with you
お名前をどうぞ、レディ
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ここはとある春島の中心街。
必要物資の調達を終え、荷物運びをダズに任せたわたしとクロコダイルはぶらぶらとウィンドウショッピングに勤しんでいた。
「いやー。のどかな島ねー」
「カズヤの頭のようだな」
「失礼な。いつも緊張感たっぷりじゃない」
「そうは見えねえがな」
気持ちのいい晴天の下、クロコダイルの嫌味すらも嫌じゃない。
「あ、たこ焼き!食べる?」
「いらねえ」
「焼き鳥は?」
「いらねえよ」
「えー、じゃあわたあめ」
「くく、腹でも減ってるのか?」
「そういうわけじゃないのだけれどね」
ただなんとなく、あなたになにかプレゼントされたい気分なだけで。
でもクロコダイルはそういう男じゃないから少し遠回しにおねだりしてみたけれど、やっぱりダメかな。
「あ、お花屋さん」
他に何かないかと視線を巡らせた先には小さなお花屋さんがあった。
クロコダイルの手を引き立ち寄ってみる。
そのお花屋さんは小さいながらも色とりどりの花が溢れかえっていた。
バラ
ユリ
チューリップ
マーガレット
カレンデュラにスイートピー
春島らしく、春に咲く花がたくさん並んでいる。
「てめえに花は似合わねえだろうが」
まあそうなんだけどね。
いいじゃない。たまには女性らしくして見せたって。
「わかってるわよ。でも綺麗じゃない」
「……」
クロコダイルは無表情で黙り込む。
やっぱりダメかな。
「たまには船室に花とか飾ってみてもいいと思うのだけど」
そう言ってのんびり花を眺める。
買ってもらえるかは別としても花を眺めるのはいいものよね。
「ったく。わかりやすいんだか、わかりにくいんだか…」
唐突にクロコダイルは溜息をつくと店員さんに声をかけなにかゴソゴソやっている。
「クロコダイル?」
「ほら、これが欲しかったんだろう」
クロコダイルの手には似つかわしくない小さなブーケ。
「クロコダイル…」
どうしよう。
すごく嬉しい。
「とっとと受け取りやがれ」
「あ、うん。あの、ありがとう!」
「ふん」
そう言って照れ臭そうにそっぽを向くクロコダイル。
ねえ、わたしはこの嬉しさをどうやって表現しようか?
「クロコダイル」
「なんだ」
「ありがとう!」
右手にブーケ。
左手にクロコダイル。
どちらも素敵でどちらも大切な思い。
柔らかい笑みがこぼれた。
必要物資の調達を終え、荷物運びをダズに任せたわたしとクロコダイルはぶらぶらとウィンドウショッピングに勤しんでいた。
「いやー。のどかな島ねー」
「カズヤの頭のようだな」
「失礼な。いつも緊張感たっぷりじゃない」
「そうは見えねえがな」
気持ちのいい晴天の下、クロコダイルの嫌味すらも嫌じゃない。
「あ、たこ焼き!食べる?」
「いらねえ」
「焼き鳥は?」
「いらねえよ」
「えー、じゃあわたあめ」
「くく、腹でも減ってるのか?」
「そういうわけじゃないのだけれどね」
ただなんとなく、あなたになにかプレゼントされたい気分なだけで。
でもクロコダイルはそういう男じゃないから少し遠回しにおねだりしてみたけれど、やっぱりダメかな。
「あ、お花屋さん」
他に何かないかと視線を巡らせた先には小さなお花屋さんがあった。
クロコダイルの手を引き立ち寄ってみる。
そのお花屋さんは小さいながらも色とりどりの花が溢れかえっていた。
バラ
ユリ
チューリップ
マーガレット
カレンデュラにスイートピー
春島らしく、春に咲く花がたくさん並んでいる。
「てめえに花は似合わねえだろうが」
まあそうなんだけどね。
いいじゃない。たまには女性らしくして見せたって。
「わかってるわよ。でも綺麗じゃない」
「……」
クロコダイルは無表情で黙り込む。
やっぱりダメかな。
「たまには船室に花とか飾ってみてもいいと思うのだけど」
そう言ってのんびり花を眺める。
買ってもらえるかは別としても花を眺めるのはいいものよね。
「ったく。わかりやすいんだか、わかりにくいんだか…」
唐突にクロコダイルは溜息をつくと店員さんに声をかけなにかゴソゴソやっている。
「クロコダイル?」
「ほら、これが欲しかったんだろう」
クロコダイルの手には似つかわしくない小さなブーケ。
「クロコダイル…」
どうしよう。
すごく嬉しい。
「とっとと受け取りやがれ」
「あ、うん。あの、ありがとう!」
「ふん」
そう言って照れ臭そうにそっぽを向くクロコダイル。
ねえ、わたしはこの嬉しさをどうやって表現しようか?
「クロコダイル」
「なんだ」
「ありがとう!」
右手にブーケ。
左手にクロコダイル。
どちらも素敵でどちらも大切な思い。
柔らかい笑みがこぼれた。