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お名前をどうぞ、レディ
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「とにもかくにも、これ以上海軍どもの好きにさせるのは胸糞悪い」
「まったくだわ。
わたしは…
っ!!
ごめん!!!!」
遠くで
弟二人が赤犬と対峙していた。
でもダメだ。
彼ら二人では赤犬にはかなわない。
太刀打ちできない。
二人の元へ必死で走る。
しかしわたしの足はあまりにも遅かった。
エース君が、赤犬に貫かれる。
「エースくんっっっ!!!!!」
エース君がガクリとルフィ君に倒れ込む。
そこに赤犬の追撃が二人を襲う。
「クソが!!!!!」
後ろから赤犬をど突く。
わたしの体重ではまったく効かない。
しかし気は引けた。
「カズヤ!!貴様裏切るか!!」
「だまれ犬!!大事な弟殺されて黙ってられっか!!」
吠える赤犬に覇気をむき出しにして蹴り込む。
「誰でもいいからっ、二人を連れ出して!!」
怒鳴りちらし、赤犬に突っ込む。
低姿勢からのフック、避けられ脇に潜られる。
ヤバい。
避けられない?
しかし誰かが赤犬の背に蹴りを入れた。
「よくもっ!!よくも妾の愛しき人を!!」
ハンコックだった。
彼女の覇気に耐えきれず、赤犬は膝をつく。
身を翻し赤犬の腹に蹴りを入れる。
「くっ…」
よろめきつつ立ち上がる赤犬を逃すまいと低く蹴りを入れれば、
ハンコックが首を狙って回し蹴り。
赤犬がドロリと手を伸ばし足を掴まれる。
熱い。
知ったことか。
エースは、ルフィは、もっと熱かったんだ。
わたしとハンコックが同時に赤犬を睨みつける。
「おんどれら、正義にふさわしゅうないのう」
「知るか、犬!!わたしははなから正義なんてもってない!!」
「妾は海賊じゃ!!海賊に正義とは片腹痛いわ!!」
「ふん。おんどれらに構っとる暇などないわ」
赤犬はドロリとわたしたちをかわしてルフィ君を抱えるジンベイを追い始めた。
慌てて後を追うが一面火の海で近づけない。
「クソ犬!!」
「カズヤ、こっちだ」
「クロコダイル!!」
クロコダイルがサラリとわたしを抱えて宙を舞う。
「あのクソ犬どこ行った!!!?」
辺りを見渡せばマリンフォードの湾外まで火の海が広がっている。
ジンベイはきっと、外へと逃げようとするはずだ。
「いた!!!!」
クロコダイルの視線の先にはルフィ君を抱えて、赤犬に向かう旧七武海・海峡のジンベエがいた。
腹から血を流し、獣のように吼えている。
「お願い!!!!」
「頼まれる間でもねえ」
クロコダイルは近くにわたしを下ろすと
サラサラと赤犬に向かい、その胴を絶つ。
「サーブルス!!」
ジンベエとルフィ君が砂にまみれて空へ舞った。
「誰か受け取って、さっさと船に乗せちまえ」
「クロコダイル!!」
「守りたいならしっかり守りやがれ!!
これ以上こいつらの好きにさせるんじゃねえよ」
自身も血にまみれながら、ジンベエとルフィ君を庇い赤犬に向かうクロコダイル。
駆けてクロコダイルの隣に立つ。
「カズヤ!!貴様…、まだ邪魔をすると言うか!!!?」
「五月蝿い!!!!クソ犬!!!!
誰があんたの味方よっ、まったくもって心外だわ!!!!
あんたの味方になった覚えも、海軍の味方だった覚えもない!!!!」
渾身の笑顔で迎え撃つ。
ニヤリと笑うクロコダイル。
猛る赤犬。
「あれだけガープに世話になっておきながらよくもっ!!」
「ふん。ちゃんとガープ中将の命令に従ってここにいるの。
だいたい、わたしははなっから犬っころの手下になった覚えはないわよ」
「そういうわけだ、赤犬。
こいつはもらっていくぜ」
「貴様!!」
わなわなと怒りに震える赤犬をよそにクロコダイルはわたしの肩を引き寄せた。
ああ、こんなときに嬉しくてたまらない。
「何にやけてやがる」
「クロコダイルに貰われるだなんて。嬉しくて嬉しくて殺意が止まらないのよ」
後ろで危ない気配を察したらしいダズが身震いしているが、知ったことじゃないわ。
そうこうしている内に、ルフィ君は無事に赤鼻のバギーが捕まえてくれたようだ。
そしてぞろぞろと白髭快速団の隊長たちが集まってきた。
「お前らともあろう者が、大層じゃのう。
白髭海賊団!!」
「やつはきっと、生きても死んでも地獄だ。
だったら生かしてもがかせるさ」
白髭海賊団一番隊隊長、不死鳥のマルコが叫んだ。
これで何とかルフィ君が逃げられれば。
彼らなら犬とも同等にやりあえるはずだ。
安堵の息が漏れる。
そして、何より求めて求めて求めていたサー・クロコダイルが隣にいてくれる。
それだけで高揚感が止まらない。
さあ、まずは犬っころから壊してあげる。
鎚を構えて口端を釣り上げた。
が……
駆けようとする直前、わたしたちの間に何者かが割って入った。
「もうやめましょうよ!!!
もうこれ以上戦うの!!!やめましょうよ!!!
命がも"ったいだいっ!!!
目的はもう果たしているのに…!!!
戦意のない海賊を追いかけ…!!
止められる戦いに欲をかいて……!!!
今手当てをすれば助かる兵士を見捨てて…!!!
その上にまだ犠牲者を増やすなんて、今から倒れていく兵士たちは………!!!
まるで!!!」
「っ!!?コビー君!?」
「バカじゃないですか!!?」
だめだ。
今のコビー君じゃあ犬っころには適わないっ!!
「……!!
………あァ??
誰じゃい貴様ァ……
…"数秒"…無駄にした……
正しくもない兵は海軍にゃいらん…!!!」
「え…」
「犬ぅ…!!」
「ああああああああ!!!」
「させなっ……!!?」
犬っころのふざけた発言に、海軍を捨てたことを忘れて潰しにかかる。
しかし、一歩早く邪魔が入った。
「………よくやった…若い海兵。
お前が命を懸けて生み出した"勇気ある数秒"は良くか悪くか
たった今、世界の運命を大きく変えた!!」
「赤髪……!!?」
「カズヤ、下がれ」
クロコダイルに腕を引かれクロコダイルの影に隠れた。
赤髪が出てきた以上、わたしにもクロコダイルにすら出る幕はない。
結局その場は赤髪が引き受け、センゴク総帥が幕を引いた。
「行くぞ」
「…はい」
傷だらけのクロコダイルに付き従う。
気がつけば無言でダズも付いて来た。
「まったくだわ。
わたしは…
っ!!
ごめん!!!!」
遠くで
弟二人が赤犬と対峙していた。
でもダメだ。
彼ら二人では赤犬にはかなわない。
太刀打ちできない。
二人の元へ必死で走る。
しかしわたしの足はあまりにも遅かった。
エース君が、赤犬に貫かれる。
「エースくんっっっ!!!!!」
エース君がガクリとルフィ君に倒れ込む。
そこに赤犬の追撃が二人を襲う。
「クソが!!!!!」
後ろから赤犬をど突く。
わたしの体重ではまったく効かない。
しかし気は引けた。
「カズヤ!!貴様裏切るか!!」
「だまれ犬!!大事な弟殺されて黙ってられっか!!」
吠える赤犬に覇気をむき出しにして蹴り込む。
「誰でもいいからっ、二人を連れ出して!!」
怒鳴りちらし、赤犬に突っ込む。
低姿勢からのフック、避けられ脇に潜られる。
ヤバい。
避けられない?
しかし誰かが赤犬の背に蹴りを入れた。
「よくもっ!!よくも妾の愛しき人を!!」
ハンコックだった。
彼女の覇気に耐えきれず、赤犬は膝をつく。
身を翻し赤犬の腹に蹴りを入れる。
「くっ…」
よろめきつつ立ち上がる赤犬を逃すまいと低く蹴りを入れれば、
ハンコックが首を狙って回し蹴り。
赤犬がドロリと手を伸ばし足を掴まれる。
熱い。
知ったことか。
エースは、ルフィは、もっと熱かったんだ。
わたしとハンコックが同時に赤犬を睨みつける。
「おんどれら、正義にふさわしゅうないのう」
「知るか、犬!!わたしははなから正義なんてもってない!!」
「妾は海賊じゃ!!海賊に正義とは片腹痛いわ!!」
「ふん。おんどれらに構っとる暇などないわ」
赤犬はドロリとわたしたちをかわしてルフィ君を抱えるジンベイを追い始めた。
慌てて後を追うが一面火の海で近づけない。
「クソ犬!!」
「カズヤ、こっちだ」
「クロコダイル!!」
クロコダイルがサラリとわたしを抱えて宙を舞う。
「あのクソ犬どこ行った!!!?」
辺りを見渡せばマリンフォードの湾外まで火の海が広がっている。
ジンベイはきっと、外へと逃げようとするはずだ。
「いた!!!!」
クロコダイルの視線の先にはルフィ君を抱えて、赤犬に向かう旧七武海・海峡のジンベエがいた。
腹から血を流し、獣のように吼えている。
「お願い!!!!」
「頼まれる間でもねえ」
クロコダイルは近くにわたしを下ろすと
サラサラと赤犬に向かい、その胴を絶つ。
「サーブルス!!」
ジンベエとルフィ君が砂にまみれて空へ舞った。
「誰か受け取って、さっさと船に乗せちまえ」
「クロコダイル!!」
「守りたいならしっかり守りやがれ!!
これ以上こいつらの好きにさせるんじゃねえよ」
自身も血にまみれながら、ジンベエとルフィ君を庇い赤犬に向かうクロコダイル。
駆けてクロコダイルの隣に立つ。
「カズヤ!!貴様…、まだ邪魔をすると言うか!!!?」
「五月蝿い!!!!クソ犬!!!!
誰があんたの味方よっ、まったくもって心外だわ!!!!
あんたの味方になった覚えも、海軍の味方だった覚えもない!!!!」
渾身の笑顔で迎え撃つ。
ニヤリと笑うクロコダイル。
猛る赤犬。
「あれだけガープに世話になっておきながらよくもっ!!」
「ふん。ちゃんとガープ中将の命令に従ってここにいるの。
だいたい、わたしははなっから犬っころの手下になった覚えはないわよ」
「そういうわけだ、赤犬。
こいつはもらっていくぜ」
「貴様!!」
わなわなと怒りに震える赤犬をよそにクロコダイルはわたしの肩を引き寄せた。
ああ、こんなときに嬉しくてたまらない。
「何にやけてやがる」
「クロコダイルに貰われるだなんて。嬉しくて嬉しくて殺意が止まらないのよ」
後ろで危ない気配を察したらしいダズが身震いしているが、知ったことじゃないわ。
そうこうしている内に、ルフィ君は無事に赤鼻のバギーが捕まえてくれたようだ。
そしてぞろぞろと白髭快速団の隊長たちが集まってきた。
「お前らともあろう者が、大層じゃのう。
白髭海賊団!!」
「やつはきっと、生きても死んでも地獄だ。
だったら生かしてもがかせるさ」
白髭海賊団一番隊隊長、不死鳥のマルコが叫んだ。
これで何とかルフィ君が逃げられれば。
彼らなら犬とも同等にやりあえるはずだ。
安堵の息が漏れる。
そして、何より求めて求めて求めていたサー・クロコダイルが隣にいてくれる。
それだけで高揚感が止まらない。
さあ、まずは犬っころから壊してあげる。
鎚を構えて口端を釣り上げた。
が……
駆けようとする直前、わたしたちの間に何者かが割って入った。
「もうやめましょうよ!!!
もうこれ以上戦うの!!!やめましょうよ!!!
命がも"ったいだいっ!!!
目的はもう果たしているのに…!!!
戦意のない海賊を追いかけ…!!
止められる戦いに欲をかいて……!!!
今手当てをすれば助かる兵士を見捨てて…!!!
その上にまだ犠牲者を増やすなんて、今から倒れていく兵士たちは………!!!
まるで!!!」
「っ!!?コビー君!?」
「バカじゃないですか!!?」
だめだ。
今のコビー君じゃあ犬っころには適わないっ!!
「……!!
………あァ??
誰じゃい貴様ァ……
…"数秒"…無駄にした……
正しくもない兵は海軍にゃいらん…!!!」
「え…」
「犬ぅ…!!」
「ああああああああ!!!」
「させなっ……!!?」
犬っころのふざけた発言に、海軍を捨てたことを忘れて潰しにかかる。
しかし、一歩早く邪魔が入った。
「………よくやった…若い海兵。
お前が命を懸けて生み出した"勇気ある数秒"は良くか悪くか
たった今、世界の運命を大きく変えた!!」
「赤髪……!!?」
「カズヤ、下がれ」
クロコダイルに腕を引かれクロコダイルの影に隠れた。
赤髪が出てきた以上、わたしにもクロコダイルにすら出る幕はない。
結局その場は赤髪が引き受け、センゴク総帥が幕を引いた。
「行くぞ」
「…はい」
傷だらけのクロコダイルに付き従う。
気がつけば無言でダズも付いて来た。