第百十二話
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(銀)「てやっ、とぉっ、たぁっ!」
ドン、ドン、ドン!
朝の万事屋に、テレビを叩く音が鳴り響く。
(銀)「なんだ? うんともすんとも言わねーぞ?」
(あ)「うーん…どうしましょう……」
とそこに…
(新)「どうしたんですか? 銀さん」
出勤してきた新八君が現れた。
(銀)「テレビの野郎がまた目を固く閉ざしたまま暗い顔してんだよ」
(神)「なんか悩みでもあるアルか? 地デジに馴染めないとか」
(あ)「でもこのテレビ、もうけっこういい歳だし…」
(新)「そろそろ買い替え時ですかねェ…」
(銀)「オイ、俺まで固く目を閉ざすぞ? んな金どこにあるっつーんだよ」
(あ)「アレ…?」
とここで私は何か違和感に気づいた。
(あ)「銀さん、このテレビって…こんな形してましたっけ?」
(銀)「アレ? そういやそうだな…」
(新)「言われてみれば確かに…」
(神)「この間エドバシカメラの奴等が運んできてたヨ」
(あ)「って言ったって、別にテレビ頼んだ覚えはないし…」
(神)「誰かお客さんがお礼で送ってきたんじゃないアルか?」
(銀)「廃品回収請け負った覚えはねーぞ?」
とその時…
(?)「プチッ…」
そんな音がテレビから聞こえてきた。っていうか音というより誰かの声っぽかったんですけど…。
(新)「あ、映った。銀さん、映りましたよ?」
だが次の瞬間、黒い画面が外れて、映った…というか現れたのは、あやめさんの顔で…。ていうかコレ、テレビの中にあやめさんが入ってるだけだよね? なんか画面の中、木張りだし……。
(銀)「なんか知った顔が映ってっけど…見たくもねェツラが飛び出てきてっけど…」
(猿)「このテレビは3D対応です」
(銀)「へェ、3Dだって、スゲーな。消す時はどうすればいいんだろー?」
するとあやめさんは少し頬を染めて、人差し指で自分の唇を指さしながら言った。
(猿)「ここのボタンを、唇で押して下さい///」
(銀)「あっそ」
すると…
(定)「わん!」
(猿)「あくぅぅっ!」
定春がテレビごとあやめさんに食らいついた。
(銀)「定春、消してくれ。このバカテレビそのものを」
そう言った銀さんはソファーにどかっと座る。
(あ)「えっ? ア、アレ…大丈夫なんですか…?」
(銀)「粗大ゴミ」
(定)「わん!」
定春があやめさんの服を咥えながら、外に向かう。
(猿)「ま、待って待って! ちょっとまっ…」
とその時、テレビが定春によって噛み砕かれ…
パリィィィィン!
(猿)「………!」
…同時にあやめさんのメガネも粉々に割れてしまった。
(猿)「ああああああああああああああああああ!!」
(銀&あ&神&新)「「「「………!」」」」
そのけたたましい叫び声に、私達はあやめさんの方を見た。
(新)「えっ…どうかしたんですか?」
すると粉々になってしまったメガネを手に座り込んでしまうあやめさん。
(猿)「い、いえ…なんでもないの……。ちょっとメガネが壊れちゃったみたいで…」
(神)「大事なものだったアルか?」
(猿)「へっ? …う、うん……」
だがそう言いながら定春のよだれまみれになったしまった粉々のメガネを持つあやめさんの手は、プルプルと震えていた。
(あ)「だ、大丈夫ですか? あやめさん…」
メガネが割れただけにしてはなんだか悲壮感が漂っている。
(猿)「ゴ、ゴメンなさい…そんな大したものじゃないの…。安物だし、気にしないで。死んだお婆ちゃんの…アレなだけで……」
(銀)「げっ…!」
(新)「えっ!? ちょっと見せてもらえますか? ……あー、レンズどころかフレームもいっちゃってますね…。これは買い換えた方がいいかも……」
(猿)「そ、そう…ゴメンなさい……形見って言ってもそんな、大丈夫だから気にしなくていいから」
(銀)「………(汗)」
(あ)「でもあやめさん、涙目になってますよ?」
(猿)「ち、違うの! これはメガネの破片が、その…目に……」
(銀)「………(滝汗)」
(新)「えっ!? ちょっと…」
(神)「うーん…大丈夫みたいだけど、目真っ赤アル。一応大事をとって病院行った方がいいヨ」
(新)「僕、送って行きましょうか?」
(あ)「あやめさん、メガネなくて見えないんだったら私が付き添いますし…」
(猿)「大丈夫! ホント気にしなくていいから……」
(銀)「………(超滝汗)」
(神)「新八は黙っとくヨロシ。私が連れて行くアル」
(銀)「待てーい!!」
私と神楽ちゃんがあやめさんを連れて行こうとすると、銀さんが勢いよく立ちあがった。
(銀)「何!? このカンジ! 何で俺がドッジボールで間違って女子の顔面に当てちゃったみたいな気マズイカンジになってんの!? どう考えてもコイツが悪いだろ! ドッジでボール顔面に当てたっつーかコイツの顔面がボールに入ってて、勝手にメガネ割れたみたいな話だろ!?」
そう言いながらあやめさんを指さす銀さん。
(猿)「ゴメンなさい、銀さんに嫌な思いさせちゃって。久しぶりの登場で悪乗りした私がいけなかったの」
涙を拭きながらも、薄く笑ってそう言うあやめさん。
(猿)「ゴメンなさい! 私これで!!」
そう言いながらあやめさんは万事屋を飛び出してしまった。
(新)「ああ、さっちゃんさん!」
そして私達は…
(あ&神&新&定)「「「「………」」」」
…一斉に銀さんの顔を見つめる。
(銀)「な、なんだその目は…何が言いたいんだ。なんだ定春、てめーまで! お前がやったんだろーが!」
(あ)「銀さん、ここは素直に弁償した方がいいと思います」
(銀)「音莉までそんな…」
(あ&神&新&定)「「「「………」」」」
(銀)「…ああ、解ったよ。行きゃいいんだろ!? 追いかけりゃいいんだろ!? そうです、俺が悪かったんです!!」
そう言いながら玄関を出ようとする銀さん。けど…
(あ)「あっ、ちょ、銀さん…待って!」
万事屋を出ようとした銀さんの腕を、私は引いた。
(あ)「その…私も付いてっていいですか?」
やっぱりあやめさんと二人にするのは…ちょっと怖い。
そりゃ銀さんの事信じてないワケじゃない。けどあやめさんのアプローチ、スゴイから、やっぱり何かあってしまいそうな気がして不安なのだ。
ドン、ドン、ドン!
朝の万事屋に、テレビを叩く音が鳴り響く。
(銀)「なんだ? うんともすんとも言わねーぞ?」
(あ)「うーん…どうしましょう……」
とそこに…
(新)「どうしたんですか? 銀さん」
出勤してきた新八君が現れた。
(銀)「テレビの野郎がまた目を固く閉ざしたまま暗い顔してんだよ」
(神)「なんか悩みでもあるアルか? 地デジに馴染めないとか」
(あ)「でもこのテレビ、もうけっこういい歳だし…」
(新)「そろそろ買い替え時ですかねェ…」
(銀)「オイ、俺まで固く目を閉ざすぞ? んな金どこにあるっつーんだよ」
(あ)「アレ…?」
とここで私は何か違和感に気づいた。
(あ)「銀さん、このテレビって…こんな形してましたっけ?」
(銀)「アレ? そういやそうだな…」
(新)「言われてみれば確かに…」
(神)「この間エドバシカメラの奴等が運んできてたヨ」
(あ)「って言ったって、別にテレビ頼んだ覚えはないし…」
(神)「誰かお客さんがお礼で送ってきたんじゃないアルか?」
(銀)「廃品回収請け負った覚えはねーぞ?」
とその時…
(?)「プチッ…」
そんな音がテレビから聞こえてきた。っていうか音というより誰かの声っぽかったんですけど…。
(新)「あ、映った。銀さん、映りましたよ?」
だが次の瞬間、黒い画面が外れて、映った…というか現れたのは、あやめさんの顔で…。ていうかコレ、テレビの中にあやめさんが入ってるだけだよね? なんか画面の中、木張りだし……。
(銀)「なんか知った顔が映ってっけど…見たくもねェツラが飛び出てきてっけど…」
(猿)「このテレビは3D対応です」
(銀)「へェ、3Dだって、スゲーな。消す時はどうすればいいんだろー?」
するとあやめさんは少し頬を染めて、人差し指で自分の唇を指さしながら言った。
(猿)「ここのボタンを、唇で押して下さい///」
(銀)「あっそ」
すると…
(定)「わん!」
(猿)「あくぅぅっ!」
定春がテレビごとあやめさんに食らいついた。
(銀)「定春、消してくれ。このバカテレビそのものを」
そう言った銀さんはソファーにどかっと座る。
(あ)「えっ? ア、アレ…大丈夫なんですか…?」
(銀)「粗大ゴミ」
(定)「わん!」
定春があやめさんの服を咥えながら、外に向かう。
(猿)「ま、待って待って! ちょっとまっ…」
とその時、テレビが定春によって噛み砕かれ…
パリィィィィン!
(猿)「………!」
…同時にあやめさんのメガネも粉々に割れてしまった。
(猿)「ああああああああああああああああああ!!」
(銀&あ&神&新)「「「「………!」」」」
そのけたたましい叫び声に、私達はあやめさんの方を見た。
(新)「えっ…どうかしたんですか?」
すると粉々になってしまったメガネを手に座り込んでしまうあやめさん。
(猿)「い、いえ…なんでもないの……。ちょっとメガネが壊れちゃったみたいで…」
(神)「大事なものだったアルか?」
(猿)「へっ? …う、うん……」
だがそう言いながら定春のよだれまみれになったしまった粉々のメガネを持つあやめさんの手は、プルプルと震えていた。
(あ)「だ、大丈夫ですか? あやめさん…」
メガネが割れただけにしてはなんだか悲壮感が漂っている。
(猿)「ゴ、ゴメンなさい…そんな大したものじゃないの…。安物だし、気にしないで。死んだお婆ちゃんの…アレなだけで……」
(銀)「げっ…!」
(新)「えっ!? ちょっと見せてもらえますか? ……あー、レンズどころかフレームもいっちゃってますね…。これは買い換えた方がいいかも……」
(猿)「そ、そう…ゴメンなさい……形見って言ってもそんな、大丈夫だから気にしなくていいから」
(銀)「………(汗)」
(あ)「でもあやめさん、涙目になってますよ?」
(猿)「ち、違うの! これはメガネの破片が、その…目に……」
(銀)「………(滝汗)」
(新)「えっ!? ちょっと…」
(神)「うーん…大丈夫みたいだけど、目真っ赤アル。一応大事をとって病院行った方がいいヨ」
(新)「僕、送って行きましょうか?」
(あ)「あやめさん、メガネなくて見えないんだったら私が付き添いますし…」
(猿)「大丈夫! ホント気にしなくていいから……」
(銀)「………(超滝汗)」
(神)「新八は黙っとくヨロシ。私が連れて行くアル」
(銀)「待てーい!!」
私と神楽ちゃんがあやめさんを連れて行こうとすると、銀さんが勢いよく立ちあがった。
(銀)「何!? このカンジ! 何で俺がドッジボールで間違って女子の顔面に当てちゃったみたいな気マズイカンジになってんの!? どう考えてもコイツが悪いだろ! ドッジでボール顔面に当てたっつーかコイツの顔面がボールに入ってて、勝手にメガネ割れたみたいな話だろ!?」
そう言いながらあやめさんを指さす銀さん。
(猿)「ゴメンなさい、銀さんに嫌な思いさせちゃって。久しぶりの登場で悪乗りした私がいけなかったの」
涙を拭きながらも、薄く笑ってそう言うあやめさん。
(猿)「ゴメンなさい! 私これで!!」
そう言いながらあやめさんは万事屋を飛び出してしまった。
(新)「ああ、さっちゃんさん!」
そして私達は…
(あ&神&新&定)「「「「………」」」」
…一斉に銀さんの顔を見つめる。
(銀)「な、なんだその目は…何が言いたいんだ。なんだ定春、てめーまで! お前がやったんだろーが!」
(あ)「銀さん、ここは素直に弁償した方がいいと思います」
(銀)「音莉までそんな…」
(あ&神&新&定)「「「「………」」」」
(銀)「…ああ、解ったよ。行きゃいいんだろ!? 追いかけりゃいいんだろ!? そうです、俺が悪かったんです!!」
そう言いながら玄関を出ようとする銀さん。けど…
(あ)「あっ、ちょ、銀さん…待って!」
万事屋を出ようとした銀さんの腕を、私は引いた。
(あ)「その…私も付いてっていいですか?」
やっぱりあやめさんと二人にするのは…ちょっと怖い。
そりゃ銀さんの事信じてないワケじゃない。けどあやめさんのアプローチ、スゴイから、やっぱり何かあってしまいそうな気がして不安なのだ。
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