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お名前をどうぞ、レディ
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「ねえダズ。クロコダイル、ずいぶん丸くなったわよねえ」
「何だいきなり」
クロコダイルが航路に悩んで航海室に籠もっている間。
監視室でダズとまったりしていた。
「だって、アラバスタに居た頃のクロコダイルは子どもみたいに短期だったじゃない。
何かと言えば力でねじ伏せていたでしょう」
「見ていたかのような言い方だな」
「たしぎちゃんからの報告書見てたからね。
まったく、スモーカー君は報告書の類い全部たしぎちゃんに押しつけるんだから」
「そういうことか」
「そうなのよ。気が短くて、お金と力に物言わせて…。
お金と力以外何も信用も信頼していなかったわよね」
「おれは最後の最後までボスがクロコダイルさんだと思っていなかったからな。
英雄クロコダイルの姿と、最後のあくどいボスの様しか知らない。
だから、英雄のふりした悪魔というイメージが強いな。
確かに、カズヤの言うとおり今はそこまであくどいイメージは払拭されてきているな」
西の海を眺めながらダズは語る。
そうだ。前々のクロコダイルは正に「あくどい」という言葉を体現化したような男だった。
…そんな残念な悪魔に惚れてしまったわたしって……
なんだか残念な気持ちになってきた。
「もしボスが変わったのだとしたら、それは…」
「何よ」
なぜかダズがこちらを見て押し黙る。
何よ。
「いや、何でもない」
「?
何よ気になるわね」
「てめえら何くっちゃべってやがる」
「クロコダイル!!」「ボス」
いきなり監視室にクロコダイルが入ってきた。
航路が決まったのだろうか。
「で、何くっちゃべってやがったんだ?」
「微妙なタイミングで食いつくわね。
昔のクロコダイルは人の面した悪魔だったってダズが愚痴ってたのよ」
「あ?」
「カズヤ!!」
クロコダイルの怒りの眼差しがダズを貫き、ダズの怒りの眼差しがわたしを貫く。
「で、クロコダイルは何でそんなに丸くなったのかしら?」
「昔から大して変わってねえよ」
「その冗談面白くないわよ」
「…」
ダズが冷や汗をかいているが、本当のことだ。
「ルフィ君やスモーカー君の言葉一つにブチ切れていたクロコダイルが、
今やクロコダイルをバカにする輩にブチ切れるわたしを宥める始末よ。
いったい何があったら人間そんなに温厚になっちゃうわけ?」
手痛い過去をほじくり返したのが悪かったのか、クロコダイルの顔に、若干血管が浮いている。
「ふん。気の短けえ男はモテねぇからな」
「わたし以外にモテてどうするのよ」
「てめえにモテてりゃいいんだよ」
「?」
ダズが居たたまれない顔をそっと背けた。
ますます訳が……
あ。
「そうね、今のクロコダイルはより素敵ね。
昔よりずっと格好良くて、毎日惚れ直しているわ」
「てめえはおれだけ見ときゃいいんだ。
麦藁や煙野郎なんざ知らねえよ。
だいたいおれよりよほど短気な部下二人連れてりゃ、
相対的に落ち着いているようにみえるだけだ」
そっと監視室から出て行くダズ。
ごめんなさいね。
さっきのダズの視線の意味、解ったわ。
どうやらわたしとクロコダイルは性格が入れ替わってしまったのね。
あなたの隣にいるために。
そっとクロコダイルの耳元にささやく。
「愛する男をバカにされて黙っているような女は
あなたに相応しくないからね」
そりゃあ有難い変化だぜ。
クロコダイルの皮肉が小さく漏れた。
「何だいきなり」
クロコダイルが航路に悩んで航海室に籠もっている間。
監視室でダズとまったりしていた。
「だって、アラバスタに居た頃のクロコダイルは子どもみたいに短期だったじゃない。
何かと言えば力でねじ伏せていたでしょう」
「見ていたかのような言い方だな」
「たしぎちゃんからの報告書見てたからね。
まったく、スモーカー君は報告書の類い全部たしぎちゃんに押しつけるんだから」
「そういうことか」
「そうなのよ。気が短くて、お金と力に物言わせて…。
お金と力以外何も信用も信頼していなかったわよね」
「おれは最後の最後までボスがクロコダイルさんだと思っていなかったからな。
英雄クロコダイルの姿と、最後のあくどいボスの様しか知らない。
だから、英雄のふりした悪魔というイメージが強いな。
確かに、カズヤの言うとおり今はそこまであくどいイメージは払拭されてきているな」
西の海を眺めながらダズは語る。
そうだ。前々のクロコダイルは正に「あくどい」という言葉を体現化したような男だった。
…そんな残念な悪魔に惚れてしまったわたしって……
なんだか残念な気持ちになってきた。
「もしボスが変わったのだとしたら、それは…」
「何よ」
なぜかダズがこちらを見て押し黙る。
何よ。
「いや、何でもない」
「?
何よ気になるわね」
「てめえら何くっちゃべってやがる」
「クロコダイル!!」「ボス」
いきなり監視室にクロコダイルが入ってきた。
航路が決まったのだろうか。
「で、何くっちゃべってやがったんだ?」
「微妙なタイミングで食いつくわね。
昔のクロコダイルは人の面した悪魔だったってダズが愚痴ってたのよ」
「あ?」
「カズヤ!!」
クロコダイルの怒りの眼差しがダズを貫き、ダズの怒りの眼差しがわたしを貫く。
「で、クロコダイルは何でそんなに丸くなったのかしら?」
「昔から大して変わってねえよ」
「その冗談面白くないわよ」
「…」
ダズが冷や汗をかいているが、本当のことだ。
「ルフィ君やスモーカー君の言葉一つにブチ切れていたクロコダイルが、
今やクロコダイルをバカにする輩にブチ切れるわたしを宥める始末よ。
いったい何があったら人間そんなに温厚になっちゃうわけ?」
手痛い過去をほじくり返したのが悪かったのか、クロコダイルの顔に、若干血管が浮いている。
「ふん。気の短けえ男はモテねぇからな」
「わたし以外にモテてどうするのよ」
「てめえにモテてりゃいいんだよ」
「?」
ダズが居たたまれない顔をそっと背けた。
ますます訳が……
あ。
「そうね、今のクロコダイルはより素敵ね。
昔よりずっと格好良くて、毎日惚れ直しているわ」
「てめえはおれだけ見ときゃいいんだ。
麦藁や煙野郎なんざ知らねえよ。
だいたいおれよりよほど短気な部下二人連れてりゃ、
相対的に落ち着いているようにみえるだけだ」
そっと監視室から出て行くダズ。
ごめんなさいね。
さっきのダズの視線の意味、解ったわ。
どうやらわたしとクロコダイルは性格が入れ替わってしまったのね。
あなたの隣にいるために。
そっとクロコダイルの耳元にささやく。
「愛する男をバカにされて黙っているような女は
あなたに相応しくないからね」
そりゃあ有難い変化だぜ。
クロコダイルの皮肉が小さく漏れた。