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お名前をどうぞ、レディ
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「ドフィ、買い物いかない?」
ニットのコートを羽織り、好きな人に声をかける。
「買い物だあ?取り寄せりゃいいじゃねえか」
声の主は気だるげにソファから身体を起こしてこちらに視線を送る。
「せっかくの休みだ。おれはアリスと家でまったりしていてえんだよ」
ドフラミンゴはそう言ってソファから身体を起こす気配もない。
「えー、いいじゃない。行きましょうよ!」
ドフラミンゴとしばしにらみ合う。
少しして、彼は諦めたようにため息をついた。
「しかたねえなあ…」
「ありがとう、ドフィ!」
「そんな顔されたら断れねえじゃねえか」
「断らなくていいよ」
にへっと笑って見せると彼は苦笑して立ち上がる。
踊るように手を引いて外へ出た。
「で、何が欲しいんだ?」
「アロマオイル!そろそろ無くなりそうなの」
「わざわざ買いに行くほどのもんか?」
「実際に匂いをかいでみないと分からないでしょ?」
言いながらドフラミンゴの手をぎゅっと握れば、彼は苦笑しながらもその手を握り返してくれた。
「しかたねえなあ…」
もう何度目かわからない、わざとらしいため息。
もうばれてるんだよ。
本当はこのお出かけが楽しくなってきてるってこと。
その証拠に笑みが少し深くなってる。
「ドフィは素直じゃないね」
「おいおいアリス。おれほど素直な男もいないだろう?」
「じゃあ素直にわたしとお出かけできて楽しいって言えばいいのに」
「フッフッフッ、じゃあ素直に愛の告白でもしてやろうか?」
ドフラミンゴは猫背な背中をさらに丸めてわたしに顔を寄せる。
その悪戯な顔をおどかしたくて、頬に唇を寄せた。
「…!
やるじゃねえか」
「キスがしたくなったのでしました」
「素直なこった」
額にキスが降ってくる。
「ドフィも素直になりましたね」
「なに変な言葉づかいしてやがる。照れてんのか?」
「ばれましたか」
「ばればれだ」
雑貨屋さんの戸を開くと中からふわりとアロマオイルの香りが漂う。
「ドフィはどんな香りが良い?」
「アリスの香りが一番だな」
「それは非売品です」
「おれだけの香りだからな」
「限定品?」
「ああ、おれ限定」
くすくすと笑いながらアロマオイルの瓶を手に取る。
ティートゥリー
オレンジ
レモングラス
すっきりとした香りが鼻を抜ける。
「柑橘系がいいのか?」
「うん。さっぱりしたやつ」
「ならおれの香水もそういうのに変えるか」
「うーん、ドフィはエスニックなイメージが強いからそのままでいいよ」
「さっぱりしたおれはいらねえか?」
さっぱりしたドフラミンゴ…
「…イメージわかないかな…」
「フフフフフ、惚れ直すぜ?」
「よし、これにしよう」
結局いつもと同じ匂いのオイルを手に取る。
スルーされたドフラミンゴはわずかに不満げだけど、
これ以上彼に惚れたらわたしは彼なしでは息もできなくなってしまう。
それが嫌という訳ではないあたり末期なのだと自分でも思う。
「いつもと同じじゃねえか。わざわざ出てきた意味あったのか?」
「あるよ。ドフィとデートがしたかったの」
「フフフフフフ、しかたねえなあ。その可愛らしい嘘に騙されてやるよ」
「嘘じゃないんだけどなあ」
本当はアロマオイルなんて口実で、彼と手をつないで出かけたかったの。
でもきっとそんなロマンチックなお願い、彼は一蹴してしまうから。
ニットのコートを羽織り、好きな人に声をかける。
「買い物だあ?取り寄せりゃいいじゃねえか」
声の主は気だるげにソファから身体を起こしてこちらに視線を送る。
「せっかくの休みだ。おれはアリスと家でまったりしていてえんだよ」
ドフラミンゴはそう言ってソファから身体を起こす気配もない。
「えー、いいじゃない。行きましょうよ!」
ドフラミンゴとしばしにらみ合う。
少しして、彼は諦めたようにため息をついた。
「しかたねえなあ…」
「ありがとう、ドフィ!」
「そんな顔されたら断れねえじゃねえか」
「断らなくていいよ」
にへっと笑って見せると彼は苦笑して立ち上がる。
踊るように手を引いて外へ出た。
「で、何が欲しいんだ?」
「アロマオイル!そろそろ無くなりそうなの」
「わざわざ買いに行くほどのもんか?」
「実際に匂いをかいでみないと分からないでしょ?」
言いながらドフラミンゴの手をぎゅっと握れば、彼は苦笑しながらもその手を握り返してくれた。
「しかたねえなあ…」
もう何度目かわからない、わざとらしいため息。
もうばれてるんだよ。
本当はこのお出かけが楽しくなってきてるってこと。
その証拠に笑みが少し深くなってる。
「ドフィは素直じゃないね」
「おいおいアリス。おれほど素直な男もいないだろう?」
「じゃあ素直にわたしとお出かけできて楽しいって言えばいいのに」
「フッフッフッ、じゃあ素直に愛の告白でもしてやろうか?」
ドフラミンゴは猫背な背中をさらに丸めてわたしに顔を寄せる。
その悪戯な顔をおどかしたくて、頬に唇を寄せた。
「…!
やるじゃねえか」
「キスがしたくなったのでしました」
「素直なこった」
額にキスが降ってくる。
「ドフィも素直になりましたね」
「なに変な言葉づかいしてやがる。照れてんのか?」
「ばれましたか」
「ばればれだ」
雑貨屋さんの戸を開くと中からふわりとアロマオイルの香りが漂う。
「ドフィはどんな香りが良い?」
「アリスの香りが一番だな」
「それは非売品です」
「おれだけの香りだからな」
「限定品?」
「ああ、おれ限定」
くすくすと笑いながらアロマオイルの瓶を手に取る。
ティートゥリー
オレンジ
レモングラス
すっきりとした香りが鼻を抜ける。
「柑橘系がいいのか?」
「うん。さっぱりしたやつ」
「ならおれの香水もそういうのに変えるか」
「うーん、ドフィはエスニックなイメージが強いからそのままでいいよ」
「さっぱりしたおれはいらねえか?」
さっぱりしたドフラミンゴ…
「…イメージわかないかな…」
「フフフフフ、惚れ直すぜ?」
「よし、これにしよう」
結局いつもと同じ匂いのオイルを手に取る。
スルーされたドフラミンゴはわずかに不満げだけど、
これ以上彼に惚れたらわたしは彼なしでは息もできなくなってしまう。
それが嫌という訳ではないあたり末期なのだと自分でも思う。
「いつもと同じじゃねえか。わざわざ出てきた意味あったのか?」
「あるよ。ドフィとデートがしたかったの」
「フフフフフフ、しかたねえなあ。その可愛らしい嘘に騙されてやるよ」
「嘘じゃないんだけどなあ」
本当はアロマオイルなんて口実で、彼と手をつないで出かけたかったの。
でもきっとそんなロマンチックなお願い、彼は一蹴してしまうから。
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