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お名前をどうぞ、レディ
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さらり。さらり。
砂が舞う。
手の中のグラスも砂まみれ。
「砂にしてしまったら、換金できないじゃないの」
「こんな腐れ野郎と引き換えた金なんていらねえ」
忌々しそうに目の前の砂山を眺めるクロコダイル。
何でこうなっちゃったんだっけ?
最初はそう、新世界に入るべくわたしはクロコダイルとダズと3人でバーのカウンターで航路の相談をしていた。
海図とログポースと延々にらめっこをして、ようやく航路が決まった。
しかし肝心の船が海軍から借りてきた軍艦だったので、まずはウォーターセブンで船を調達することにした。
問題はその後、ダズがエターナルポースとその他の必需品を買いに出た後に起きた。
わたしとクロコダイルは船に必要な設計を立てていた。
やれ、大砲が何台だの、部屋はいくつだの、あれこれ盛り上がっていたところに邪魔が入った。
「よお、姉ちゃん。こんなおっさんの相手してねえで、おれらと遊ぼうぜ」
「船のサイズは最小限がいいわ。掃除がめんど…大変だし」
「掃除ぐらいしやがれ。
だが船員を増やす気もねえし寝室2つに操舵室と監視室の4部屋ありゃ足りるだろう」
「いくらダズでも廊下は可哀想よ」
「可哀想なのはてめえの頭だ」
冒頭に雑音が入ったが気のせいでしょう。
しかし、わたしの頭の何が可哀想なのよ。
ダズを労ってあげて、優しいことこの上ないわ。
「じゃあクロコダイルが廊下?
ああ、クロコダイルは体が大きいからかんぱ
「こら、無視してんじゃねえよ!!!!娼婦風情がっ」
いきなり肩を掴まれ、椅子から引きずり落とされる。
「何よ。いきなり」
「おれらと遊べよアマ」
声のする方を見上げると揃いのドクロマーク入りターバンを巻いた
チンピラ共が、ニタニタしていた。
「嫌」
「そうか、そうか。痛い目みてえか」
バカなのかしら。
チンピラ共はわたしの肩をひっつかんで、無理やり立たせる。
「こーんなおっさんなんかより、若くて元気なお兄さんたちと遊ぼうぜえ」
「ヒヒヒ。可愛い嬢ちゃんをおっさんから助けてやるよ」
「こんな小娘なのに娼婦たあ泣かせるじゃないの。
精一杯おれらに奉仕しろよ。
おっさんから"助けて"やるんだからよ」
下品な笑いを響かせながらわたしを舐めまわすように見ている。
誰が娼婦だ。誰が。
まあ、適当にあしらってしまおう。
「なんだあ?挑発的な目えしやがって」
チンピラ共のつけているドクロマークに見覚えがある。
海軍に売り払えば端金にはなるだろう。
手をあげて、チンピラを払おうとした。
しかし。
わたしを掴んでいたチンピラは消え去っていた。
代わりにサラサラと砂が舞っている。
「っつ…!!!?このアマ!!何しやがった!!!?」
もう一人がわたしに食ってかかる。
「何もしていなくてよ」
「おれの女に手え出すたあ、いい度胸だ」
振り向けば、額に血管を浮き上がらせるクロコダイルがいた。
「おっさん!!!!ぶっ殺してやる!!!!」
残されたチンピラが無謀にもクロコダイルに殴りかかる。
やっぱりバカなのね。
あっさりクロコダイルに殴り返され足蹴にされて、徐々に水分を抜かれていく。
いつもより、ゆっくりなのはより長く苦痛を味わわせるためか。
「かはっ……」
他のチンピラ共もあっという間に砂にされ、冒頭へ戻る。
「マスター。申し訳ないけど、新しいジンジャーエールいただけるかしら」
「は、はい」
「お代は先にお渡しするわ。
ごめんなさいね、騒がせてしまって」
呆然とする店主と他の客にお詫びをする。
クロコダイルが砂山を片付けて、隣の席にどっかりと腰を下ろした。
「カズヤが謝ることじゃねえ。
悪いのはあの糞どもだ。
おい、おれにも新しい酒だ」
震え上がる店主に金を放るクロコダイル。
とんだ暴君だ。
「で、誰が甲板だって?
果てしなく頭が可哀想だな。
ダズに1部屋。おれとてめえで1部屋だ」
覚えてたか。
何事もなかったかのように、会話が戻る。
他の客たちも海賊のいざこざには馴れているのか、
あっという間に元の喧騒が戻った。
「じゃあベッドは特注のキングサイズね」
「ああ」
わたしも覚えているわよ。
"おれの女"
ふふ。いい響き。
思わず顔が弛む。
「何、にやついてやがる」
「えへへ、クロコダイルの女だからね」
ふん、とクロコダイルはそっぽを向く。
「おれの女なら、もうちったあシャキッとしやがれ」
「イエス、サー」
クロコダイルの耳が赤いのは気のせいじゃない。
彼の女。
何てすてきなわたしの称号
砂が舞う。
手の中のグラスも砂まみれ。
「砂にしてしまったら、換金できないじゃないの」
「こんな腐れ野郎と引き換えた金なんていらねえ」
忌々しそうに目の前の砂山を眺めるクロコダイル。
何でこうなっちゃったんだっけ?
最初はそう、新世界に入るべくわたしはクロコダイルとダズと3人でバーのカウンターで航路の相談をしていた。
海図とログポースと延々にらめっこをして、ようやく航路が決まった。
しかし肝心の船が海軍から借りてきた軍艦だったので、まずはウォーターセブンで船を調達することにした。
問題はその後、ダズがエターナルポースとその他の必需品を買いに出た後に起きた。
わたしとクロコダイルは船に必要な設計を立てていた。
やれ、大砲が何台だの、部屋はいくつだの、あれこれ盛り上がっていたところに邪魔が入った。
「よお、姉ちゃん。こんなおっさんの相手してねえで、おれらと遊ぼうぜ」
「船のサイズは最小限がいいわ。掃除がめんど…大変だし」
「掃除ぐらいしやがれ。
だが船員を増やす気もねえし寝室2つに操舵室と監視室の4部屋ありゃ足りるだろう」
「いくらダズでも廊下は可哀想よ」
「可哀想なのはてめえの頭だ」
冒頭に雑音が入ったが気のせいでしょう。
しかし、わたしの頭の何が可哀想なのよ。
ダズを労ってあげて、優しいことこの上ないわ。
「じゃあクロコダイルが廊下?
ああ、クロコダイルは体が大きいからかんぱ
「こら、無視してんじゃねえよ!!!!娼婦風情がっ」
いきなり肩を掴まれ、椅子から引きずり落とされる。
「何よ。いきなり」
「おれらと遊べよアマ」
声のする方を見上げると揃いのドクロマーク入りターバンを巻いた
チンピラ共が、ニタニタしていた。
「嫌」
「そうか、そうか。痛い目みてえか」
バカなのかしら。
チンピラ共はわたしの肩をひっつかんで、無理やり立たせる。
「こーんなおっさんなんかより、若くて元気なお兄さんたちと遊ぼうぜえ」
「ヒヒヒ。可愛い嬢ちゃんをおっさんから助けてやるよ」
「こんな小娘なのに娼婦たあ泣かせるじゃないの。
精一杯おれらに奉仕しろよ。
おっさんから"助けて"やるんだからよ」
下品な笑いを響かせながらわたしを舐めまわすように見ている。
誰が娼婦だ。誰が。
まあ、適当にあしらってしまおう。
「なんだあ?挑発的な目えしやがって」
チンピラ共のつけているドクロマークに見覚えがある。
海軍に売り払えば端金にはなるだろう。
手をあげて、チンピラを払おうとした。
しかし。
わたしを掴んでいたチンピラは消え去っていた。
代わりにサラサラと砂が舞っている。
「っつ…!!!?このアマ!!何しやがった!!!?」
もう一人がわたしに食ってかかる。
「何もしていなくてよ」
「おれの女に手え出すたあ、いい度胸だ」
振り向けば、額に血管を浮き上がらせるクロコダイルがいた。
「おっさん!!!!ぶっ殺してやる!!!!」
残されたチンピラが無謀にもクロコダイルに殴りかかる。
やっぱりバカなのね。
あっさりクロコダイルに殴り返され足蹴にされて、徐々に水分を抜かれていく。
いつもより、ゆっくりなのはより長く苦痛を味わわせるためか。
「かはっ……」
他のチンピラ共もあっという間に砂にされ、冒頭へ戻る。
「マスター。申し訳ないけど、新しいジンジャーエールいただけるかしら」
「は、はい」
「お代は先にお渡しするわ。
ごめんなさいね、騒がせてしまって」
呆然とする店主と他の客にお詫びをする。
クロコダイルが砂山を片付けて、隣の席にどっかりと腰を下ろした。
「カズヤが謝ることじゃねえ。
悪いのはあの糞どもだ。
おい、おれにも新しい酒だ」
震え上がる店主に金を放るクロコダイル。
とんだ暴君だ。
「で、誰が甲板だって?
果てしなく頭が可哀想だな。
ダズに1部屋。おれとてめえで1部屋だ」
覚えてたか。
何事もなかったかのように、会話が戻る。
他の客たちも海賊のいざこざには馴れているのか、
あっという間に元の喧騒が戻った。
「じゃあベッドは特注のキングサイズね」
「ああ」
わたしも覚えているわよ。
"おれの女"
ふふ。いい響き。
思わず顔が弛む。
「何、にやついてやがる」
「えへへ、クロコダイルの女だからね」
ふん、とクロコダイルはそっぽを向く。
「おれの女なら、もうちったあシャキッとしやがれ」
「イエス、サー」
クロコダイルの耳が赤いのは気のせいじゃない。
彼の女。
何てすてきなわたしの称号