with you
お名前をどうぞ、レディ
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「先に船に戻ってろ」
クロコダイルにそう命じられた私とダズは大荷物を抱えて軍艦に戻った。
ダズが砂だらけのバーに引いていたので軽く説明する。
説明といっても
「クロコダイルをおっさん呼ばわりして、私を連れて行こうとしたバカのなれの果て」
と言うだけでダズは理解してくれた。
こういうときダズは楽だ。
「にしても、クロコダイルはどこに行ったのかしら」
荷物を一通り解いて食堂でダズとのんびりしている。
今晩には出航すると言っていたから
そんなには遅くならないのでしょうけど。
「さあな」
「ちゃんとクロコダイルが眠れるサイズのベッドもあったのに。
こういうとき、軍艦は便利よね」
素っ気ないダズをスルーして話を続ける。
勝手知ったる軍艦だ。
巨人部隊用に特注のキングサイズベッドがあることも、巨大な浴槽があることも踏まえている。
ダズに荷物の片付けを押し付けて夕飯を作っているとクロコダイルが帰ってきた。
「夕飯か」
「クロコダイル!!おっかえりなさーい!!!!」
ベストのタイミングでクロコダイルが帰ってきた。
「遅かったわね。何してらしたの?」
「何でもねえ。それよりこの飯はカズヤが作ったのか?」
「ええ。たぶん食べられるわよ」
「…たぶん…」
いつの間にか現れたダズが眉間にしわを寄せる。
上げ足を取るなっての。
三人でしゃべりながら夕飯を済ませて、私とクロコダイルは寝室に引っ込む。
厳正なじゃんけんの結果、今夜の見張りはダズだ。
私は明日の晩に見張りをしなくてはいけないので、今のうちにしっかり寝ておくことにする。
「カズヤ」
ベッドに腰掛けたクロコダイルに呼ばれる。
「なにかしら」
「ちょっと後ろ向け」
クロコダイルに言われて素直に彼に背を向ける。
かちゃりと音がして、首に細い鎖をまかれた。
「これは?」
「所有物の証だ」
胸元をみると小さな錠のモチーフが揺れている。
「鍵をかけたの?」
「ああ。さっきみてえなくだらねえ連中がてめえに手え出さねえようにな」
…どうやらクロコダイルは先ほど私がからまれたことをだいぶ怒っているらしい。
彼の右手にはもう一つ、こちらは鍵をモチーフとしたネックレスが乗っている。
「それは?」
「俺がつける」
「貸して。つけてあげる」
クロコダイルの太い首に手を回して鍵をかける。
「これであなたも私のものね」
「最初からだがな」
「砂になった時に落とさないでね」
「ああ」
無性に嬉しくて、後ろからクロコダイルに抱きついた。
「元中将補佐官殿はずいぶん甘えたがりのようだ」
「もう、その名で呼ばないでちょうだい」
私はもう海賊だ。
あなたと同じ海賊だから。
ねえ、お願い。
もうあなたと立場が違って寂しかったことなんて、思い出させないで。
クロコダイルにそう命じられた私とダズは大荷物を抱えて軍艦に戻った。
ダズが砂だらけのバーに引いていたので軽く説明する。
説明といっても
「クロコダイルをおっさん呼ばわりして、私を連れて行こうとしたバカのなれの果て」
と言うだけでダズは理解してくれた。
こういうときダズは楽だ。
「にしても、クロコダイルはどこに行ったのかしら」
荷物を一通り解いて食堂でダズとのんびりしている。
今晩には出航すると言っていたから
そんなには遅くならないのでしょうけど。
「さあな」
「ちゃんとクロコダイルが眠れるサイズのベッドもあったのに。
こういうとき、軍艦は便利よね」
素っ気ないダズをスルーして話を続ける。
勝手知ったる軍艦だ。
巨人部隊用に特注のキングサイズベッドがあることも、巨大な浴槽があることも踏まえている。
ダズに荷物の片付けを押し付けて夕飯を作っているとクロコダイルが帰ってきた。
「夕飯か」
「クロコダイル!!おっかえりなさーい!!!!」
ベストのタイミングでクロコダイルが帰ってきた。
「遅かったわね。何してらしたの?」
「何でもねえ。それよりこの飯はカズヤが作ったのか?」
「ええ。たぶん食べられるわよ」
「…たぶん…」
いつの間にか現れたダズが眉間にしわを寄せる。
上げ足を取るなっての。
三人でしゃべりながら夕飯を済ませて、私とクロコダイルは寝室に引っ込む。
厳正なじゃんけんの結果、今夜の見張りはダズだ。
私は明日の晩に見張りをしなくてはいけないので、今のうちにしっかり寝ておくことにする。
「カズヤ」
ベッドに腰掛けたクロコダイルに呼ばれる。
「なにかしら」
「ちょっと後ろ向け」
クロコダイルに言われて素直に彼に背を向ける。
かちゃりと音がして、首に細い鎖をまかれた。
「これは?」
「所有物の証だ」
胸元をみると小さな錠のモチーフが揺れている。
「鍵をかけたの?」
「ああ。さっきみてえなくだらねえ連中がてめえに手え出さねえようにな」
…どうやらクロコダイルは先ほど私がからまれたことをだいぶ怒っているらしい。
彼の右手にはもう一つ、こちらは鍵をモチーフとしたネックレスが乗っている。
「それは?」
「俺がつける」
「貸して。つけてあげる」
クロコダイルの太い首に手を回して鍵をかける。
「これであなたも私のものね」
「最初からだがな」
「砂になった時に落とさないでね」
「ああ」
無性に嬉しくて、後ろからクロコダイルに抱きついた。
「元中将補佐官殿はずいぶん甘えたがりのようだ」
「もう、その名で呼ばないでちょうだい」
私はもう海賊だ。
あなたと同じ海賊だから。
ねえ、お願い。
もうあなたと立場が違って寂しかったことなんて、思い出させないで。