with you
お名前をどうぞ、レディ
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その日は珍しく、甲板でわたしとダズの二人で組手を行っていた。
組手と言っても二人とも全力で戦うため
最終的にはどちらが立たなくなるまで組手は続く。
「甘いわよ、ダズ!!」
「貴様こそ!!」
わたしの回し蹴りがダズの脇っ腹をぶち抜き、
ダズのラリアットがわたしの頭皮をかすめた。
「……」
クロコダイルはそんなわたしたちを横目に、進路を確認しつつ舵を切っている。
小一時間の後、わたしの脚が大きく切れたことにより組手は終了した。
「てめえら、とっとと手当して持ち場に戻りやがれ」
わたしの脚を見て不機嫌そうなクロコダイルが唸った。
ダズはそこまで怪我をしていないため、さっさと風呂掃除に消えていく。
わたしも脚を引きずりながら操舵室の奥にある医務室へ向かう。
「おい」
その言葉と共に体が宙に浮いた。
「クロコダイル?」
「組手ごときで、んな怪我してるんじゃねえよ…」
クロコダイルは呆れたようにわたしを担ぎ上げて医務室へ入る。
「船の進路は…?」
「今は海流に乗っているから、しばらくは放っておいて問題ない」
そう言ってわたしをベッドに降ろすと、丹念に怪我の手当てを始めた。
しかしクロコダイルも変わったもので。
前は完全なおれ様で、コーヒー煎れるのですら他人にやらせていた男が
いつの間にやら他人のけがの手当てまでするようになった。
七武海のころのクロコダイルが、今のクロコダイルを見たらなんというだろうか。
「なに、にやけてやがる」
「いえ、クロコダイル手ずから手当なんて珍しいなと思って」
「嫌か?」
「まさか」
わたしも十分に変わったということだろう。
まさか海軍を脱走して海賊になるなんて思ってもいなかったから。
あの頃のわたしが見たら、羨ましがるだろうか。それとも嫌がるだろうか。
「こんなもんだろう。しばらくは大人しくしておけよ」
「イエス、サー」
まだまだ上手とは言いかねる手当は、包帯が不恰好にまかれているし
消毒液と間違えて紫色の何かをぶっかけられていて不安がぬぐえない。
それでも嬉しいと思ってしまうわたしは仕方のない女だ。
「クロコダイル。夕飯食べたいものある?」
「肉」
「了解」
この嬉しさは、夕飯にして返そう。
変わるって、悪くないものね。
組手と言っても二人とも全力で戦うため
最終的にはどちらが立たなくなるまで組手は続く。
「甘いわよ、ダズ!!」
「貴様こそ!!」
わたしの回し蹴りがダズの脇っ腹をぶち抜き、
ダズのラリアットがわたしの頭皮をかすめた。
「……」
クロコダイルはそんなわたしたちを横目に、進路を確認しつつ舵を切っている。
小一時間の後、わたしの脚が大きく切れたことにより組手は終了した。
「てめえら、とっとと手当して持ち場に戻りやがれ」
わたしの脚を見て不機嫌そうなクロコダイルが唸った。
ダズはそこまで怪我をしていないため、さっさと風呂掃除に消えていく。
わたしも脚を引きずりながら操舵室の奥にある医務室へ向かう。
「おい」
その言葉と共に体が宙に浮いた。
「クロコダイル?」
「組手ごときで、んな怪我してるんじゃねえよ…」
クロコダイルは呆れたようにわたしを担ぎ上げて医務室へ入る。
「船の進路は…?」
「今は海流に乗っているから、しばらくは放っておいて問題ない」
そう言ってわたしをベッドに降ろすと、丹念に怪我の手当てを始めた。
しかしクロコダイルも変わったもので。
前は完全なおれ様で、コーヒー煎れるのですら他人にやらせていた男が
いつの間にやら他人のけがの手当てまでするようになった。
七武海のころのクロコダイルが、今のクロコダイルを見たらなんというだろうか。
「なに、にやけてやがる」
「いえ、クロコダイル手ずから手当なんて珍しいなと思って」
「嫌か?」
「まさか」
わたしも十分に変わったということだろう。
まさか海軍を脱走して海賊になるなんて思ってもいなかったから。
あの頃のわたしが見たら、羨ましがるだろうか。それとも嫌がるだろうか。
「こんなもんだろう。しばらくは大人しくしておけよ」
「イエス、サー」
まだまだ上手とは言いかねる手当は、包帯が不恰好にまかれているし
消毒液と間違えて紫色の何かをぶっかけられていて不安がぬぐえない。
それでも嬉しいと思ってしまうわたしは仕方のない女だ。
「クロコダイル。夕飯食べたいものある?」
「肉」
「了解」
この嬉しさは、夕飯にして返そう。
変わるって、悪くないものね。