孤独な少女の秘めた思い
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「まあ、とりあえずそんな話は置いておこう」
そんな話。ナナシにとっては今までの苦悩はそんなことだった。
「アリス」
「......何よ」
「迎えにきたよ」
「っ! もう!」
アリスはずっと待っていたのだ。彼と会えるときを、そのために魔法使いになってそのときを待ち続けた。
そして逆に。この言葉をアリスにかける為に今までナナシが奮闘してきたともいえる。アリスに会いたくて、でも会えなくて。ようやく会えたのにその約束を交わした存在が死の瀬戸際にいたのだ。この言葉が言いたくて、仕方がなかった。
「それと、もう一つ」
ナナシは顔を赤く染めて、昔のような笑顔でこういった。
「アリス、大好きだよ」
何年も経って、初めて伝えることの出来たその気持ち。それを聞けたアリスは心から嬉しかった。でも、その分心配だった。
「私たちは魔法使いよ。これからとても長い時間を一緒に過ごすことになるわ」
「そんなの関係ない。俺が何のために魔法使いになったと思ってるのさ」
何を言っているんだ、とでも言いたげな表情でナナシは言った。その表情はとても優しい物だった。
「......もう、一人にしない?」
何年もの間、アリスは一人だった。子供のようなか弱い声でアリスはそういった。
また居なくなるのではないのだろうか。その心配がアリスの気持ちに歯止めをかけていた。
「絶対に」
その言葉に一粒の迷いもなかった。そんな心配も不要だと言いたげに、ナナシは真面目な表情だった。そして二人はゆっくりと顔を近づける。
二人が出会ってから幾年もの時が流れた。一度は離ればなれになった二人は、今一度巡り会い、そしてやっと心から結ばれたのだ。
空は二人の気持ちを表すように、雲一つなく晴れ晴れとしていた。
~END~
後書き→
そんな話。ナナシにとっては今までの苦悩はそんなことだった。
「アリス」
「......何よ」
「迎えにきたよ」
「っ! もう!」
アリスはずっと待っていたのだ。彼と会えるときを、そのために魔法使いになってそのときを待ち続けた。
そして逆に。この言葉をアリスにかける為に今までナナシが奮闘してきたともいえる。アリスに会いたくて、でも会えなくて。ようやく会えたのにその約束を交わした存在が死の瀬戸際にいたのだ。この言葉が言いたくて、仕方がなかった。
「それと、もう一つ」
ナナシは顔を赤く染めて、昔のような笑顔でこういった。
「アリス、大好きだよ」
何年も経って、初めて伝えることの出来たその気持ち。それを聞けたアリスは心から嬉しかった。でも、その分心配だった。
「私たちは魔法使いよ。これからとても長い時間を一緒に過ごすことになるわ」
「そんなの関係ない。俺が何のために魔法使いになったと思ってるのさ」
何を言っているんだ、とでも言いたげな表情でナナシは言った。その表情はとても優しい物だった。
「......もう、一人にしない?」
何年もの間、アリスは一人だった。子供のようなか弱い声でアリスはそういった。
また居なくなるのではないのだろうか。その心配がアリスの気持ちに歯止めをかけていた。
「絶対に」
その言葉に一粒の迷いもなかった。そんな心配も不要だと言いたげに、ナナシは真面目な表情だった。そして二人はゆっくりと顔を近づける。
二人が出会ってから幾年もの時が流れた。一度は離ればなれになった二人は、今一度巡り会い、そしてやっと心から結ばれたのだ。
空は二人の気持ちを表すように、雲一つなく晴れ晴れとしていた。
~END~
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