第八十四話
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あの吉原での一件後、二人は突然修業を始めた。
神楽ちゃんもよく走り込みに行くようになり、新八君もよく竹刀を振るようになったとお妙さんから聞いた。
何があったのかは解らない。けど、神楽ちゃんは「神威に、自分に負けないくらいに」、新八君は「護られるばかりじゃなく護れるようになりたい」と。
そして今日もまた、雪が降る寒い夜だというのに、神楽ちゃんは走り込みに出かけた。恐らく新八君も今頃竹刀を振っている頃であろう。
(あ)「神楽ちゃんと新八君…大丈夫かな?」
(銀)「何が?」
(あ)「最近頑張りすぎてる気がするから…」
(銀)「それはお前だろ。ケガ治ったばっかだってのに、最近よく木刀持って出かけるじゃねーの」
(あ)「そ、それは…」
銀さんにバレないようにって思ってたけど…やっぱバレてたんだ。
(あ)「でも私も…自分の弱さを痛感したんです。正直私達が鳳仙を倒せたのはみんなの力があってだし、あそこで天井が開かなかったら…確実に負けてた。だから…私ももっと強くなりたいんです」
(銀)「はぁ…だから、お前は力み過ぎだっての」
すると銀さんに「こっちこい」と手招きされる。
(あ)「銀さん?」
すると腕を引っ張られ…
(あ)「うわあっ!」
仕事用イスに座っていた銀さんの膝の上。
(あ)「ぎ、銀さん?///」
(銀)「ホラ、そんなんだから最近音莉の歌も聞けてねーんだよ。ちょっとは気分転換がてら何か歌ってみろよ」
(あ)「そういや…」
ここ最近そんな事ばかり考えてたから歌う事なんて忘れてた気がする。
私は窓の外の雪を見ながら息を吸った。
(あ)《曇った窓の外 流れてく夜の街
目もくらむスピードで 心 宙に浮いたまま
進んでるかな 離れてるかな 僕はどこまで行くのかな
確かめなくちゃ 大事なもの 見守ってくれてた君を
夢の中鳴り響いてる ひたすらなミュージック
君と僕と夢中になって作ったよね
君と出会った場所へ帰ろう はじまりの小さなベッドルーム
君の待ってる街へ帰ろう あの頃のように迎えてくれるかな
君と出会った場所へ帰ろう 今はもう煤(すす)けたデスクトップ
君の待ってる街へ帰ろう あの頃のように歌えてるといいな》
歌い終わると、私はすぅ…と深呼吸する。
(あ)「あっ…」
やはり銀さんの言う通り、今迄少し力んでいたようだ。何か心がすっきりした感じがする。
(銀)「な? すっきりしたろ? 俺も音莉の歌が聞けて一石二鳥だ」
(あ)「はい! 銀さんスゴイです! ふふっ…まるで私の心のインストラクターみたいですね」
(銀)「オイオイ、インストラクターなんて言い方よせよ。俺は音莉の恋人だぞ? 恋人の心情位読めて当たりめーだよ」
(あ)「うっ…なんか改めてそんな事言われると恥ずかしいですね……///」
(銀)「でもそうなると音莉だって俺の心のインストラクターなんだぞ?」
(あ)「えっ…?」
(銀)「音莉だって俺の心情よく理解してくれるじゃねーか。俺の言いたい事も、俺が考えてる事も、俺がちょっと落ち込んでる時も。何も言わなくたって音莉には伝わってる。何も言わなくても音莉はそっと隣にいてくれる…。そんなもんよっぽど深い絆で結ばれたお前じゃねーと出来ねーよ」
(あ)「わ、私…そんなつもりでは……んzつ!?///」
目を泳がせていたら突如、銀さんに少し上を向かされて、不意打ちで唇を塞がれた。
身長差があるので、銀さんが上から降りかかってくるカンジ。けどそのカンジが新鮮で、私の心臓を跳ね上がらせる。
チュッ…チュク……
(あ)「んふぅ…はっ、ふ……ゃ…///」
(銀)「んん、っは…」
そして唇が離されると、銀さんがニッと笑う。
(銀)「それに、俺達はこうするだけで互いの気持ちが伝わるもんな」
(あ)「も、もう…///」
でも…
(あ)「…こういう時こそ、私達が二人のインストラクターになってあげなきゃいけないよね」
このままじゃ強くなる以前の問題、身体壊しちゃうもん。
(あ)「……鍋作ろうかな」
きっと神楽ちゃん、お腹すいてるし。私に出来る事ってそれ位だし。
(銀)「よーし。じゃあ銀さんも久々に頑張っちゃいますか」
(あ)「へっ?」
(銀)「二人で台所立つの久々だな、音莉」
そう言って銀さんはニッコリ笑った。
神楽ちゃんもよく走り込みに行くようになり、新八君もよく竹刀を振るようになったとお妙さんから聞いた。
何があったのかは解らない。けど、神楽ちゃんは「神威に、自分に負けないくらいに」、新八君は「護られるばかりじゃなく護れるようになりたい」と。
そして今日もまた、雪が降る寒い夜だというのに、神楽ちゃんは走り込みに出かけた。恐らく新八君も今頃竹刀を振っている頃であろう。
(あ)「神楽ちゃんと新八君…大丈夫かな?」
(銀)「何が?」
(あ)「最近頑張りすぎてる気がするから…」
(銀)「それはお前だろ。ケガ治ったばっかだってのに、最近よく木刀持って出かけるじゃねーの」
(あ)「そ、それは…」
銀さんにバレないようにって思ってたけど…やっぱバレてたんだ。
(あ)「でも私も…自分の弱さを痛感したんです。正直私達が鳳仙を倒せたのはみんなの力があってだし、あそこで天井が開かなかったら…確実に負けてた。だから…私ももっと強くなりたいんです」
(銀)「はぁ…だから、お前は力み過ぎだっての」
すると銀さんに「こっちこい」と手招きされる。
(あ)「銀さん?」
すると腕を引っ張られ…
(あ)「うわあっ!」
仕事用イスに座っていた銀さんの膝の上。
(あ)「ぎ、銀さん?///」
(銀)「ホラ、そんなんだから最近音莉の歌も聞けてねーんだよ。ちょっとは気分転換がてら何か歌ってみろよ」
(あ)「そういや…」
ここ最近そんな事ばかり考えてたから歌う事なんて忘れてた気がする。
私は窓の外の雪を見ながら息を吸った。
(あ)《曇った窓の外 流れてく夜の街
目もくらむスピードで 心 宙に浮いたまま
進んでるかな 離れてるかな 僕はどこまで行くのかな
確かめなくちゃ 大事なもの 見守ってくれてた君を
夢の中鳴り響いてる ひたすらなミュージック
君と僕と夢中になって作ったよね
君と出会った場所へ帰ろう はじまりの小さなベッドルーム
君の待ってる街へ帰ろう あの頃のように迎えてくれるかな
君と出会った場所へ帰ろう 今はもう煤(すす)けたデスクトップ
君の待ってる街へ帰ろう あの頃のように歌えてるといいな》
歌い終わると、私はすぅ…と深呼吸する。
(あ)「あっ…」
やはり銀さんの言う通り、今迄少し力んでいたようだ。何か心がすっきりした感じがする。
(銀)「な? すっきりしたろ? 俺も音莉の歌が聞けて一石二鳥だ」
(あ)「はい! 銀さんスゴイです! ふふっ…まるで私の心のインストラクターみたいですね」
(銀)「オイオイ、インストラクターなんて言い方よせよ。俺は音莉の恋人だぞ? 恋人の心情位読めて当たりめーだよ」
(あ)「うっ…なんか改めてそんな事言われると恥ずかしいですね……///」
(銀)「でもそうなると音莉だって俺の心のインストラクターなんだぞ?」
(あ)「えっ…?」
(銀)「音莉だって俺の心情よく理解してくれるじゃねーか。俺の言いたい事も、俺が考えてる事も、俺がちょっと落ち込んでる時も。何も言わなくたって音莉には伝わってる。何も言わなくても音莉はそっと隣にいてくれる…。そんなもんよっぽど深い絆で結ばれたお前じゃねーと出来ねーよ」
(あ)「わ、私…そんなつもりでは……んzつ!?///」
目を泳がせていたら突如、銀さんに少し上を向かされて、不意打ちで唇を塞がれた。
身長差があるので、銀さんが上から降りかかってくるカンジ。けどそのカンジが新鮮で、私の心臓を跳ね上がらせる。
チュッ…チュク……
(あ)「んふぅ…はっ、ふ……ゃ…///」
(銀)「んん、っは…」
そして唇が離されると、銀さんがニッと笑う。
(銀)「それに、俺達はこうするだけで互いの気持ちが伝わるもんな」
(あ)「も、もう…///」
でも…
(あ)「…こういう時こそ、私達が二人のインストラクターになってあげなきゃいけないよね」
このままじゃ強くなる以前の問題、身体壊しちゃうもん。
(あ)「……鍋作ろうかな」
きっと神楽ちゃん、お腹すいてるし。私に出来る事ってそれ位だし。
(銀)「よーし。じゃあ銀さんも久々に頑張っちゃいますか」
(あ)「へっ?」
(銀)「二人で台所立つの久々だな、音莉」
そう言って銀さんはニッコリ笑った。
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