with you
お名前をどうぞ、レディ
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「てめえ、何勝手に怪我してやがる」
「あら…いつの間に」
気がついたら微かだが腕に擦り傷がついている。
敵の攻撃なんて一切受けていないのに。
「見せろ」
クロコダイルは有無を言わさずわたしの腕を取る。
しばらく傷を観察したり、傷の周囲を確認したりして傷の度合いを確認していた。
わたしはクロコダイルの無表情な、しかし機嫌の悪い顔を眺めながら
何となく気まずい思いをしている。
「大した怪我じゃねえが、一応処置するぞ」
傷がある腕と反対の腕をわしづかみ、クロコダイルはわたしを救護室へ連れて行く。
ああ、クロコダイルに心配させてしまった。
申し訳ないような、いたたまれないような、でも少し嬉しい。
「次勝手に怪我したら砂にするからな」
「はい。ごめんなさい」
「ふん」
「クロコダイル、ありがとう」
「…ふん」
クロコダイルは微かな傷を丁寧に治療してくれた。
やっぱりそれが嬉しくて、謝罪と感謝を口にする。
それに対するクロコダイルの反応は口ではぶっきらぼうなものの決して不愉快な対応ではなくて。
「ありがとう」
もう一度お礼を言い、治療のためにわたしの隣に屈んだクロコダイルの首筋に顔をうずめる。
クロコダイルの匂い。
クロコダイルの脈の音。
クロコダイルの温もり。
それらがじんわり心に染み込む。
「他には」
「え?」
人が幸せに浸っているのに、続きを促される。
つくづく貪欲な男ね。
「クロコダイルが一緒にいてくれて幸せ」
「他には」
「これからも隣に居てください」
「他には」
「…好きです」
そう言って、腕をクロコダイルの大きな背中に回す。
わたしの背中もクロコダイルによって強く抱きしめられる。
完全に密着している。
「何、緊張してやがる」
「クロコダイルこそ」
密着しているから、互いのうるさいくらい跳ねる心臓の音が伝わりあう。
今はただ、それすらも愛おしくて。
「クロコダイル、返事は?」
「さっきのプロポーズか?」
…いや、確かに「これからも隣に居てください」とは言ったけど。
それプロポーズ?
「それでも構わないわ」
「てめえは大人しくおれの側に居りゃいいんだよ」
「それプロポーズ?」
「ふん」
そんな対応だけど、確かにわたしを抱きしめる腕には力がこもっている。
もう一度、すぅ、とクロコダイルの温もりを胸に吸い、そっと身を離す。
クロコダイルが名残惜しげなのはうぬぼれかしら。
クロコダイルの肩に手をついて立ち上がる。
そのまま立とうとするクロコダイルを押しとどめて、クロコダイルの額にキスを落とす。
クロコダイルはされるがままに大人しい。
嬉しそうに見えるのは、今度こそうぬぼれなんかじゃない。
「ありがとう」
最後に、クロコダイルの頭を抱えるように抱きしめた。
「もう、クロコダイルから離れて勝手に怪我なんてしないから」
「させねえよ」
「お願いします」
「とっとと飯つくれ」
「イエス、クロコダイル」
クロコダイルから身を離しキッチンへ向かう。
この幸せは、離れたって変わらないでしょう?マイサー?
「あら…いつの間に」
気がついたら微かだが腕に擦り傷がついている。
敵の攻撃なんて一切受けていないのに。
「見せろ」
クロコダイルは有無を言わさずわたしの腕を取る。
しばらく傷を観察したり、傷の周囲を確認したりして傷の度合いを確認していた。
わたしはクロコダイルの無表情な、しかし機嫌の悪い顔を眺めながら
何となく気まずい思いをしている。
「大した怪我じゃねえが、一応処置するぞ」
傷がある腕と反対の腕をわしづかみ、クロコダイルはわたしを救護室へ連れて行く。
ああ、クロコダイルに心配させてしまった。
申し訳ないような、いたたまれないような、でも少し嬉しい。
「次勝手に怪我したら砂にするからな」
「はい。ごめんなさい」
「ふん」
「クロコダイル、ありがとう」
「…ふん」
クロコダイルは微かな傷を丁寧に治療してくれた。
やっぱりそれが嬉しくて、謝罪と感謝を口にする。
それに対するクロコダイルの反応は口ではぶっきらぼうなものの決して不愉快な対応ではなくて。
「ありがとう」
もう一度お礼を言い、治療のためにわたしの隣に屈んだクロコダイルの首筋に顔をうずめる。
クロコダイルの匂い。
クロコダイルの脈の音。
クロコダイルの温もり。
それらがじんわり心に染み込む。
「他には」
「え?」
人が幸せに浸っているのに、続きを促される。
つくづく貪欲な男ね。
「クロコダイルが一緒にいてくれて幸せ」
「他には」
「これからも隣に居てください」
「他には」
「…好きです」
そう言って、腕をクロコダイルの大きな背中に回す。
わたしの背中もクロコダイルによって強く抱きしめられる。
完全に密着している。
「何、緊張してやがる」
「クロコダイルこそ」
密着しているから、互いのうるさいくらい跳ねる心臓の音が伝わりあう。
今はただ、それすらも愛おしくて。
「クロコダイル、返事は?」
「さっきのプロポーズか?」
…いや、確かに「これからも隣に居てください」とは言ったけど。
それプロポーズ?
「それでも構わないわ」
「てめえは大人しくおれの側に居りゃいいんだよ」
「それプロポーズ?」
「ふん」
そんな対応だけど、確かにわたしを抱きしめる腕には力がこもっている。
もう一度、すぅ、とクロコダイルの温もりを胸に吸い、そっと身を離す。
クロコダイルが名残惜しげなのはうぬぼれかしら。
クロコダイルの肩に手をついて立ち上がる。
そのまま立とうとするクロコダイルを押しとどめて、クロコダイルの額にキスを落とす。
クロコダイルはされるがままに大人しい。
嬉しそうに見えるのは、今度こそうぬぼれなんかじゃない。
「ありがとう」
最後に、クロコダイルの頭を抱えるように抱きしめた。
「もう、クロコダイルから離れて勝手に怪我なんてしないから」
「させねえよ」
「お願いします」
「とっとと飯つくれ」
「イエス、クロコダイル」
クロコダイルから身を離しキッチンへ向かう。
この幸せは、離れたって変わらないでしょう?マイサー?