with you
お名前をどうぞ、レディ
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暖かい風の吹くのどかな海域。
わたしは舵を握るクロコダイルの横でのんびりストレッチをしていた。
風に交じる渋い匂い。
クロコダイルの匂いだ。
「ねえ、クロコダイル」
「なんだ」
「葉巻っておいしいの?」
唐突な質問にクロコダイルは眉をひそめる。
「なにをいきなり言い出すんだ」
「今、葉巻の煙がこちらに漂ってきたから」
「そうだな」
葉巻をふかしながらクロコダイルは海の先を見つめた。
「おれにとっちゃあうまいな」
「たくさん吸ってるもんね」
「カズヤは煙草も葉巻も吸わねえな」
「そうね」
わたしの周りには煙草を吸う人も葉巻を吸う人もそれなりにいたけれど
なんとなく機会が無くてわたしはどちらも吸わない。
だから余計になぜそんなにクロコダイルが葉巻を吸うのかがわからない。
「一口吸ってみるか」
「いいの?」
ほらよ、と差し出された葉巻を口にする。
一息吸うと口の中に苦い香りが広がり、めまいがした。
「苦い」
「クハハ。吸い馴れなきゃうまくもねえだろう」
渋い顔でクロコダイルに葉巻を返す。
彼はそれをさもおいしいかのように吸う。
「お前が口にするのはこれだけで十分だ」
そう言ってクロコダイルはわたしを抱き寄せ口づけた。
先ほどの苦い香りが口の中にまたもや広がる。
「葉巻の味のするキスは嫌いか?」
「いいえ。それ以外の味を知らないから」
「ならいいさ」
葉巻の先からは白い煙が空へと混じる。
わたしは舵を握るクロコダイルの横でのんびりストレッチをしていた。
風に交じる渋い匂い。
クロコダイルの匂いだ。
「ねえ、クロコダイル」
「なんだ」
「葉巻っておいしいの?」
唐突な質問にクロコダイルは眉をひそめる。
「なにをいきなり言い出すんだ」
「今、葉巻の煙がこちらに漂ってきたから」
「そうだな」
葉巻をふかしながらクロコダイルは海の先を見つめた。
「おれにとっちゃあうまいな」
「たくさん吸ってるもんね」
「カズヤは煙草も葉巻も吸わねえな」
「そうね」
わたしの周りには煙草を吸う人も葉巻を吸う人もそれなりにいたけれど
なんとなく機会が無くてわたしはどちらも吸わない。
だから余計になぜそんなにクロコダイルが葉巻を吸うのかがわからない。
「一口吸ってみるか」
「いいの?」
ほらよ、と差し出された葉巻を口にする。
一息吸うと口の中に苦い香りが広がり、めまいがした。
「苦い」
「クハハ。吸い馴れなきゃうまくもねえだろう」
渋い顔でクロコダイルに葉巻を返す。
彼はそれをさもおいしいかのように吸う。
「お前が口にするのはこれだけで十分だ」
そう言ってクロコダイルはわたしを抱き寄せ口づけた。
先ほどの苦い香りが口の中にまたもや広がる。
「葉巻の味のするキスは嫌いか?」
「いいえ。それ以外の味を知らないから」
「ならいいさ」
葉巻の先からは白い煙が空へと混じる。