with you
お名前をどうぞ、レディ
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「クロコダイルー?どこー?」
大して広くもない船内にてクロコダイルを捜索中。
先ほどまで操舵室にダズと一緒にいたはずなのだけど気がついたらダズ一人になっていた。
そのダズもクロコダイルの行先は知らないというし…
「船長室にはいなかったし、食堂にもいない。
あとは…」
思い立って見張り台に上がると、予想通り彼はいた。
「クロコダイル」
「カズヤか。何か用か」
「いいえ、用と言うほどでもないのだけれど」
「にしちゃあ船中探し回ってたじゃねえか」
「知ってたの?」
知っていたのに顔を出さないなんて意地悪な人ね。
「自分で探し当てたほうが達成感があっていいだろ」
「はいはい」
にやにや笑うクロコダイルを適当にあしらい、彼の横にそっと腰を下ろす。
「あなたこそ、こんなところで何をしていたの?」
「別に何ってわけでもねえがな。
ま、あえて言うなら隠れてた」
「なにから?」
「カズヤから」
…本当に意地の悪い人だ。
「クハハ、そんな拗ねるな」
「拗ねてません」
「カズヤに見つけてもらいたかったのさ」
「今更そんな甘いこと言ってもダメです」
「やっぱり拗ねてるんじゃねえか」
ああもう。悔しいなあ。口ではどうにも敵わない。
「拗ねてません」
悔しいので反撃にと彼のコートをばふばふ叩く。
クロコダイルは相変わらず余裕の笑みでわたしの頭を撫でた。
「その反撃は可愛いだけだぞ」
「余裕ぶっちゃって」
「てめえの女の可愛い仕草くらい、受け入れるだけの余裕はあるさ」
そうやっていちいちわたしを甘やかすんだ。
そんなこと言われちゃったら一人で拗ねてる自分がバカみたいじゃないか。
「敵わないなあ、もう」
「お互い様だ」
そう言って、クロコダイルはゆっくりとわたしを引き寄せる。
逞しい腕に抵抗せずに身を任せれば、二つの体温が混ざり合う。
「前方異常なーし」
「後方も異常はねえな」
「眠くなってきた」
「てめえは子供か」
「いいよ、それで」
クロコダイルにもたれかかり瞼をそっと落とす。
海賊とは思えないほどに穏やかに、彼の腕で眠りに落ちた。
大して広くもない船内にてクロコダイルを捜索中。
先ほどまで操舵室にダズと一緒にいたはずなのだけど気がついたらダズ一人になっていた。
そのダズもクロコダイルの行先は知らないというし…
「船長室にはいなかったし、食堂にもいない。
あとは…」
思い立って見張り台に上がると、予想通り彼はいた。
「クロコダイル」
「カズヤか。何か用か」
「いいえ、用と言うほどでもないのだけれど」
「にしちゃあ船中探し回ってたじゃねえか」
「知ってたの?」
知っていたのに顔を出さないなんて意地悪な人ね。
「自分で探し当てたほうが達成感があっていいだろ」
「はいはい」
にやにや笑うクロコダイルを適当にあしらい、彼の横にそっと腰を下ろす。
「あなたこそ、こんなところで何をしていたの?」
「別に何ってわけでもねえがな。
ま、あえて言うなら隠れてた」
「なにから?」
「カズヤから」
…本当に意地の悪い人だ。
「クハハ、そんな拗ねるな」
「拗ねてません」
「カズヤに見つけてもらいたかったのさ」
「今更そんな甘いこと言ってもダメです」
「やっぱり拗ねてるんじゃねえか」
ああもう。悔しいなあ。口ではどうにも敵わない。
「拗ねてません」
悔しいので反撃にと彼のコートをばふばふ叩く。
クロコダイルは相変わらず余裕の笑みでわたしの頭を撫でた。
「その反撃は可愛いだけだぞ」
「余裕ぶっちゃって」
「てめえの女の可愛い仕草くらい、受け入れるだけの余裕はあるさ」
そうやっていちいちわたしを甘やかすんだ。
そんなこと言われちゃったら一人で拗ねてる自分がバカみたいじゃないか。
「敵わないなあ、もう」
「お互い様だ」
そう言って、クロコダイルはゆっくりとわたしを引き寄せる。
逞しい腕に抵抗せずに身を任せれば、二つの体温が混ざり合う。
「前方異常なーし」
「後方も異常はねえな」
「眠くなってきた」
「てめえは子供か」
「いいよ、それで」
クロコダイルにもたれかかり瞼をそっと落とす。
海賊とは思えないほどに穏やかに、彼の腕で眠りに落ちた。