with you
お名前をどうぞ、レディ
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「クロコダイル」
「なんだ」
彼はこちらへ顔を向けることなく答える。
操舵室には暖かい風が吹き抜けていて、クロコダイルの吐き出す紫煙をたなびかせている。
クロコダイルは真っすぐ前を見据えたまま舵をきっている。
「呼んでみただけよ」
「そうかよ」
そう。
彼の声が聞きたかったから。
「カズヤ」
「なにかしら」
クロコダイルの方を見るが、相変わらず彼は正面を見据えたままだ。
「…方向はあっているか」
「ええ、大丈夫。この辺りは潮も穏やかだしもうしばらくは大丈夫そうね」
そのまま、無言。
でも、嫌じゃない。
たまに彼の声が無性に聞きたくなるけれど、それ以外はこの沈黙が嫌じゃない。
ぽーっとしながら、クロコダイルの広い背中を眺めた。
「おい」
「はあい?」
「…」
「なあに?」
「…なんでもねえよ」
…なにかしら。
…ああ。
そうか。
クロコダイルも、わたしの声が聞きたいだけなのかも。
「クロコダイル」
「なんだ」
「なんでもなくてよ」
「そうか」
暖かい風が空気を読むように柔らかく吹き抜けた。
「なんだ」
彼はこちらへ顔を向けることなく答える。
操舵室には暖かい風が吹き抜けていて、クロコダイルの吐き出す紫煙をたなびかせている。
クロコダイルは真っすぐ前を見据えたまま舵をきっている。
「呼んでみただけよ」
「そうかよ」
そう。
彼の声が聞きたかったから。
「カズヤ」
「なにかしら」
クロコダイルの方を見るが、相変わらず彼は正面を見据えたままだ。
「…方向はあっているか」
「ええ、大丈夫。この辺りは潮も穏やかだしもうしばらくは大丈夫そうね」
そのまま、無言。
でも、嫌じゃない。
たまに彼の声が無性に聞きたくなるけれど、それ以外はこの沈黙が嫌じゃない。
ぽーっとしながら、クロコダイルの広い背中を眺めた。
「おい」
「はあい?」
「…」
「なあに?」
「…なんでもねえよ」
…なにかしら。
…ああ。
そうか。
クロコダイルも、わたしの声が聞きたいだけなのかも。
「クロコダイル」
「なんだ」
「なんでもなくてよ」
「そうか」
暖かい風が空気を読むように柔らかく吹き抜けた。