第百四十一話(万事屋よ永遠なれ)
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~no side~
とある映画館にて、事件は起こった。
『劇場内での映画の撮影、録音は犯罪です。法律により10年以下の懲役、もしくは一千万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。不審な行為を見かけたら、劇場スタッフまでお知らせください。NO MORE 映画泥棒』
そのアナウンスと共に、ビデオカメラの顔をした男が劇場内でパントマイムをしていたのだった。
・
・
・
・
そしてその男が始まったトリコ映画をパントマイムをしながら撮影しようとする。
するとその背後から…
(銀)「しつこい」
スパァン!
銀時が現れて、丸めた冊子で叩いたのだった。
・
・
・
・
その後、銀時に劇場の外に連れ出されたビデオカメラ顔の男。
(銀)「人が黙ってりゃ何回映画泥棒すれば気が済むんだ、てめーは」
すると男は首を横に振る。
(銀)「あ? 何も盗んでない? いいえ、アナタはとんでもないものを盗んで行きました」
スパァン!
(銀)「映画見に来るたんびに二回も三回も同じ過ち犯しやがって…。お前アレだろ。確か新訳紅桜の時も来てただろ」
スパァン!
(銀)「とぼけんじゃねーよ。前もドヤ顔でパントマイムやってただろうが」
スパァン!
(銀)「てめーの気色悪いパントマイムなんてこっちは毛ほども興味ねーんだよ」
スパァン!
(銀)「長い予告映像で疲れ果てた客の空気も読めねーのか?」
スパァン!
(銀)「あ!?」
スパァン!
(銀)「NO MORE、映画泥棒!」
スパァン! スパァン!
(銀)「いいからさっさと本編始めろっつーんだよ、バカヤロー!」
スパァン! パン! スパァン!
(銀)「あ、スイマセンね、なんかごたついちゃって。もう始めるんで。スグ始めるんで。お前も謝れ、コラ!」
するとその男はパントマイムのゆっくりとした動きで土下座をする。
スパァン!
(銀)「パントマイムで謝んな。人間心までパントマイムになったらシメーだよ?」
すると男はそこから動かなくなった。
(銀)「…ゴホン。ちょっと、すいません。スグ終わるんでちょっと待っててもらえます?」
そして銀時は小声で話しかけながら、その男の肩を叩く。
(銀)「オイ、何やってんだよ。早くしろ。これ以上読者待たせんじゃ…」
するとその男の肩が震える。
(銀)「お前……泣いてんのか? え? ちょっと待って。何やってんの? みんな待ってるって言ってんのが解んないの? お前が謝んねーと本編入れねーだろうが。オイ…俺の話聞いてる? なァって」
だがそれでも動かないその男。
(銀)「いや、確かに俺も言い過ぎた所はあるけどさぁ…。お前が悪いんじゃん。映画泥棒なんかするからさぁ。………え、何? 自分が情けなくて? いやいや、反省してくれてんなら俺はもういいんだよ、うん。全然いいんだよ、うん。俺もホントはそんな怒ってるワケじゃないからね。ただやっぱり劇場だし、親子連れとかいるワケだし、親の手前言う事は言っとかないとなぁって。そういう事だから、じゃ、そろそろ謝って本編始めようか」
だが顔を上げたその男は、今度は手と膝をついたまま動かなくなる。
(銀)「……ああ、そう。パントマイマー目指して上京したはいいけど、金にならなくてつい映画泥棒を…。まァまァまァ、解るけどさぁ、それを言いワケにしちゃダメだよ。夢を言い訳にしちゃダメだよねェ。それはお前がパントマイムを一番バカにしてるって事になっちゃうからさぁ。まぁ解ったから、あとは楽屋で聞くから。とりあえず立とうか、うん」
だが今度は指をクルクルさせるその男。
(銀)「……ああ、そう。今はもう映画泥棒になる方が夢なんだ。あ、そう。いいんじゃない? なっちゃえよ、もう。立派な映画泥棒に。じゃあもう謝らなくていいか? さっさとここから退散しようか、うん」
するとその男は頭のビデオカメラをコツコツと叩いた。
(銀)「…え? 何? どうした? ……カメラの調子が悪くなった? さっき俺に叩かれてから? え、ウソ。俺そんな強く叩いた?」
だがその男がモニター部分を閉じようとしても、閉じることができない。
(銀)「大丈夫? ビックカメラ…寄る?」
そして男は首を横に振った。
(銀)「映画泥棒もう無理っぽい? え、ウソ。俺のせい? 俺のせいなの? ちょっと待って。俺ビックカメラのポイント結構溜まってるけど…これじゃ足んない? ………あ、そう…」
そのまま肩を落としながら去って行くその男。
(銀)「……なんか…………ゴメン」
とある映画館にて、事件は起こった。
『劇場内での映画の撮影、録音は犯罪です。法律により10年以下の懲役、もしくは一千万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。不審な行為を見かけたら、劇場スタッフまでお知らせください。NO MORE 映画泥棒』
そのアナウンスと共に、ビデオカメラの顔をした男が劇場内でパントマイムをしていたのだった。
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そしてその男が始まったトリコ映画をパントマイムをしながら撮影しようとする。
するとその背後から…
(銀)「しつこい」
スパァン!
銀時が現れて、丸めた冊子で叩いたのだった。
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その後、銀時に劇場の外に連れ出されたビデオカメラ顔の男。
(銀)「人が黙ってりゃ何回映画泥棒すれば気が済むんだ、てめーは」
すると男は首を横に振る。
(銀)「あ? 何も盗んでない? いいえ、アナタはとんでもないものを盗んで行きました」
スパァン!
(銀)「映画見に来るたんびに二回も三回も同じ過ち犯しやがって…。お前アレだろ。確か新訳紅桜の時も来てただろ」
スパァン!
(銀)「とぼけんじゃねーよ。前もドヤ顔でパントマイムやってただろうが」
スパァン!
(銀)「てめーの気色悪いパントマイムなんてこっちは毛ほども興味ねーんだよ」
スパァン!
(銀)「長い予告映像で疲れ果てた客の空気も読めねーのか?」
スパァン!
(銀)「あ!?」
スパァン!
(銀)「NO MORE、映画泥棒!」
スパァン! スパァン!
(銀)「いいからさっさと本編始めろっつーんだよ、バカヤロー!」
スパァン! パン! スパァン!
(銀)「あ、スイマセンね、なんかごたついちゃって。もう始めるんで。スグ始めるんで。お前も謝れ、コラ!」
するとその男はパントマイムのゆっくりとした動きで土下座をする。
スパァン!
(銀)「パントマイムで謝んな。人間心までパントマイムになったらシメーだよ?」
すると男はそこから動かなくなった。
(銀)「…ゴホン。ちょっと、すいません。スグ終わるんでちょっと待っててもらえます?」
そして銀時は小声で話しかけながら、その男の肩を叩く。
(銀)「オイ、何やってんだよ。早くしろ。これ以上読者待たせんじゃ…」
するとその男の肩が震える。
(銀)「お前……泣いてんのか? え? ちょっと待って。何やってんの? みんな待ってるって言ってんのが解んないの? お前が謝んねーと本編入れねーだろうが。オイ…俺の話聞いてる? なァって」
だがそれでも動かないその男。
(銀)「いや、確かに俺も言い過ぎた所はあるけどさぁ…。お前が悪いんじゃん。映画泥棒なんかするからさぁ。………え、何? 自分が情けなくて? いやいや、反省してくれてんなら俺はもういいんだよ、うん。全然いいんだよ、うん。俺もホントはそんな怒ってるワケじゃないからね。ただやっぱり劇場だし、親子連れとかいるワケだし、親の手前言う事は言っとかないとなぁって。そういう事だから、じゃ、そろそろ謝って本編始めようか」
だが顔を上げたその男は、今度は手と膝をついたまま動かなくなる。
(銀)「……ああ、そう。パントマイマー目指して上京したはいいけど、金にならなくてつい映画泥棒を…。まァまァまァ、解るけどさぁ、それを言いワケにしちゃダメだよ。夢を言い訳にしちゃダメだよねェ。それはお前がパントマイムを一番バカにしてるって事になっちゃうからさぁ。まぁ解ったから、あとは楽屋で聞くから。とりあえず立とうか、うん」
だが今度は指をクルクルさせるその男。
(銀)「……ああ、そう。今はもう映画泥棒になる方が夢なんだ。あ、そう。いいんじゃない? なっちゃえよ、もう。立派な映画泥棒に。じゃあもう謝らなくていいか? さっさとここから退散しようか、うん」
するとその男は頭のビデオカメラをコツコツと叩いた。
(銀)「…え? 何? どうした? ……カメラの調子が悪くなった? さっき俺に叩かれてから? え、ウソ。俺そんな強く叩いた?」
だがその男がモニター部分を閉じようとしても、閉じることができない。
(銀)「大丈夫? ビックカメラ…寄る?」
そして男は首を横に振った。
(銀)「映画泥棒もう無理っぽい? え、ウソ。俺のせい? 俺のせいなの? ちょっと待って。俺ビックカメラのポイント結構溜まってるけど…これじゃ足んない? ………あ、そう…」
そのまま肩を落としながら去って行くその男。
(銀)「……なんか…………ゴメン」
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