with you
お名前をどうぞ、レディ
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とある島の裏路地。
わたしは見事に取り囲まれていた。
それも…
「中将補佐官!海軍にお戻りください!」
「カズヤさんは海賊に弄ばれているだけです」
「今ならまだ海軍はあなたを受け入れる」
「カズヤ中将補佐官、お願いです」
「我々はあなたと敵対したくない」
海軍の面々だ。
知らない顔ばかりなのが救いだろうか。
これでスモーカー君やたしぎちゃんに出て来られたらさすがに胸が痛む。
「申し訳ないけど、わたしは海軍に戻るつもりはないわ」
海兵たちが鎮痛そうな表情を浮かべる。
「ガープ中将にも直々に首を言い渡されてるし、
だいたい赤犬とあれだけもめたのよ。戻れるわけないでしょう」
もっともあの混乱した戦況の中でのことだから、誰がどれだけあのときのことを知っているかは謎だけど。
少なくとも彼らは知るまい。
「なにより、わたしはわたしの新しい居場所を手にいれたのよ。
絶対に戻らない」
わたしのきっぱりとした拒絶に海兵たちも諦めたのか戦意を露わにわたしを取り囲んだ。
「残念です」
「あなたは我々の憧れだった」
「もう、強くて美しい中将補佐官殿はいないんですね」
「ならば今この場で死んでいただきます」
「さよなら、カズヤ中将補佐官」
そして一斉に飛びかかってくる。
高く跳躍して第一撃を回避。
嵐脚で複数名をまとめて蹴り飛ばす。
鉄塊で銃弾をはじき返し、月歩でさらに高く空へ。
同じく月歩で飛んできた海兵を殴り飛ばしさらに嵐脚で追撃。
「ごめんね」
散々暴れた後、周囲には海兵たちが散らばっていた。
殺してはいないから、いずれ起き上がってくる。
その前に撤収しよう。
走って船へと戻るとクロコダイルが不機嫌そうに待ち構えていた。
「遅え」
「ごめんね、ちょっと野暮用で」
「どいつと遊んでたんだ」
戦いがあったことはばれているようだ。
まあ、クロコダイルに隠しても仕方ないか。
「海軍から再雇用のお誘いがあったのよ」
「…」
「もちろん断ったわよ。だからここに帰ってきたのだけれど」
「帰ってきた、か」
そう言うとクロコダイルはわたしを抱きしめた。
「カズヤの帰る場所はここだけだ」
「知ってるわ」
その独占欲が嬉しくて思わず笑みを漏らす。
クロコダイルも満足したのかその表情は穏やかだ。
「風呂入るぞ」
「イエス、サー」
その翌日、クロコダイルはいつも通り操舵室で新聞を読んでいて、わたしはその隣で舵を切っていた。
「今日は波が高いわね」
「おい」
「なにかしら。今ちょっと手が離せないのよ」
ひらりと一枚の紙が目の前に差し出される。
なにこれ、手配書?
…これ??
「ちょ、これ…」
「ああ、カズヤだな」
それはまさしくわたしの手配書だった。
「黒い魔女カズヤ。金額は1億!?いきなり1億って…」
「元中将補佐官だからな。そんなもんだろう」
目立つからあんまり賞金首にはなりたくなかったんだけど…
仕方ないのかな。
原因は間違いなく昨日の一件だろうし。
「ま、仕方ないか」
「えらくあっさりしてるじゃねえか」
クロコダイルは訝しげにわたしを覗き込む。
「こうなることを承知の上でわたしはあなたについてきたの。
今更取り乱したりしないわよ」
「そうか」
「そうよ」
荒れ狂う波に乗って舵を切る。
わたしの前途のようだ。
でも、あなたの隣にいればなんだって耐えてみせるわ。
わたしは見事に取り囲まれていた。
それも…
「中将補佐官!海軍にお戻りください!」
「カズヤさんは海賊に弄ばれているだけです」
「今ならまだ海軍はあなたを受け入れる」
「カズヤ中将補佐官、お願いです」
「我々はあなたと敵対したくない」
海軍の面々だ。
知らない顔ばかりなのが救いだろうか。
これでスモーカー君やたしぎちゃんに出て来られたらさすがに胸が痛む。
「申し訳ないけど、わたしは海軍に戻るつもりはないわ」
海兵たちが鎮痛そうな表情を浮かべる。
「ガープ中将にも直々に首を言い渡されてるし、
だいたい赤犬とあれだけもめたのよ。戻れるわけないでしょう」
もっともあの混乱した戦況の中でのことだから、誰がどれだけあのときのことを知っているかは謎だけど。
少なくとも彼らは知るまい。
「なにより、わたしはわたしの新しい居場所を手にいれたのよ。
絶対に戻らない」
わたしのきっぱりとした拒絶に海兵たちも諦めたのか戦意を露わにわたしを取り囲んだ。
「残念です」
「あなたは我々の憧れだった」
「もう、強くて美しい中将補佐官殿はいないんですね」
「ならば今この場で死んでいただきます」
「さよなら、カズヤ中将補佐官」
そして一斉に飛びかかってくる。
高く跳躍して第一撃を回避。
嵐脚で複数名をまとめて蹴り飛ばす。
鉄塊で銃弾をはじき返し、月歩でさらに高く空へ。
同じく月歩で飛んできた海兵を殴り飛ばしさらに嵐脚で追撃。
「ごめんね」
散々暴れた後、周囲には海兵たちが散らばっていた。
殺してはいないから、いずれ起き上がってくる。
その前に撤収しよう。
走って船へと戻るとクロコダイルが不機嫌そうに待ち構えていた。
「遅え」
「ごめんね、ちょっと野暮用で」
「どいつと遊んでたんだ」
戦いがあったことはばれているようだ。
まあ、クロコダイルに隠しても仕方ないか。
「海軍から再雇用のお誘いがあったのよ」
「…」
「もちろん断ったわよ。だからここに帰ってきたのだけれど」
「帰ってきた、か」
そう言うとクロコダイルはわたしを抱きしめた。
「カズヤの帰る場所はここだけだ」
「知ってるわ」
その独占欲が嬉しくて思わず笑みを漏らす。
クロコダイルも満足したのかその表情は穏やかだ。
「風呂入るぞ」
「イエス、サー」
その翌日、クロコダイルはいつも通り操舵室で新聞を読んでいて、わたしはその隣で舵を切っていた。
「今日は波が高いわね」
「おい」
「なにかしら。今ちょっと手が離せないのよ」
ひらりと一枚の紙が目の前に差し出される。
なにこれ、手配書?
…これ??
「ちょ、これ…」
「ああ、カズヤだな」
それはまさしくわたしの手配書だった。
「黒い魔女カズヤ。金額は1億!?いきなり1億って…」
「元中将補佐官だからな。そんなもんだろう」
目立つからあんまり賞金首にはなりたくなかったんだけど…
仕方ないのかな。
原因は間違いなく昨日の一件だろうし。
「ま、仕方ないか」
「えらくあっさりしてるじゃねえか」
クロコダイルは訝しげにわたしを覗き込む。
「こうなることを承知の上でわたしはあなたについてきたの。
今更取り乱したりしないわよ」
「そうか」
「そうよ」
荒れ狂う波に乗って舵を切る。
わたしの前途のようだ。
でも、あなたの隣にいればなんだって耐えてみせるわ。