第八十二話(吉原炎上篇)
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無事に年も越した、よく晴れたとある日の事。
私と銀さんは散歩に来ていた。
(あ)「ちゃんと年越せてよかったですね」
(銀)「ああ。また一年よろしくな、音莉」
(あ)「ふふ、じゃあ私は一年と言わず、これからもずっとよろしくお願いしますね?」
(銀)「フッ…こりゃあ一本とられたな。ったく、オメーは無自覚でんなカワイイ事言い出すからたまんねーよ」
そう言って私の頭を撫でる銀さん。とその時…
ドン!
(?)「おっと、ゴメンよ」
銀さんに男の子がぶつかってきた。
その男の子が謝りながら横を通り過ぎると、銀さんは無言で手をあげて返事をした。
(あ)「銀さん、大丈夫ですか?」
(銀)「…いいや、大丈夫じゃねェ」
(あ)「えっ!?」
すると銀さんは私の手を引いて、方向転換して歩き出した。
(あ)「わわっ! 銀さん!? どこに…」
そしてとある路地裏の前で止まると、そこから先程の男の子の声がした。
(?)「しけてやらァ。ほとんど空じゃねーか。やっぱり今の時代、侍なんぞ狙っても金になりゃしねーや」
その路地裏をそっと覗いてみると…
(あ)「(アレは…!)」
その男の子の手には、なんと銀さんの財布が握られていたのだ。
(あ)「銀さん、もしかして財布スラれたんですか?」
だが銀さんの方を向くと、銀さんは片手に誰かの財布を持っていたのだ。
(?)「オイラの方がまだ持って…アレ? オイラの財布が……えっ? 落として……」
(あ)「まさか…」
すると銀さんはその男の子がいる路地裏の前を通りながら「ひい、ふぅ、みぃ…」とその財布の中のお札を数える。私もその後を急いで追う。
(銀)「やっふー、わらしべ長者だ。パフェ食ってラブホにでも行く…」
バコッ!
(あ)「行きません!///」
私が銀さんの顔面を殴ると…
(?)「それ、俺の金…あっ……」
さっきの男の子が路地裏から出てきて叫んだ。
すると銀さんは目を光らせ…
(銀)「コソ泥がァァァァァァァァァ!!」
(?)「ぎゃああああああああああああああ!!」
バコンッ!
その男の子頭を思いっきり殴った。
・
・
・
・
~ファミレスにて~
そして銀さんは詫びとしてその男の子にパフェを何杯か奢るように命令した。幾らなんでもそれは大人気ないと思うが…。
(銀)「相手が悪かったなぁ。俺から財布をスろうなんざ百年早ェ。ツメが甘ェんだよ。盗みってヤツはな、相手の懐に手忍ばせる度にてめーの懐からも大事なモンが零れ落ちてるもんよ」
(あ)「銀さん…なんでそんなにスりの事に詳しいんですか…?」
しかもちゃっかり私の気付かない間に財布スり返してたし…。もしかして昔した事があるんじゃ…なんて……。
(?)「も、もういいだろ。パフェ奢ったんだから、見逃してくれよ」
頭に大きなタンコブが出来たその男の子が、早くその場から逃げ出したそうな表情をしながらそう言う。
(銀)「さてな。頼み事するなら筋を通さにゃ、筋を」
(?)「えっ?」
(銀)「財布に入ってた金返せよ」
(?)「金って…アンタの財布端から空っぽだったろ!?」
(銀)「しらばっくれてんじゃねーぞ、小僧。7、8万入ってたハズだ。家賃払うつもりだったんだから」
(あ)「ちょっと、いい加減になさい! 子供にパフェ奢らせた上、集るつもりですか!?」
(銀)「家賃払うつもりだったんだよ」
(あ)「ウソおっしゃい! 散歩に来る前にお登勢さんに先月の家賃催促されたばっかりでしょーが!」
私は席を立ち、その男の子の横に座ると、ハンカチを氷水につけてそれを男の子の頭の上に乗せる。
(あ)「ゴメンね。幾らなんでも子供にこんなになるまで殴る事ないよね」
(?)「あ、ありがとう…お姉ちゃん…///」
(銀)「オイ、コラァ! 俺から財布を奪った挙句今度は音莉に手を出そうってのか!? …お前にはキッチリ落とし前つけてもらわねーとな…」
銀さんが男の子をギロリ…と睨む。
(?)「待って! 待って、アニキ! お願い!」
(銀)「誰がアニキだ。てめーみてーな小汚い弟持った覚えはねーよ」
銀さんが男の子をつまみ上げようとする。
(?)「待ってください! オイラ、どうしても金が要り用なんっス!!」
その男の子は私達に手を合わせて言った。
私と銀さんは散歩に来ていた。
(あ)「ちゃんと年越せてよかったですね」
(銀)「ああ。また一年よろしくな、音莉」
(あ)「ふふ、じゃあ私は一年と言わず、これからもずっとよろしくお願いしますね?」
(銀)「フッ…こりゃあ一本とられたな。ったく、オメーは無自覚でんなカワイイ事言い出すからたまんねーよ」
そう言って私の頭を撫でる銀さん。とその時…
ドン!
(?)「おっと、ゴメンよ」
銀さんに男の子がぶつかってきた。
その男の子が謝りながら横を通り過ぎると、銀さんは無言で手をあげて返事をした。
(あ)「銀さん、大丈夫ですか?」
(銀)「…いいや、大丈夫じゃねェ」
(あ)「えっ!?」
すると銀さんは私の手を引いて、方向転換して歩き出した。
(あ)「わわっ! 銀さん!? どこに…」
そしてとある路地裏の前で止まると、そこから先程の男の子の声がした。
(?)「しけてやらァ。ほとんど空じゃねーか。やっぱり今の時代、侍なんぞ狙っても金になりゃしねーや」
その路地裏をそっと覗いてみると…
(あ)「(アレは…!)」
その男の子の手には、なんと銀さんの財布が握られていたのだ。
(あ)「銀さん、もしかして財布スラれたんですか?」
だが銀さんの方を向くと、銀さんは片手に誰かの財布を持っていたのだ。
(?)「オイラの方がまだ持って…アレ? オイラの財布が……えっ? 落として……」
(あ)「まさか…」
すると銀さんはその男の子がいる路地裏の前を通りながら「ひい、ふぅ、みぃ…」とその財布の中のお札を数える。私もその後を急いで追う。
(銀)「やっふー、わらしべ長者だ。パフェ食ってラブホにでも行く…」
バコッ!
(あ)「行きません!///」
私が銀さんの顔面を殴ると…
(?)「それ、俺の金…あっ……」
さっきの男の子が路地裏から出てきて叫んだ。
すると銀さんは目を光らせ…
(銀)「コソ泥がァァァァァァァァァ!!」
(?)「ぎゃああああああああああああああ!!」
バコンッ!
その男の子頭を思いっきり殴った。
・
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~ファミレスにて~
そして銀さんは詫びとしてその男の子にパフェを何杯か奢るように命令した。幾らなんでもそれは大人気ないと思うが…。
(銀)「相手が悪かったなぁ。俺から財布をスろうなんざ百年早ェ。ツメが甘ェんだよ。盗みってヤツはな、相手の懐に手忍ばせる度にてめーの懐からも大事なモンが零れ落ちてるもんよ」
(あ)「銀さん…なんでそんなにスりの事に詳しいんですか…?」
しかもちゃっかり私の気付かない間に財布スり返してたし…。もしかして昔した事があるんじゃ…なんて……。
(?)「も、もういいだろ。パフェ奢ったんだから、見逃してくれよ」
頭に大きなタンコブが出来たその男の子が、早くその場から逃げ出したそうな表情をしながらそう言う。
(銀)「さてな。頼み事するなら筋を通さにゃ、筋を」
(?)「えっ?」
(銀)「財布に入ってた金返せよ」
(?)「金って…アンタの財布端から空っぽだったろ!?」
(銀)「しらばっくれてんじゃねーぞ、小僧。7、8万入ってたハズだ。家賃払うつもりだったんだから」
(あ)「ちょっと、いい加減になさい! 子供にパフェ奢らせた上、集るつもりですか!?」
(銀)「家賃払うつもりだったんだよ」
(あ)「ウソおっしゃい! 散歩に来る前にお登勢さんに先月の家賃催促されたばっかりでしょーが!」
私は席を立ち、その男の子の横に座ると、ハンカチを氷水につけてそれを男の子の頭の上に乗せる。
(あ)「ゴメンね。幾らなんでも子供にこんなになるまで殴る事ないよね」
(?)「あ、ありがとう…お姉ちゃん…///」
(銀)「オイ、コラァ! 俺から財布を奪った挙句今度は音莉に手を出そうってのか!? …お前にはキッチリ落とし前つけてもらわねーとな…」
銀さんが男の子をギロリ…と睨む。
(?)「待って! 待って、アニキ! お願い!」
(銀)「誰がアニキだ。てめーみてーな小汚い弟持った覚えはねーよ」
銀さんが男の子をつまみ上げようとする。
(?)「待ってください! オイラ、どうしても金が要り用なんっス!!」
その男の子は私達に手を合わせて言った。
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