第百四十九話※R-18表現アリ
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~no side~
(土)「バーさん、いつもの」
タバコ屋にて、土方がそう告げる。
「アラ、トシさん。アンタ宝くじに興味はないかい?」
(土)「俺が今迄ここにタバコ以外のモン買いに来た事があるか?」
「そうじゃなくってさぁ、コレ」
(土)「ん?」
土方が台の上を見ると、そこには『梅雨時ジャンボ』と書かれた宝くじが乗っていた。
「バラで宝くじ買ったお客さんが一枚落として行っちゃって。ずっと保管してたんだけど、アンタいる?」
(土)「悪いが、紙切れ一枚に託せる軽い夢なんざ持ちあわせちゃいねーよ」
「相変わらず遊びのない男だねェ。そりゃ年々タバコの本数も増えるハズだ。宝くじなんて誰も本気で当たるなんて思っちゃいないよ。結果よりもそれまでにあれやこれやと妄想膨らませんのが醍醐味なんだから。眉間にしわ寄せて帳簿とばかりにらめっこしないで、この紙切れ一枚懐に入れといてみな。それだけできっと世の中違って見えるから」
(土)「しつけェな、バーさん。大体俺は警察だぞ? 落し物ねこばば出来るワケねーだろ」
「落し物預かるのも、警察の仕事だろ?」
(土)「うっ…」
・
・
・
・
結局その宝くじを屯所に持ち帰った土方。
(土)「(くっだらねェ。こんな紙切れ一枚で買える程、俺の夢は安かねェ)」
(沖)「近藤さん、何を熱心に読んでるんでィ」
総悟が縁側で新聞を読んでいた近藤に声をかける。
(近)「宝くじの当選発表だよ。気まぐれに10枚程買ったんだが、惜しかったなぁ。もうちょいで三億だったのに」
(土)「(侍の夢とは、誰でもない己自身の剣によって斬り取るものだ。何より宝くじで…金で手に入るような夢は夢とは言わねェ。こんな惰弱な紙切れ、侍には必要ねェ)」
そう言って土方が宝くじを破りかけたその時…
(沖)「何スか、この番号」
(土)「ん?」
(沖)「近藤さん、V以外全部見当はずれじゃないですか。V-五七三九六二八ですよ?」
土方が手元の宝くじに目をやる。
そこには『V-五七三九六二八』と…今総悟が読み上げた番号が書かれていた。
(土)「………」
(沖)「これで惜しいなら、前髪V字の土方さんだって惜しいって言ってもいいでさァ。ねェ、土方さ…」
だが総悟が土方の方を見た時、土方は刀で自分の前髪をぱっつんにしていた。
(土)「えっ、何が ?全然V字じゃあないけど。全然惜しくなんかないけど。全然宝くじなんか興味ありませんけど」
(沖)「土方…さん……」
すると今度は大量のタバコを口に突っ込む土方。
(土)「は、はが。はがごはがが。はがはががはっがががが(あっ、やべ。タバコきれた。俺ちょっと買ってくるわ)
(近)「オイ、トシ!?」
そしてそのまま庭の池に土方が飛び込んだ。
(近)「ちょっと! トシィィィィィ!!」
(土)「バーさん、いつもの」
タバコ屋にて、土方がそう告げる。
「アラ、トシさん。アンタ宝くじに興味はないかい?」
(土)「俺が今迄ここにタバコ以外のモン買いに来た事があるか?」
「そうじゃなくってさぁ、コレ」
(土)「ん?」
土方が台の上を見ると、そこには『梅雨時ジャンボ』と書かれた宝くじが乗っていた。
「バラで宝くじ買ったお客さんが一枚落として行っちゃって。ずっと保管してたんだけど、アンタいる?」
(土)「悪いが、紙切れ一枚に託せる軽い夢なんざ持ちあわせちゃいねーよ」
「相変わらず遊びのない男だねェ。そりゃ年々タバコの本数も増えるハズだ。宝くじなんて誰も本気で当たるなんて思っちゃいないよ。結果よりもそれまでにあれやこれやと妄想膨らませんのが醍醐味なんだから。眉間にしわ寄せて帳簿とばかりにらめっこしないで、この紙切れ一枚懐に入れといてみな。それだけできっと世の中違って見えるから」
(土)「しつけェな、バーさん。大体俺は警察だぞ? 落し物ねこばば出来るワケねーだろ」
「落し物預かるのも、警察の仕事だろ?」
(土)「うっ…」
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結局その宝くじを屯所に持ち帰った土方。
(土)「(くっだらねェ。こんな紙切れ一枚で買える程、俺の夢は安かねェ)」
(沖)「近藤さん、何を熱心に読んでるんでィ」
総悟が縁側で新聞を読んでいた近藤に声をかける。
(近)「宝くじの当選発表だよ。気まぐれに10枚程買ったんだが、惜しかったなぁ。もうちょいで三億だったのに」
(土)「(侍の夢とは、誰でもない己自身の剣によって斬り取るものだ。何より宝くじで…金で手に入るような夢は夢とは言わねェ。こんな惰弱な紙切れ、侍には必要ねェ)」
そう言って土方が宝くじを破りかけたその時…
(沖)「何スか、この番号」
(土)「ん?」
(沖)「近藤さん、V以外全部見当はずれじゃないですか。V-五七三九六二八ですよ?」
土方が手元の宝くじに目をやる。
そこには『V-五七三九六二八』と…今総悟が読み上げた番号が書かれていた。
(土)「………」
(沖)「これで惜しいなら、前髪V字の土方さんだって惜しいって言ってもいいでさァ。ねェ、土方さ…」
だが総悟が土方の方を見た時、土方は刀で自分の前髪をぱっつんにしていた。
(土)「えっ、何が ?全然V字じゃあないけど。全然惜しくなんかないけど。全然宝くじなんか興味ありませんけど」
(沖)「土方…さん……」
すると今度は大量のタバコを口に突っ込む土方。
(土)「は、はが。はがごはがが。はがはががはっがががが(あっ、やべ。タバコきれた。俺ちょっと買ってくるわ)
(近)「オイ、トシ!?」
そしてそのまま庭の池に土方が飛び込んだ。
(近)「ちょっと! トシィィィィィ!!」
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