけが見える状態の顔がドアップになり…
(?)「こ……こ…た…つ……」
案外可愛い声でそんな言葉が聞こえてきた。
(銀)「Kotatsu? オイ、こたつってなんだ!? 死の呪文が何かか!?」
(あ)「え? いや、Kotatsuってあのコタツじゃないんですか…?」
(新)「あ、帰ってく! なんか知らんけど井戸に戻っていきます!」
(?)「切ったかな?」
そう言いながら井戸の中に入っていくオバケ。
(銀)「オイ、『切ったかな?』って言ったよ、今! コタツ!? 外出前にコタツ切ったかどうか気になって戻りに行った!」
(新)「いや、コタツ切りに戻りに行ったオバケってどんなオバケですか!」
(あ)「ていうかあんな井戸の中にもコタツなんてあるの!?」
(銀)「とにかく今がチャンスだ! 奴が戻ってくる前になんらかの対策を…」
とその時、再び井戸から先程のオバケが出てきた。
(神)「あ、戻ってきたアル!」
(銀)「もう確認して戻ってきた! クソッ!」
そして先程よりも早足でこちらに向かってきていたお化けだったが、また中間部の辺りで動きが止まった。
(新)「あ…動き止まりましたよ?」
すると再びお化けの顔がドアップになり…
(?)「コ…コンセン…ト……」
またもや可愛らしい声でそう言ったオバケがまた井戸の中に入ってしまう。
(銀)「オイ!」
(新)「やっぱり気になって今度はコンセントごと抜きに行きましたよ! どんだけ神経質なオバケなんですか! 解るけど! そういう時あるけど!」
(あ)「ていうかあのオバケ…人を脅かす気あるんですか!?」
(銀)「テレビから出てくるどころか、これじゃ外出もままならねーぞ!? アイツがコタツの呪われてんじゃねーか? もうブレーカーごと落としてきた方がいいんじゃねーか!?」
すると今度はテレビの中からゴトゴトという物音が聞こえてきて、井戸の中から何かが見えて来る。
(新)「あ、戻ってきた!」
(神)「なんかもたついてるアル」
そして先程のオバケが井戸の中から出てきたと思えば、さらに井戸の中からコタツを引っ張りだそうとする。
(銀)「コタツごと持ってきたァァァ!」
(新)「もう気になってしゃーねーからコタツ持参で外出してきましたよ!? つーか今まだコタツの季節じゃねーだろーが!」
(あ)「確かに。今一応夏終わりでまだ暑いし…」
なんて事を言っていたら、そのお化けが重たそうにコタツを抱えながらこちらに歩いてきた。
(銀)「ムリムリムリ!」
(新)「そんなん持ってテレビ出てこられるわけないでしょ!? ウチのテレビ小型ですよ!?」
そし て先にコタツをテレビから出そうとするお化けだったが、コタツを正面から入れようとするので、どうしてもコタツの足が引っ掛かってしまう。
(新)「あー、やっぱり引っかかってる! 角から入れないと、角から!」
(あ)「どうしよう…出てきてほしくないハズなのになんか応援したくなる……」
(神)「仕方ねーな。私ちょっと手伝ってくるアル」
(銀)「いいいい! 出さんでいい! つーかお前どうやってテレビ入んだ!」
(神)「だってなんか可哀想アル。涙目アルヨ?」
だが疲れてしまったのか、そのオバケは一度コタツを地面に置くと、ゼーゼーと荒い息をする。
(銀)「あの…呪い殺すとかそういう雰囲気じゃないんで、帰ってもらえますか? また後日再生するんで。その時また再チャレンジって事で…」
するとオバケはコタツに潜って寝っ転がり、終いには「すー…」という声まで聞こえてきた。
(銀)「あの…聞いてます?」
(あ)「なんか…くつろいじゃってますけど……」
そしてオバケはテレビの中でテレビの電源をつけて視聴し始めた。
(新)「テレビの中でテレビ見だしてますけど!?」
(神)「コイツ一体何しにきたアルか?」
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