第二話
NameChange
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私が万事屋の一員となった数日後。
ついに私にとって初仕事がやってきた。
……ちなみに仕事は数日に一回依頼があればいい方だとか。
江戸の街を案内してもらっている時に、たまたまお会いした真選組の皆さんが、銀さんのことを"ニート侍"と揶揄していたのを聞く限り、どうやら仕事の頻度としては色々とまずい状況みたいだけど……。
ということで、みんなは久しぶりのお仕事だと張り切りながらも、今日は依頼人の家を訪ねていた。
おうちは広い庭のある立派なお屋敷。
大部屋に通されて現れた依頼人は、少しげっそりとした顔の男性だった。
「いやァ、今までも2、3日家を空ける事はあったんだが、一週間ともなると…。連絡もないし、友達に聞いても一切知らんときた」
どうやら娘さんが失踪してしまったので、捜索してほしいという依頼らしい。
その話を机を挟んで向かいで聞いていた私達だったが、神楽ちゃんは早々に飽きて、お庭の鹿威しを眺めており、隣の銀さんに至っては二日酔いによる影響らしく、青白い顔になっている。
というか話を聞いているのだろうか。出してもらったお茶も飲もうとして、そのまま服に溢してしまっている。
……数日過ごして分かったことだが、神楽ちゃんや新八君曰く、やる時はやる人だが、日ごろはどうしようもないプー太郎と評されており、少し……理由は分かってしまう気がする。
(新)「しっかりしてくださいよ。だからあんまり飲むなって言ったんスよ…」
「親の私が言うのもなんだが、綺麗な娘だから何かよからぬことに巻き込まれているのではないかと…」
そんな私達をよそに話を続ける依頼人さんは、一枚の写真を取り出して私達に差し出した。
どうやら今回捜索する件 の娘さんのお写真らしいが…。
「「「………」」」
そこに写っていたのは、金髪の髪に顔が日焼けのような真っ黒で、体系はかなりふくよかな……私達が思っていた"綺麗"とはかなり違った女性の姿だった。
(銀)「そっスね…。なんかこう、巨大な……ハムを作る機械とかに巻き込まれている可能性がありますね」
(あ)「ちょ、ちょっと銀さん!」
「いや、そーいうのじゃなくて! なんか事件とかに巻き込まれているんじゃないかと…」
(銀)「事件? ああ、ハム事件とか?」
(新)「オイ、大概にしろよ。折角きた仕事をパーにするつもりか」
(あ)「で、でもこれって…私達じゃなくて警察に相談した方がいいんじゃないでしょうか?」
それこそ警察である真選組の皆さんにお願いする方が、事が速そうなのに…。
「そんな大事には出来ん! 我が家は幕府開府以来、徳川家に仕えてきた由緒正しき家柄。娘が夜な夜な遊び歩いているなどと知れたら、一族の恥だ! なんとか…内密の内に連れ帰ってほしい」
(あ)「………」
大事な娘が行方不明になって一大事だというのに、それでも内密にしなきゃいけない…事を大きくしてはいけないから、遠回りせざるを得ない、なんて。
(あ)「(攘夷戦争もだけど、"幕府"というものが絡むと、何かと大変みたい……)」
(銀)「(ったく、"綺麗な娘"とか言うからちょっと期待したのに、なんだ? このハム子は。綺麗って言うのはな、音莉みたいな奴の事を………いや、でも音莉はどっちかっつーと可愛いか? いや、でも…でも……あ、あああああああああああ!!)」
そんな中、ずっと死んだ顔をしていた銀さんが急に頭を抱えだした。
(新)「銀さん…何か分かりませんけど、戻ってきてください。一人変顔大会になってますよ…」
(あ)「ど、どこか体調でも…」
(新)「音莉さん、こういう時は放っておいて大丈夫ですよ。どうせ自業自得だし」
「お嬢さんも、夜遊びには気を付けなよ。お嬢さんみたいな子には、スグ男が寄ってくるからね」
すると私が返事をするより早く、銀さんが机をバンと叩いて立ち上がった。
(銀)「なにィィィィィィ!? お父さん、夜遊びなんて許しませんよ!?」
(あ)「いや、夜遊びなんてしませんよ…」
(銀)「変な虫は全部銀さんが微塵も残さず焼き払ってやらァァァァァァァァァァァ!!」
(あ)「いや、心配しなくても男性が寄ってくるような事は…」
(新)「ていうかアンタが一番変な虫…」
(銀)「沈むように溶けていくように他の男となんて……そんなことされちゃ俺ァ…俺ァアンデッドになっちまううううううううう!!」
(新)「銀さんそれYOASOBIです」
(銀)「つーかお前はいい加減自分の可愛さに気づけェェェェェェ!! あ、いや…やっぱ綺麗か? いや、やっぱ……」
(新)「あの…勝手に葛藤始めないでください」
(あ)「ちょ、ちょっとっ…」
本当に、恥ずかしいからやめてください…。
「あ、あの…」
とここで置いてけぼりになっていた依頼人さんに「ご、ごめんなさい」と謝り、直近の家計事情がかなり苦しかったこともあり、結局この警察まがいの依頼を引き受けることとなった。
ついに私にとって初仕事がやってきた。
……ちなみに仕事は数日に一回依頼があればいい方だとか。
江戸の街を案内してもらっている時に、たまたまお会いした真選組の皆さんが、銀さんのことを"ニート侍"と揶揄していたのを聞く限り、どうやら仕事の頻度としては色々とまずい状況みたいだけど……。
ということで、みんなは久しぶりのお仕事だと張り切りながらも、今日は依頼人の家を訪ねていた。
おうちは広い庭のある立派なお屋敷。
大部屋に通されて現れた依頼人は、少しげっそりとした顔の男性だった。
「いやァ、今までも2、3日家を空ける事はあったんだが、一週間ともなると…。連絡もないし、友達に聞いても一切知らんときた」
どうやら娘さんが失踪してしまったので、捜索してほしいという依頼らしい。
その話を机を挟んで向かいで聞いていた私達だったが、神楽ちゃんは早々に飽きて、お庭の鹿威しを眺めており、隣の銀さんに至っては二日酔いによる影響らしく、青白い顔になっている。
というか話を聞いているのだろうか。出してもらったお茶も飲もうとして、そのまま服に溢してしまっている。
……数日過ごして分かったことだが、神楽ちゃんや新八君曰く、やる時はやる人だが、日ごろはどうしようもないプー太郎と評されており、少し……理由は分かってしまう気がする。
(新)「しっかりしてくださいよ。だからあんまり飲むなって言ったんスよ…」
「親の私が言うのもなんだが、綺麗な娘だから何かよからぬことに巻き込まれているのではないかと…」
そんな私達をよそに話を続ける依頼人さんは、一枚の写真を取り出して私達に差し出した。
どうやら今回捜索する
「「「………」」」
そこに写っていたのは、金髪の髪に顔が日焼けのような真っ黒で、体系はかなりふくよかな……私達が思っていた"綺麗"とはかなり違った女性の姿だった。
(銀)「そっスね…。なんかこう、巨大な……ハムを作る機械とかに巻き込まれている可能性がありますね」
(あ)「ちょ、ちょっと銀さん!」
「いや、そーいうのじゃなくて! なんか事件とかに巻き込まれているんじゃないかと…」
(銀)「事件? ああ、ハム事件とか?」
(新)「オイ、大概にしろよ。折角きた仕事をパーにするつもりか」
(あ)「で、でもこれって…私達じゃなくて警察に相談した方がいいんじゃないでしょうか?」
それこそ警察である真選組の皆さんにお願いする方が、事が速そうなのに…。
「そんな大事には出来ん! 我が家は幕府開府以来、徳川家に仕えてきた由緒正しき家柄。娘が夜な夜な遊び歩いているなどと知れたら、一族の恥だ! なんとか…内密の内に連れ帰ってほしい」
(あ)「………」
大事な娘が行方不明になって一大事だというのに、それでも内密にしなきゃいけない…事を大きくしてはいけないから、遠回りせざるを得ない、なんて。
(あ)「(攘夷戦争もだけど、"幕府"というものが絡むと、何かと大変みたい……)」
(銀)「(ったく、"綺麗な娘"とか言うからちょっと期待したのに、なんだ? このハム子は。綺麗って言うのはな、音莉みたいな奴の事を………いや、でも音莉はどっちかっつーと可愛いか? いや、でも…でも……あ、あああああああああああ!!)」
そんな中、ずっと死んだ顔をしていた銀さんが急に頭を抱えだした。
(新)「銀さん…何か分かりませんけど、戻ってきてください。一人変顔大会になってますよ…」
(あ)「ど、どこか体調でも…」
(新)「音莉さん、こういう時は放っておいて大丈夫ですよ。どうせ自業自得だし」
「お嬢さんも、夜遊びには気を付けなよ。お嬢さんみたいな子には、スグ男が寄ってくるからね」
すると私が返事をするより早く、銀さんが机をバンと叩いて立ち上がった。
(銀)「なにィィィィィィ!? お父さん、夜遊びなんて許しませんよ!?」
(あ)「いや、夜遊びなんてしませんよ…」
(銀)「変な虫は全部銀さんが微塵も残さず焼き払ってやらァァァァァァァァァァァ!!」
(あ)「いや、心配しなくても男性が寄ってくるような事は…」
(新)「ていうかアンタが一番変な虫…」
(銀)「沈むように溶けていくように他の男となんて……そんなことされちゃ俺ァ…俺ァアンデッドになっちまううううううううう!!」
(新)「銀さんそれYOASOBIです」
(銀)「つーかお前はいい加減自分の可愛さに気づけェェェェェェ!! あ、いや…やっぱ綺麗か? いや、やっぱ……」
(新)「あの…勝手に葛藤始めないでください」
(あ)「ちょ、ちょっとっ…」
本当に、恥ずかしいからやめてください…。
「あ、あの…」
とここで置いてけぼりになっていた依頼人さんに「ご、ごめんなさい」と謝り、直近の家計事情がかなり苦しかったこともあり、結局この警察まがいの依頼を引き受けることとなった。
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